蝶人物見遊山記第389回&鎌倉ちょっと不思議な物語第469回
「桜もみじ」「朝夕安居」などの作品を実例として鏑木清方の制作風景をみせてくれる今回の展覧会だが、スケッチ、小下図、大下図の流れの中で画家の制作意図そのものが微妙に変化していく微妙な道行が観察出来て興味深かった。
さりながら、清方の師は水野年方、その師は大蘇芳年であるが、弟子入りしたばかりの清方に芳年の画の模写をさせた年方が、いちいち採点しコメントを与えているのは、もっと興味深かった。
なお本展は来る10月22日まで同館にてしずかに開催ちう。
鎌倉の小町通りを闊歩する観光客を故なく憎む 蝶人