蝶人物見遊山記第213回&鎌倉ちょっと不思議な物語第371回&バガテル―そんな私のここだけの話 op. 239
今日も息子のために海水浴に行きました。午後2時に車で出発。私は運転できないし、何も出来ない。浮輪を膨らませるくらいしかしない。準備は全部妻がするので大変です。
海に向かう車の中で、「あ、どこ行くの。どこ行くの」と私が歌うと、息子は私のためにしぶしぶ「ことしのなつやすみ」と答えてくれました。これは彼が小学生の頃に作った夏休みの歌なのです。
今日も奇跡的に県営駐車場が1台だけ空いていたので滑り込むことができました。超ラッキー!
海岸は超満員で足の踏み場もありませんが、なんとか水際にビニールシートを敷きました。今日は珍しく欧州からやってきた、もの静かな若者が隣に憩うておりました。
息子のあとを追って海に入りましたが、今日はホンダワラもゴミのひとかけらもなく、普段と同じそれなりに綺麗な由比ヶ浜の海でした。原発が来る前の若狭高浜の海の透明が懐かしい!
私は沖合のボールが浮かんでいる境界線のところまで一気に泳いで引き返しましたが、その間息子は浮輪で3、4回浅いところでプカプカ浮かび、妻がこうもり傘をさして待つところに戻ってそのつど熱いお茶を飲んで、都合30分で「ぼく、もう帰ります」。
このありがたき暮らしがいつまで続くかは分かりませんが、古稀をこえて私たちほど贅沢な海水浴を楽しんでいる家族は珍しいのではないでしょうか。げに有難きことと感謝しつつ蝉鳴き騒ぐ帰路につき、千円の西瓜を買って帰りました。
千円でかくも巨大な西瓜とは 蝶人