照る日曇る日 第1948回
台湾のマンガと児童文学に大きく貢献し、波乱万丈の人生を送る1930年生まれの蔡焜霖の半生を描いた全4冊の第1巻で、日帝統治下の台湾の暮らしぶりを丁寧に追っている。
最初は日本語と台湾語、つづく国民党統治下では北京語を学んで巧みに使いこなしていく主人公だったが、ある日突然いわれなき罪状で逮捕され、恐るべき苦難の道のりが始まるのだが、この第1巻のみは抒情的なタッチと色彩で描かれ、後続の3巻と大きなコントラストをなしている。
今日もまた両手で耳に蓋をして玄関飛び出すうちのコウ君 蝶人