あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2024年神無月蝶人映画劇場 その4

2024-10-16 14:56:15 | Weblog

西暦2024年神無月蝶人映画劇場 その4

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3791~95

 

1)ロジェ・ヴァディム監督の「危険な関係」

ラクロの原作でジャンヌ・モロー、ジェラール。フィリップ、トランテイニアンなど大物俳優を揃え乍らツマラン映画にしてしまう1960年のお仏蘭西映画ずら。

 

2)エドワード・ズウィック監督の「レジェンド・オブ・フォール」

騎兵隊の父とその3人の息子、そして運命の女性が織りなす1994年の壮大なロマネスク。ブラピ、ホプキンスが出演する。

 

3)ジュリアス・オナ監督の「トラブルメーカー」

田舎出の黒人がスエーデンから流れてきた莫蓮女に引っ掛けられてえらい迷惑する2015年の人世映画。

 

4)マリオ・ソルダーテイ監督の「田舎女」

ジーナ・ロロブリジダがマリリン・バッファードに徹底的にむしられるモラヴィア原作の1953年のイタリア映画。

 

5)レナート・カステラーニ監督の「ローマの太陽の下で」

アホバカ青年のアホバカぶりをしつこく描いた1848年のアホバカ映画。

 

「これ似あう?」と聞く連れ合いに「可愛いよ」と答える時の小さな仕合せ 蝶人

 

 

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カーソン・マッカラーズ著・村上春樹訳「哀しいカフェのバラード」を読んで

2024-10-15 08:04:24 | Weblog

 

照る日曇る日 第2116回

 

同じ訳者による「心は孤独な狩人」「結婚式のメンバー」を興味深く読んだので、この新訳にも飛びつきました。

 

男勝りの女主人公と、彼女を取り巻く恋人のせむし男、元夫の副主人公がこれ以上ないくらい特異な人物なので驚きましたが、俊才マッカラーズは慌てず騒がず自分の物語を粛々と進めていきますが、そのどこにもひとかけらの希望も明るさもありません。

 

題名通りの「哀しい」御噺なのですが、それでも飽きずに読者がついてくるのは、作者の文章自体が持っている「物語を湧出する底知れぬ力」のせいなのでしょう。

 

50歳という若さで命終した作者ですが、亡くなる少し前に「針のない時計」という小説を書いているようなので、最近小説がてんで書けなくなった村上春樹選手に是非とも翻訳して頂きたいものです。

 

なお本書は、絵本でも「星の王子様」でもないのに、山本容子の銅版画が挿絵としてつけられているのですが、小説世界を自分だけの空想で想像したい読者にとっては、紫式部や藤原道長の世界を脚本家や公凶放送の3流演出家の自儘で汚染されるのと同じくらい迷惑なはなし。できれば止めて欲しかったといわざるを得ません。

 

 いざゆかん「どこでもドア」を開け放ち三千世界へ飛ぶぼくドラえもん 蝶人

 

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佐藤幹夫個人編集「飢餓陣営59 2024秋号」を読んで

2024-10-14 09:09:12 | Weblog

佐藤幹夫個人編集「飢餓陣営59 2024秋号」を読んで

 

照る日曇る日 第2115回

 

巻頭の2本のロングインタビューが読みごたえがありました。

 

とりわけ四方田犬彦氏が、前半の「越境する思想はどうつくられたのか」、後半の「文学と映画、在日問題、そして戦争をめぐる言論」について3時間にわたって一気呵成に語りに語った言説はきわめて興味深く、今号の白眉というてもよろしいのではないでしょうか。

 

四方田氏が、川田淳造に倣って、「物事をとらまえるには土地の測量と同様、3つの視座を踏まえて行う方が重層的なアプローチができて有効である」と喝破されている点、また氏が退屈な英文学者にならず、世界各地に滞在しながら現地の人々や生活文化と交流する中から新たな知見を獲得するようなライフスタイルを確立できたのは、最初にハングルも知らないのに韓国に飛んだこと、抑えきれない好奇心に駆られて文字通り「見る前に跳んだ」ことにはじまると振り返っておられるのは、日本映画を東アジア映画のほんの一部に過ぎないと見做しているという発言共々、「成程なあ」と納得できました。

 

心を全開にした四方田氏が、乗りに乗って多種多様な論題について縦横無尽、融通無碍に語り次いでいく有様はけだし壮観で、よほど聞き手の佐藤幹夫氏との相性が良かったに違いありません。後世への文化遺産として永久保存するに足るコンテンツが「飢餓陣営」に残されました。

 

そのほか添田馨氏の「原点は存在した、禿鷹はそこにいなかった」というタイトルの、憲法9条の戦力放棄論争を一挙に解決するようなマッカーサーと幣原首相の記念碑的歴史的な一期一会についての感動的な記録、水島英己氏の「沖縄への思い」の連載、佐藤和彩氏の「「蟻鱒鳶ル」が創る新しい景色」という異色の建築ルポルタージュと写真、佐川眞太郎氏の「兵士になること」という極私的な告白に胸を衝かれました。

 

時に木村和史氏の「家をつくる」ですが、次号の最終号までに、あの手作りの家は完成するのでしょうか?

 

ロシア人がピアノを弾いてウクライナ人が歌っているよワールドトレードセンター 蝶人

 

 

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西暦2024年神無月蝶人映画劇場 その3

2024-10-13 09:06:33 | Weblog

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3786~90

 

1)マリア・シュラーダー監督の「シー・セッド」

NYタイムズの2人の女性記者がミラーマックス映画のハーヴェイ・ワインスタインによる女性蹂躙事件を暴く#MeToo運動に火をつけた2022年の実録スクープ映画。

 

2)ドナル・ラードナー・ワード監督の「近くの他人」

2018年のちょっと身につまされるアメリカ人情世話物物語。

 

3)ブライアン・ヘルゲランド監督の「42」

初めての黒人大リーガー、ジャッキー・ロビンソンの2013年の物語。いやあ大変だったろうね。

 

4)アンソニー・ファビアン監督の「ミセス・ハリス、パリへ行く」

レスリー・マンヴィル主演の2022年のディオール映画。クリストファー・ランベールやイザベル・ユペールが出ているのもうれぴい。

 

5)ジョン・アーヴィン監督の「ハンバーガー・ヒル」

私がリーマンとして入社した頃、ベトナムの高地を奪取せんとしてほぼ全滅した部隊の戦いを記録する1987年のベトナム戦争映画。

 

じゃんけんに負けて蛍になったけど勝って烏になるよりはまし 蝶人

 

 

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家族の肖像~親子の対話 その108

2024-10-12 09:08:59 | Weblog

 

2024年3月

 

お父さん、ボク、あさって床屋さん行きます!

行こうね。

 

―小林散髪屋にて。

コウちゃん、起きてくださいな。どうして寝ちゃったんだろうね。

 

お父さん、吉高由里子、2回泣いてたよ。

ああ、2回泣いてたねえ。

 

脳腫瘍、オデキでしょう?

そうだね。脳のオデキだね。

 

お母さん、アルファベットのIは、数字の1みたいだよ。

似てるね。

 

お母さん、ナラヌはイケナイのことでしょう?

そうですよ。

 

「コウさん、お仕事してください」って言われたよ。

誰に?

シバノさんだお。

いつ?

むかし。

 

コウ君、シバノさんて、男? 女?

おんなだよ。

シバノさん、まだいらっしゃるの?

もうやめたよ。

そうなんだ。

 

極悪女王とかSⅯ女王なんかは知ってる彬子女王つうんは知らんかった 蝶人

 

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吉本隆明全集35「思想のアンソロジー」を読んで

2024-10-11 13:35:35 | Weblog

 

照る日曇る日 第2114回

 

晩年に差し掛かった著者がこれまでの膨大な読書歴を総括するように、本邦を代表する重要著作の勘所を取り出して、逐語訳と解説を施した興味深いセレクションである。

 

ある意味で似通った構想で書かれた長谷川宏の「日本精神史」という大著があるが、これを東海道53次など日本列島の表街道を、高速移動しながらその多角的な様相を通覧しつつ浮き彫りにする壮大な試みとすれば、本書は、その裏街道に奥深く沈潜し、強靭な地下茎を手刀で切断しながら匍匐前進し、克ち得た珠玉を賞玩する地下からのレポートとでもいうべきか。

 

例えば世阿弥の「風姿花伝」について、著者は以下のように総括する。

「実際に体験し、体験を内省化してきた者にしか書けないことが書かれていて、芸の哲学、思想談議になっている。わたしにはこういう形が日本の思想や哲学の在り方でこれに比べると明治以降の抽象的な哲学書や思想書は今も日本語に根付いていない気がする」

 

大江匡房の「傀儡子記」「遊女記」から始まり、藤原定家の「毎月抄」、聖徳太子の「十七条の憲法」や「御成敗式目」、「一遍上人語録」などを経て、出口王仁三郎の「弥勒の世について」、中山みきの「おふでさき」に終わる66篇の断層を通読する楽しみは、他の何物にも代えがたい貴重な体験である。

 

神さんがどっかにおるならイスラエルあの殺人鬼を始末しなはれ 蝶人

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西暦2024年神無月蝶人映画劇場 その2

2024-10-10 13:59:40 | Weblog

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3781~85

 

1)ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「愛と殺意」

嫉妬深い夫が妻の不倫を疑って私立探偵に調査させるよくある思わせぶりな悲劇映画。アントニオーニの1950年の長編第1作。

 

2)ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「椿なきシニョーラ」

ミラノで店員だった美貌の素人女が3流映画に出て人気者となったが男関係でいろいろあって苦労する人情話を1953年のアントニオーニがくいくいみせる。

 

3)ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「敗北者たち」

フランス、イタリア、イギリスの阿呆莫迦若者たちの殺人事件をオムニバスに仕立てた1953年の退屈なアントニオーニ監督作品。

 

4)アルベルト・ラトゥアーダ監督の「アンナ」

恋か神か、歌手か看護師かに最後まで惑う女をシルヴァーナ・マンガーノが熱演する1950年のイタリア映画。

 

5)ジョルジョ・パスティーナ監督の「アリーナ」

ジーナ・ロロブリジダが愛らしく見える1950年のイタリア映画。

 

見るたびにまた出ているわいと嫌になるイシバ、ミヤネ屋、ノダ、ババ、タマキ 蝶人

 

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夢は第2の人世である 第140回

2024-10-09 13:10:32 | Weblog

 

西暦2024年水無月蝶人酔生夢死夢百夜

 

おらっちしかいない職場に知らない男がやってきて、「お前んとこの課長が帰ってきたらすぐに連絡せよ」と命令するとすぐ立ち去ったが、おらっちそいつが誰だか分からないので課長が戻っても放置しておいたずら。6/1

 

私は花園中学の女子中学生と手に手を取って、朝のラッシュで大混雑している京都駅に到着したが、それからどうしていいのか分からんかった。6/2

 

短文をつくったあとで、この文章にはどんなハッシュタグをつけるべきか大いに迷って、とうとう朝を迎えてしまったよ。6/3

 

友人から挨拶を頼まれたので、おらっちは昔書いた「なんでも挨拶事典」を引っ張り出して、よさそうなクダリをそのまま引用したかったのだが、んなもん皆無だったずら。6/4

 

若い2人のために別荘を建ててやったというのに、さして感謝も感動もしていないのは、なぜだろう? もしかしてワシの建築センスがダサイのではないのだろうか?と思うと、気が気ではなかった。6/5

 

商品を1個づつ手に取って、大勢の写真が販売に出る効率の悪さが、堂々とまかり通っている不思議さよ! これで人並み以上の給料が出ているのだが、ますます不思議だ。6/6

 

はじめは北に向かって歩きだしたのだが、思い直して、今度は南に向かって歩き続け、とうとうナニワエに着いたのよ。6/7

 

結果的には、予がその殺人事件の判事を担当することが分かっていたので、犯行以前の彼の動向を探ってみたのだが、どう考えても、あんな残酷な人殺しを実行するような人物とは思えなかった。6/8

 

容疑者を取り調べながら、「これが重要なんだよ、重要」と偉そうにいいながら黒板に「重要」と書いた重の字が間違っていることに気づいて、おらっち大層恥ずかしかったのよ。6/9

 

A君は秒速18km、B君は15kmの目にもとまらぬ超快速剣で、群がる兵士を切り捨てていたが、最終的に最も多くの敵兵を退治したのは、ほかならぬ秒速3kmの吾輩だった。6/10

 

草笛城の外観は、城壁が抉れて物凄い様相を呈していたが、世界中のアナキストたちが、八方破れのそのアナーキーな状態を讃美してやまなかったので、お隣の若月城も城壁の一部をわざと崩したりしていた。6/11

 

工業団地の土地を一応確保したコウドウカンは、自社の4区画を、それぞれトヨタ、NTT、ソフトバンク、大洋漁業などに提供してやったので、ひどく感謝されたのよ。6/12

 

健康診断を受けていると、市役所の職員が大事にしているという写真をこっそり見せてくれたのだが、その写真が、あっという間に脱走して、一人で遠くの方へ行ってしまったのよ。6/13

 

宮沢賢治記念館の公演の最後に登壇した花巻青年団の若者たちの風貌が、揃いも揃ってミヤザワケンジに生き写しだったので、とても驚いたが、よく考えると、あれもこれも当地によくある顔なのだった。6/14

 

予の豪邸が、時ならぬ大火で焼け落ちたので、町内の貧民どもが、なにか金目のものがないかと大挙してやって来たので、ドタマにくるぜよ。6/15

 

サキちゃんに誘われて京都に出て、そこから左京を歩き始めたら、汚い東屋にコ汚いおばはんがいて、それがサキちゃんの母親だったので驚く。それからさらに歩いて、西部講堂でマルセルメイエのパントマイムを見物したのよ。6/16

 

世界最高級のヴァイオリニストとして内外の尊崇を浴びている彼だったが、いくつかの有名曲を絶対に手掛けないのは、それを弾くと、おのれが死んでしまうと知っているからだった。6/17

 

ここイランでは、ウイルスのワクチンの入手が困難なので、罹患しないよう、毎日アラーの神に祈っている次第だ。6/18

 

長針が12時にやって来た時に、しっかりつかまえたので、時計は無事に元に戻った。6/19

 

あまりにも地味な身なりの男なので、誰一人注目しなかったが、あにはからんや彼こそ真の予言者なのだった。6/20

 

家族全員が出かけて私しかいなかったとき、もう若くないピンクのラバースーツを纏った女がやってきて、「もうすぐ地球に大洪水が起こるから、これを買っといた方がいいですよ」と勧めたが、「わしはまたノのアの箱舟に乗るからいいや」と断った。6/21

 

わが社は、書体づくりをしている社員5名の超小企業だが、このたび明朝の新書体づくりの社内コンペを行ったところ、新入社員のモリサワ君が最高級の成績だった。6/22

 

マイナカードによるAI検索で、リベラルないしは反権力派と見做されると、直ちに警察の特殊部隊が派遣され、有無を言わさず検挙され、徹底的に拷問された挙句に抹殺されるのだった。6/23

 

獣皮のテントで開かれたバッロック音楽の演奏会に退屈したので、おらっちは一人で夜のジャングルの中に入っていったのよ。6/24

 

お母さんとセイユーで買い物している間、コウ君はお昼のお弁当を選んだり、アイスクリームを買ったり、トイレに入ったり、週刊誌を立ち読みしたりするので、けっこう忙しいのだ。6/25

 

泌尿器科の医師であるおらっちは、若い時から年が年中クラシック音楽、わけてもモザールをまるでBGⅯのように流し続けていたので、たまにコンサートで聞いても生々しいBGMとしか思えないのだった。6/26

 

もはや余命半年の旧態以前たる百貨店に勤めているおらっちだったが、そこは腐っても鯛、毎週のように立ち上げられる「なんたらフェア」や「きゃんたらセール」に忙殺される毎日だった。6/29

 

そろそろ実家暮らしをやめて町に戻ろうかと思いつつ、息子の姿を求めて2階を覗いてみたら、なんとなんとどの部屋にも彼の友人たちがグースカ、グースカと高らかに鼾をかきながら眠っているのだった。6/30

 

十枚のお皿に盛られて次々に出てくる料理を次々食べる 蝶人

 

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道浦母都子歌集「あふれよ」を読んで

2024-10-08 09:33:58 | Weblog

道浦母都子歌集「あふれよ」を読んで

 

照る日曇る日 第2113回

 

作者による7年ぶりの歌集を読みました。

 

人生の三分の二まで過ぎているこれは大へん急がなくては

 

チェルノブイリ原発で工員たちとランチを食べたあれから体調崩れていった

 

「今の日本はあんぽんたん」詩人田村隆一言えり確かに

 

たまさかに死刑囚坂口弘が夢に来て自ら作りし短歌を諳ず

 

肩書に「歌人」と記したことは無しブランキストと書きたきものを

 

 起立せず国家うたわず千秋楽見終えて薄暮の坂を下りぬ

 

 落ちながら匂いをかもす滝の水 滝の匂いは遊女の匂い

 

 

作者自身も、「自分は短歌より俳句をやったほうが良かったかもしれない」と回顧していますが、一読していかにも現代歌人らしからぬ散漫無頼でアナーキーな印象。それはいっこうに構わないのですが、自分が間違った道を歩んできたかもしれないと思うことは、まことい哀しいものです。

 

我々は何のために生きてるか税金を払うために生きてる 蝶人

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Les Petits Riens  40年もひと昔

2024-10-07 10:11:53 | Weblog

Les Petits Riens  40年もひと昔 


蝶人五風十雨録第14回&そんな私のここだけの話 第432回


1981年9月30日 水曜 くもり
長男の運動会のために会社を休む。障がい児なれど学友に混じってさほど目立たず、見事に溶け込んでいる様子に感嘆。50メートル走も完走。先生に感謝。

1982年9月30日 木曜
キャプテンシステムへの入力、大半が終了。電通の羽賀氏、大奮闘。“なまけものウエア”のアイデアが浮かびくる。

1983年9月30日 金曜 小雨
TCC授賞式。新見氏およびホンダの茨木氏を識る。「宣伝会議」の講師を依頼される。

1984年9月30日 日曜 はれ
妻は「福祉まつりバザー」なれど、余は自宅にて仕事&リラックス。

1985年9月30日 月曜
渚画廊で藤本泰子展、ムパタのような作風なり。映画「キリングフィールド」みる。

1986年9月30日 火曜 はれ
麻布フィンランド大使館脇のスマッシュに日高氏を訪ね、式田氏と共にJ.バーキン来日時のイベント企画を練る。夜第3回「ネクストアパレル研究会」にてポストDCを論ず。出席者16名。

1987年9月30日 水曜 くもり 寒
ジャン・ルノワールの「演技指導」「ピクニック」「牝犬」をみる。素晴らしい。これに比べれば夜のオーストラリア映画「普通の女」はうわっつらだけの作品なり。

1988年9月30日 金曜
INの来年度のテレビCMについて池田ノブオ、電通と打ち合わせ。イラストを変更し曲はブルーハーツの「キスしてほしい」とす。小学館「マフィン」創刊。「女性自身」は天皇写真逆ネガ使用で発売中止。「サンデー毎日」は天皇死亡事故で責任者更迭さる。

1989年9月30日 土曜 くもり
連載中の「ル・クール」誌11月号の原稿を書く。 

1990年9月30日 日曜 台風
台風20号来襲し、家の裏の崖より濁流流れ落ちる。夜6時、遂に床下浸水、一家総出1時間がかりで汲みだす。日朝国交回復の動きあり。

1991年9月30日 月曜 小雨
はてさて余はこれからどうすればいいのだろう。アフリカで頭がいっぱいの小黒氏からはつれない返事。されどディスクガレージの市川氏は親切なり。同社の蓮沼選手とあれこれ話す。

1992年9月30日 水曜 くもり
永代にてINブランドのショップ打ち合わせ。

1993年9月30日 木曜 東京はれ 広島くもり
新装なった羽田をANA12時発、雨の広島空港に到着。郊外のアルパーク天満屋、駅前のキリンヤをみて、夕方姫路の安ビジネスホテルに泊る。新幹線にて相生付近を走行中、約5分間狭心症の発作起こりしが、懐中のニトロ2錠飲みて事なきを得たり。

1994年9月30日 金曜 はれ
風強く空気生温し。朝永代のIN店長会にて、スタッフを叱咤激励す。上野へ行きて「アンデスのシカン発掘展」で逆立ちで埋葬されし王をみる。はじめて国立科学館を訪れ、ゼロ戦や縄文時代の母子の死体、南極犬ジロー、、忠犬ハチ公の剥製に接したり。

1995年9月30日 土曜 はれ
放送出版にてアパレル産業の昨今についてレクチャーしたが、うまくいかなかった。池田社長、渡辺氏などと会食し、3万円頂戴す。渋谷にてフォーレ室内楽4枚組買う。ヤクルトが優勝す。

1996年9月30日 月曜 雨
本日で9月も終わり、恐るべき10月がやってくる。昼はニットウイークの亡霊、夜は妹の電話に悩まされる。

1997年9月30日 火曜 晴れ
会社を休みて上野の「冷泉家至宝展」をみるが、大したことなし。藝大大浦食堂で昼食。これも大したことなし。横浜桜木町に行き、県立博物館(元の横浜正金銀行)にて藤沢遊行寺蔵の「一遍上人絵巻」をみる。

1998年9月30日 金曜 曇り時々小雨
次男無事に上海から帰国す。杭州、蘇州、寧波にも行ったらしい。余は川崎さいか屋、新宿小田急を訪ねたり。長男は明日も施設を休むという。

1999年9月30日 木曜 晴れ 暑し
電通の古川取締役を訪ねる。外から仕事をもらわず社内から業務委託契約を貰いなさい。そのほうが迷惑にならない、と助言される。東海村で原子炉事故。中日優勝す。

2000年9月30日 土曜 曇り時々小雨
ムクの散歩を兼ねて、ガマの穂を取りに行く。次男は熊野へ旅行しているとか。図書館へ行ったが休み。御成小、二小で運動会。

2001年9月30日 日曜 曇りのち雨
従弟の2人の兄弟我が家に泊る。みなで朝ごはん。それから2人は、次男と一緒に近所のおばあちゃんチの蜂の巣を退治し、お昼はパスタをたいらげてから南浦和に帰り、次男は綾瀬に戻っていきました。

2002年9月30日 月曜 終日雨なり
講義の準備をする。小泉内閣の改造人事で、竹中が金融庁兼務となる。不良債権への資本注入反対論者の柳澤も入閣したがどうなるか。イチロー打率4位。雨中カナカナが鳴いている。

2003年9月30日 火曜 はれ
新宿の文化服装学院で講義、1日3コマで疲労困憊。大船で途中下車して茶色の靴3100円、ユニクロでパンツ1900円買う。

2004年9月30日 木曜 晴れ 暑し
台風一過。東京工芸大へ行く。大リーグ、イチローあと2本、松井30号。

2005年9月30日 金曜 はれ 
松井22号。次男と太刀洗いを散歩。アブラゼミ鳴く。美術館にて篠原有司男展。グロテスクな生命力漲る。長男は源平池の蓮をじっと見つめる。

2006年9月30日 土曜 くもり
まだアブラとミンミンが鳴いている。夜、月下美人が2つ咲いた。

2007年9月30日 日曜 雨
昨日から急に気温が下がり、11月頃のそれである。日本人フリー記者が殺された。

2008年9月30日 火曜 雨
米国における企業救済法が拒否され、史上最大の株安。余波は全世界へ。4年振りに浄明寺の歯医者へ行く。欠けた歯を継ぎ、歯石を磨いて4300円。少し高いのではないか。

2009年9月30日 水曜 小雨
妻と栄プールで泳ぐ。ユニクロで長男のジャージを買う。噛むと歯が痛い。サモアの首都パゴパゴでM8.2の地震あり。

2010年9月30日 木曜 雨
妻と横浜石川町へ行き、次男の作品の展示を見る。中華街の聘珍樓で5千円のフルコースを食す。楽しきこと限りなし。

2011年9月30日 金曜 晴れたり曇ったり
駅前の東急ストアや傘屋で買い物をする。文芸社より依頼あり。

2012年9月30日 日曜 大風
夜半にかけて台風17号名古屋に上陸し、本土を北上す。

2013年9月30日 月曜 晴れたり曇ったり
妻は前歯を治療している。皮膚が猛烈にかゆいそうだ。可哀想なり。

2014年9月30日 火曜 快晴
我が家の改装工事9割方終る。なかなかしゃれた感じに仕上がった。数日前に元社会党の土井たか子氏子死去。85歳なりき。

2015年9月30日 水曜 晴
朝、なおも油蝉が鳴いていた。妻と庭の草を取る。安倍蚤糞、NYで「一本でもニンジン、三本足す三本は合計六本の矢」なる阿呆莫迦音頭を唄って我が国の安保理入りをアピール。懲りない男なり。「ロジャーズ」の左スピーカーが故障したので、同じく英国製の「KEF」に取り替えようとするうちに日が暮れた。
     気違ひが出刃包丁を持ち九月尽 蝶人
  大谷戸の電柱の上に鎮座して我らを統べる一羽の鳶 蝶人

2016年9月30日 金曜 くもり

午後5時、横須賀の岸本歯科にて調整してもらうが、依然として痛みあり。

 

2017年9月30日 土曜 晴れたり曇ったり

3人で藤沢駅に行き息子の小田急回数券を買う。世の中は小池新党と小池の候補者選別話でもちきり。

2018年9月30日 日曜 くもりのち晴のち雨

午後8時に関東地方のJRがとまる。台風のためなり。

 

2019年9月30日 月曜 大体くもり

植木屋さんが倒木を片付けてくれる。

 

2020年9月30日 水曜 晴

フトン干したり。妻が十二所の草取りをするのを手伝う。米国大統領選挙でトランプとバイデンが舌戦。

 

2021年9月30日 木曜 くもり

次男の個展のことで苦悩して妻の精神と胃の調子が悪い。岸田人事はじまる。台風16号接近。

 

2022年9月30日 金曜 くもり

妻の運転で逗子のクリエートへ行き洗剤などを買う。レトリバーのゴンちゃんのおじさんと駐車場で話す。今年89歳。逗子ハイランドの郵便局前(隣が警察!)の駐車違反で10万も取られたという。3分で1万5千円というのだが酷い話だ。

 

2023年9月30日 土曜 くもり時々晴一時小雨

3人で図書館から裏駅のたらば書房へ。長男はなんと3冊も高価な列車雑誌を買った。その後いつもの西友で買い物。白内障の手術のおかげでだいぶ目がよくなった。本日は中秋の名月。満月の光の下で月下美人咲く。

 

2024年9月30日 月曜日 陰

イシバ人事で唯一興味深かったのは、党内反主流で一匹狼の村上誠一郎を総務大臣に抜擢したこと。かつて安倍蚤糞を国賊と罵り、憲法改定と緊急事態条項に反対を唱える異色の政治家が、マイナ保険証を粉砕してくれることを期待している。

 

いつまでも生きていると思いしがいつの間にやら亡くなっていた 蝶人

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永井荷風著・中島国彦&多田蔵人校注「断腸亭日乗一」を読んで

2024-10-06 09:23:10 | Weblog

永井荷風著・中島国彦&多田蔵人校注「断腸亭日乗一」を読んで

 

照る日曇る日 第2112回

 

岩波文庫が出すものだから仕方なく再読する羽目に陥るが、久し振りに読んでみるとずぶずぶと深入りしてしまうので、ほかの本が後回しになる。困ったことだ。

 

冒頭の本巻では大正6年の38歳から14年47歳までを収録しており、「2月16日。夜春雨潚々。」の短文だけで痺れてしまうが、読めば読むほど超個性的で自儘な作家の私生活をのぞき見する快楽に満ち溢れている。

 

孤独と偸安をこよなく愛した荷風だが、嫌いなものはたくさんあって、弟の威三郎などの親類、市川団十郎、文藝春秋の人品卑しい菊池寛、師鴎外の悪口をさんざん書き捲ったくせに寄稿を求めてくる新潮社、自作を歌舞伎にする時期をたがえたと称して松竹から多額の賠償金をぶんどった山本有三などは、その最たるものだろう。

 

「読むなら古典」と称して新聞雑誌記者、編集者の来訪を避けるために自宅を逃げ出すことも多かった荷風だったが、突然の美女の訪問はけっして固辞せず、芸者、女優、令嬢から紹介状もない見ず知らずの素人娘まで、赤の他人を鷹揚に招き入れ、やれ微恙だ、腹痛だ、痔だ、頭痛だ、持病だといいながら、気に入るとあっと言う間に深々と抱いてしまう。

 

元新橋の芸者で妻帯した八重次は有名だが、同じく芸者の好きもの八重福との情交は「日を追ってますます濃なり。多年孤独の身辺、俄かに春の来れる心地す」と大正8年正月四日に自ら記している。

 

大正10年には田村百合子と「落花流水の趣」となるが、その後も色々あって、大正14年12月21日の初更、過日銀座で会った桜川町の女が訪れ、「洋装の女子其衣を脱して椅子の上に掛け、絹の靴足袋をぬぎすてむとするの状、宛然ドガ画中の景に似たり」とあるのは超羨ましい。

 

そんな独身の夜を楽しみながら荷風散人は毎週木曜日に親しい友人と会い、こまめに東都の殆ど全芝居を鑑賞し、清元、三味線を稽古し、自作の演劇を歌舞伎で上演、演出まで担当し、「腕くらべ」「おかめ笹」「雨瀟瀟」「下谷叢話」などの名作を次々にものし、亡命ロシア人のオペラでヴェルデイを聴き、堀口大学がブラジルから送ってくれるジャムやミュッセの詩集を読み、毎週のようにロランの「ジャンクリストフ」やプルーストの「失われた時を求めて」!を原語で読んでいるのだから、我々読者は心身両面の精力的な活動にただただ驚くほかはない。

 

母音前のTHEをジといわずザと訛る世間と俺との埋められない時差 蝶人

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西暦2024年神無月蝶人映画劇場 その1

2024-10-05 08:40:00 | Weblog

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3775~81

 

1)デ・シーカ監督の「マッダレーナ」

1940年の長編第2作。デ・シーカのコメディはネオ・レアリズモより遥かに面白い。なんでもっと撮らなかったんだろう。

 

2)デ・シーカ監督の「金曜日のテレーザ」

ネオ・レアリズモ以前の1941年の素晴らしい喜劇映画。ずっとこっちでいてくれたらよかったのに。

 

3)デ・シーカ監督の「修道院のガリバルディ部隊兵」

修道院に忍び込んだガリバルディ部隊兵を応援する2人の女友だちを描いた1942年のまあまあの作品。

 

4)デ・シーカ監督の「子どもたちは見ている」

努力したがうまく行かなかった夫婦の犠牲となる1943年の子供の悲劇ずら。

 

5)デ・シーカ監督の「靴みがき」

1946年の2人の貧しい少年の悲劇だが、プロットの多少の難あり。

 

6)デ・シーカ監督の「ドイツ零年」

廃墟と化したベルリンで恩師から優性思想を吹き込まれた少年は病弱の父に毒を盛って殺してしまうが、罪の自覚に身を投げてしまう1948年の哀しい噺。

 

7)デ・シーカ監督の「懐かしの日々」

1952年のオムニバス映画だが、弁護士に扮したデシーカが若さと美貌に輝くジーナ・ロロブリジダを問答無用に無罪にしてしまう9作目が素晴らしい。

 

午後からは天気が悪くなると言う雨の中でもひと殺すひと 蝶人

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夢は第2の人世である 第139回

2024-10-04 09:37:02 | Weblog

西暦2024年皐月蝶人酔生夢死夢百夜

 

 

2024年5月

ラジオ体操とメンデルスゾーンの「言葉なき歌」に、なんか文句をつけようと必死になるが、なかなかうまくいかないのだ。5/1

 

名工タキガワが、「今回は妻のマケカリの助太刀も得て、意欲作に挑戦したい」というので、商品部長を呼んで意向をきいてみたが、大量の在庫処分に追われてまるで馬耳東風なので、さすがのおらっちも匙を投げたよ。5/2

 

長らく小さな箱の中で育てられてきた小人が、ある年限を過ぎると、みるみる大きくなって、それはそれは立派な成人となりおおせるのだった。5/3

 

同級生たち10人で揃って歯医者に行ったら、虫歯にもなっていない丈夫な犬歯を麻酔なしで引っこ抜かれた友人もいて、いやはや大騒ぎだった。その後娘と坂道を登ってサテンで砂糖をどっさり入れた熱い紅茶を飲んでからバスに乗ったが、行き先を間違えてしまって別のを待ってる。5/4

 

するとクラタが勃発してきたので、ヤカハシはまた小説を追加したので、また美女が近づいてきたので、これを抱いているうちに、また喉が渇く、その繰り返しだ。5/5

 

ナンガパルバットの最高峰に挑んでいるおらっちだったが、同行する命綱を付けないことで知られる世界最高級のアルピニストが、突如8千mの高さから墜落してしまったので、呆然としている。5/6

 

バカダ大学の阿呆莫迦教師、ヒラオカトクの授業中に、とても大事なことを思い出したので、急遽下宿に戻って録画をセットしてから、またバカダ大学に戻ったら、誰も居なかったずら。5/7

 

彼は、かねての誓約通り、敵の囲みを破って、孤立無援の私を、救い出してくれたのよ。5/8

 

男性初の弁護士になるため、2つの難関を突破したおらっちは、ついに最後の三次試験の受験日を迎えた。5/9

 

在庫を一掃するべく、巨大な武器倉庫の武器弾薬をすべて処分したので、1946年11月3日の日本国憲法発布の公布日以来の、さっぱりとした気分になった、のよ。5/10

 

家の中に転がっている5種類のステレオ装置の5個のアンプと10個のスピーカーを、次々に接続しているうちに、どれがどれだかてんで分からんようになっちまった。5/11

 

「確かにこの文章にはいくつかの問題がある。しかし最も大きな問題は、私の署名があるこの文章は、私が書いたものではないことだ」と私がいうと、AI野郎がこそこそ逃げ出そうとしたので、私はドンと叩き潰してやった。5/12

 

小学5年か6年の時「顔洗いひょいと目を上げ四尾山」という川柳みたいな俳句を詠んだ時、弟と妹が「近くの寺山なら見えるかもしれんえど四尾山なんか絶対見えへん」といううたので、母が「別に見えんでもええの。寺山だと字足らずになる」と断じたのでさすがは愛子さんと見直したずら。5/13

 

クライアントからCⅯ製作を依頼されたので、すぐに夏色コンテを書き、チャイコの劇伴を副えてスタッフに見せたら、カキちゃんとモチ子は「マイマミロケですね」と即答したが、ケヅカ&イシワタ両君は、「スタジオ空舞台でSF合成ですね」というのであった。5/14

 

明日は戦国時代の最激戦になることが予想されるのに、大勢の戦士たちが、意外とのんびり構えているのは、そんなこととは、てんで知らないからなのだろう。5/15

 

おらっちの友人の中小企業の社長は、かなりの好条件で帝国一の大企業に引き抜かれようとしていたが、若くて優秀な30人くらいの従業員を思って、言下に断ったようだ。5/16

 

ゲーム中なので、メシはカレー中心で行こうとする作戦は大失敗。ホームラン賞こそ2回獲得したものの、連日連夜のカレーライス攻勢にすっかり食欲を失った私は、肝心のゲームに集中できず、無残な敗北を喫したのであったあ。5/17

 

日本竹槍武装党党首のおらっちは、日本会議の女ボスに呼ばれ、ジパング革命党に党名を変えたらあらゆる協力を惜しまないとまで言われたんだが、いろいろ迷った末、断固断ったのよ。5/18

 

私が定年退職する夜に歌い踊った「おぢやどんぶり」は、後にその会社が倒産してからもユネスコの世界文化遺産に登録され、短かったわが生涯の掉尾を、いと哀しく彩ったのだった。5/19

 

とてもやさしい料理人で、ランチのお米が切れるとおこわを山盛りにもってくれるので、あのレーニンをはじめ、世界中にファンが多かった。5/20

 

八百屋で超破格値のイチゴを買ったら、「できるだけ早くお召し上がりください」と言われたので、忘れないように部屋のあちことにイチゴインテリアとして置き捲ったのよ。5/21

 

永福寺の傍の竹林に、ちょうど手頃な大きさの筍が捨ててあったので、持って帰ろうとしたが、生憎布製の袋をどこか途中で無くしてしまったので、涙を呑んで諦めた。5/22

 

5枚組、6枚組、7枚組のおんなじブランドのパンを、何故かおんなじ値段で売っているのだが、あまりにもいろんなことを考えすぎて、どれを選んでいいか分からなくなってしまったのよ。5/23

 

「狙え!打てえ!ズドーン!」 恩知らずの僕は、身代わりになってくれた親友の心臓に、サンパチ銃の鉛を撃ち込んだ。5/24

 

隣を歩いていたオバハンが、「この近くにトウジョウ外科はありますか?」と訊ねるので、「すぐ近くだよ」と答えると、「そこで自分を殺してもらえますか」とまた訊ねるので「病院はガザのように人を殺す所ではなく、人を救う処だよ」と諭してやった。5/25

 

単なるピッチャーゴロというが、ピッチャーが取って一塁に駆け込んだんかいな?いやピーゴロやと思う。試合を終えて、そのままここへきてもうたんや。なら、それセーフやろ。ヒットやないか?なんで勝手に試合を終えてここでカレーライス食べとるんや? 5/26

 

ウンノ家を護っていた生き神様が、大火事で焼けてしまったので、ウンノ家は、運が尽きたようだ。5/27

 

有名デザイナーの工場に招かれて、服や雑貨や靴を見学していたら、そのデザイナーが「何でも原価でお頒けしますよ」と囁いたので、みんな競うように大量の買い物をしてしまうのだが、それって新手の商売ではないのだろうか?5/28

 

図書館では何冊でも本を貸してくれるので、どんどん借りるのだが、2週間はすぐに経ってしまうので、殆ど読まないままで借り直しになるから、図書館へ行くたびに持っていく本がどんどん増えてしまうので大変だ。5/29

 

私は、とうとう人を殺してしまったようだが、その時のことを、あまり思い出したくないので、わざとのように曖昧なまま放置して、時の流れに押し流されるよう願っているのだが、はてさてうまくいくかどうか。5/30

 

どういう風の吹き回しか、みんなで芝居をやることになった。まずは場慣れたタコ八郎、続いてドシロウトの私とゼンタロウ、それから駄犬のムクだが、こんな4人でもなんとかなるのだろうか?5/31

 

NHKのどんな朝ドラもてはじめに主人公の子役が活躍 蝶人

 

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すべての言葉は通り過ぎてゆく第132回

2024-10-03 09:51:54 | Weblog

 

西暦2024年長月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第430回

 

もう長月か。なにかいいことないか小ネコちゃん。9/1

 

ベルリンフィルはシェフも大半の奏者も馴染みがあるし、その実力は体感しているが、他方名コンマスだったヘッツェル死後のウィーンフィルはあまり知らないし、聴きたいとも思わない。そもそもウィーン国立音大からしか団員を採用しないという方針が時代遅れなのではないか。9/2

 

立憲民主党の小沢の策動で立候補した党首候補の野田の顔を見ていると吐き気がしてくる。思えばこやつの消費増税のお陰でせっかくの民主党政権が最終的に自壊したのに、その反省もなくのこのこ出てくるとは恥を知れ!9/3

 

「9条の会」の講演会や普及活動を妨害する茅ヶ崎市長などすべての公務員は、日本国憲法第99条に定める憲法尊重擁護義務違反でただちに逮捕&告訴されなければならない。9/4

 

終盤の首位固めに励むドジャースだが、ここにきて先発投手の脱落が大きな不安材料。ようやく怪我故障で長期不在だった山本が登板するようだが、2軍での実戦でも簡単に失点しており、あまり多くは期待できないな。9/5

 

1億総右翼の大政翼賛会にあって、リッケンどぜうを、ジミンやイシンと変わらぬウヨクめ!と喝破呼ばわりしたところで、への河童、馬顔の耳に南無妙法蓮華経なんだろうな。9/6

 

イシバになろうがコイズミになろうが、米国と米軍のお先棒を担いで軍事力を増強し、いつでも最前線で先制攻撃も辞さずに戦うつもりのジミン党。9/7

 

公凶放送の朝ドラの「オードリー」はヒロインの岡本綾の可憐捨てがたく時々みているが、彼女は行方不明なんだそうだ。「虎に翼」は冒頭の気違いじみた主題歌が煩くてたまらんので、敬遠している。サッポロの偽ウマイ絶叫番組「満点レストラン」はよやめてくれないかな。9/8

 

父親は新自由主義にかぶれ、ジミン党を潰す!とかなんとか抜かしながらニッポン全国を滅茶苦茶に壊した元凶だったが、その息子に何を期待しているのかね。9/9

 

誰が勝ち残ろうが裏金腐敗、憲法破壊、米帝従属、戦争巻き込みのジミン蟲の末路は悲惨だが、テレビでアップになって吐き気を覚えない唯一のジミン候補者はハヤシ選手かな。9/10

 

あの海千山千のトランプを、時代遅れの偏屈爺に祭り上げてしまうとは、さながら「ハリスの風」じゃった。日本でも是非ああいうシンプルなガチンコ・スタイルで、党首討論や候補者討論をやってもらいたい。9/11

 

「3回目の討論会はない」などとカッコつけるトランプには笑ってしまった。口達者なハリスにはもうこりごり、と思ったに違いない。9/13

 

最後の一人に到る最後の殉難。最後の愛による最後の石弾戦。最後の悲哀を産む最後の舞踏。最後の快楽に滅びる最後の飲酒。最後の廃墟となる最後の火の玉。そして、宇宙一切を許す最後の始祖。「六終局」(高橋和巳「邪宗門」より)9/14

 

1最後の飲み物 2最後の歌 3最後の踊り 4最後の挨拶 5最後の激しいあらし雲 6最後の香水を撒き散らす象 7最後の巨石を用いた戦い 8最後の始祖(ゴーサラ)「古代インドの異端宗教家マッカリ・ゴーサラの8終局」9/15

 

「たとえこの世の破滅し、この世の永遠に呪われてあるとも、己一人にて救わるる心あらんよりは、むしろ世と共に呪われてあれ!」(高橋和巳「邪宗門」「八誓願」より)9/16

 

統一教会とズブズブの関係だった安倍蚤糞。ロクでもない極右ファシストの専制政治が、諸悪の根源ジミン蟲の裏金政治を培養したのだ。9/17

 

酷暑にめげず国内外を旅行したり、毎日のように物見遊山に蕩尽している元気な人々を、さながら根岸の竹の里人のように三白眼のうすら横目で眺めている。9/18

 

ニッポン万歳で退屈の上塗りの「プロジェクトX」に引き続いて、公凶放送はまた「ブラタモリ」を復活させるようだが、地学とか歴史とかのお勉強はもうたくさん。「チコちゃん」も、「トリセツ」もみな上から目線の教養番組ばっかし。9/19

 

大谷に「51-51」を献上した敵将マーリンズのシューメイカー監督曰く。「私は選手たちが大谷を恐れず、勝負にいったことを誇りに思う。そうするべきなんだ。今日はマーリンズにとっては良くない日でも、ベースボールにとっては良い日だった」。9/20

 

その9人がテレビの画面で次々にクローズアップされるたんびに、「おいおい、ほんまにこんなやつを、俺たちの代表者にしちまって、ええんかいな?」という自問が口をついて出てくるのだった。9/21

 

どの家に生まれ、どういう教育を受けるかによって、その人物の社会的、経済的地位がおのずと決まって来るなら、時代はだんだん徳川の世に近づきつつあるのかもしれない。9/22

 

アメリカとの軍事同盟を強めれば強めるほど、中ロとの関係が悪化し、例えば台湾有事などの対岸の火事に我が国が巻き込まれ、望まざる戦争に突入していく危険が増大していくことに、君はどうして気づかないのか?9/23

 

いまでは諸人が忘却し尽くした「非武装中立」てふ5文字を思い出してほしい。このテーゼをしかと確立すれば、あのインドを参考に、アメリカやNATO、ロシア、中国、北朝鮮とも等距離での付き合いができるはずだ。9/24

 

「昔の名前で出たくない」と渋るどぜうを、無理やり口説いて党首選に引っ張り出した小沢こそリッケン民主党の真の黒幕。伸るか反るかの最後の謀略を成功させた「剛腕」の今後の仕置きはいかに?。9/25

 

裏金問題も、統一教会問題も、健康保険証の問題も、すっかりなかったことにして、「明るいミライ」とか「負けないニッポン」とか「物凄いジブン」についてエラソウに語る9人の阿呆莫迦候補者。9/26

 

テスラはかっこいい電気自動車だと思っていたが、トランプの忠犬に成り下がって差別発言を繰り返すイーロン・マスクをみていると、彼奴が領導する「X」もいかがわしいSNSと思いなされ、そろそろ年貢の納め時かなという気もする。9/27

 

極右ファシストのタカイチよりマシとすでに終わっているジミン蟲が選んだ新総裁。日米安保廃棄とはいわないまでも、日米地位協定の改定、できるもんならやってみなはれ。9/28

戦後79年が過ぎても、日本人の心情の基本は変わらず、政治思想も「大日本帝国憲法」の時代と変っていないようだ。9/29

 

イシバ人事で唯一興味深かったのは、党内反主流で一匹狼の村上誠一郎を、総務大臣に抜擢したこと。かつて安倍蚤糞を「国賊」の罵り、憲法改定と緊急事態条項に反対する異色の政治家が、マイナ保険証を粉砕してくれるのを期待している。9/30

 

SNSの「リールと動画」の林信仲じつはかなりのブスだと思う 蝶人

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なにゆえに第122回~西暦2024年長月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2024-10-02 11:20:55 | Weblog

 

ある晴れた日に 第735回

 

なにゆえにウラギンシジミが親指に止まる橋本画伯の別れの挨拶

 

なにゆえに受洗する人が多いのか最後の最後の時が迫れば

 

なにゆえに知らず涙が流れ出る1年坊主が一人で登校

 

なにゆえに台風10号は立ち去らない円安ニッポンを楽しく観光

 

なにゆえにハマス壊滅を叫んでる壊滅すべきはネタニヤフだ

 

なにゆえに外角遠めをストライクというお前の目玉はどこについてる

 

なにゆえに武器を取って戦わぬナチとユダヤが攻めてきた日に

 

なにゆえに好球を必打しないのかそこがジャッジと大谷の違い

 

なにゆえに韓国映画はだいたいおもろい政治意識が一段高い

 

なにゆえにマイナ廃止に言及しない民意にうとい立憲候補者

 

なにゆえに疲れが取れない永年生きてきたことの疲れか

 

なにゆえに猫も杓子も立候補国民不在で首相になれる

 

なにゆえに偉そうに立候補するオウムを殺しワイン飲む女が

 

なにゆえに宇田川悟氏は死んぢまったフランス文化に造詣ありしが

 

なにゆえに早く死んだ者が勝ち日毎世の中が悪くなるゆえ

 

なにゆえに毎日ジミンが雁首揃える民より遥かに劣悪な顔

 

なにゆえにAIなんかにニュースを読ませる生きてるアナが仰山おるに

 

なにゆえにツクツクホウシが鳴いているさすがの猛暑ももうすぐ終わる?

 

なにゆえに死んでも死んでも現れるニッポン人の最高齢者

 

なにゆえに天下国家を論じてる裏金塗れの極悪9人

 

なにゆえにケネディ暗殺の京都を思い出す市電6番のレールが蕩けた

 

なにゆえにあの糞ボールをホームランにするわてほんまによういわんわ

 

なにゆえにマイナ保険証をごり押しするみんな保険証を使っているのに

 

なにゆえにドジャース戦を中継しない大谷ベッツのサヨナラ劇をみたかった

 

なにゆえに昔のどぜうをまた選ぶいっそジミンに入党したら?

 

なにゆえに石破小泉が首相になるみんな揃って亡命しよう

 

なにゆえにまたもや突然夏が来る「俺様のこと忘れるなよ」と

 

なにゆえに極右タカイチをもちあげる諸悪の根源アベノミクソを

 

 

我よりも妻の血好む赤家蚊 蝶人

 

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