蝶人狂人綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第382回
○退職社員送別会/後輩のあいさつ
販売4課の島本です。*1
今日はわたしの先輩である3課の加勢さんが退職されるということなので、課が違うのですが幹事さんにお願いして飛び込みで参加させて頂きました。
加勢さんは、6年前わたしが販売事務の新人として3課に配属されたときの直属の上司として、ほんとにゼロから仕事のイロハをなにもかも教えていただいた恩人であり尊敬する大先輩です。*2
いまではあまりはやらないけれど、お茶の入れ方、お客様への出し方、机や電話やパソコンの掃除の仕方から始まって、部課長の来客リスト作り、総務課への車の手配、冠婚葬祭の仕切り、展示会の案内状、設営、お弁当の手配、販売員の出張届けや経費、伝票の制作、そしていちばん大事な販売予算と実績表の制作まで、わが社の営業部広しといえども加勢さんの凄腕に敵う者は誰一人ありませんでした。*3
加瀬さんなきあと誰がいちばんこまるのでしょうか?
それはほかでもない課長とこのわたしです。
加瀬さんなき販売3課はいったいどうなってしまうのでしょうか?
みなさん意外とご存知なかったかもしれませんが、加瀬さんは、見かけは*4
やまと撫子のようにおしとやかなのですが、実際は体育会系の男っぽい性格なんです。
へたな男子の営業マンなんかよりも*4
一意専心、集中してテキパキと仕事をこなされ、その仕事振りはとても参考になりました。
それから加勢さんの*4ライフスタイル。
シンプルそしてあくまでもナチュラル。肩に力を入れない地味な*4キャリアウーマン、とでもいうのでしょうか。
同性のわたしから見ても、とてもかっこよかったのにもうその颯爽とした姿が見られなくなるかと思うと、ほんとうに残念です。
加勢さんはファンが多く、3課だけじゃなく、営業全体、総務、工場関係、出入りの業者さんを含めて大勢の方から愛され頼りにされていましたが当然のことだと思います。*5
風の噂では、退社されてからの加瀬さんにはとても素晴らしいことが待っているそうですよ。だから今日、みなさんもあまりくよくよしないで加瀬さんを明るく送り出してあげましょうね。
○アドバイス
*1とかく送別会は湿りがちな雰囲気になることが多いので、あい さつはなるべく歯切れ良く、明朗闊達のトーンを心がけると良い。
*2本人だけが知っている主賓の仕事振りや人柄の良さを具体的に紹介してほめてあげると気持が明るくなる。
*3類型的で無味乾燥なあいさつ、美辞麗句だけのあいさつがいちばんつまらない。たまには大阪の吉本興業的なノリで笑いをとったり、ユーモアとウイットあるスピーチに挑戦してみよう。
* 4スピーチする時点で、テレビや雑誌、新聞で話題になった用語やテーマを意識的に使ってみるのも効果的である。
*5プライバシーに触れそうな話題は極力さけ、許容される範囲を事前に主賓に確かめてからスピーチすることが望ましい。
青池さんから頂戴した土佐文旦毎日食べてしあわせでした 蝶人