休日の昼、食事に向かったのは岐阜市の司町にある「岐阜会館」。近辺には休日に開いているような店は少なく、公園が横にあることもあって、静かで落ち着いた雰囲気。こちらは古くから結婚式場、宴会場などに使われている建物で、創業は分からなかったが、建物の壁面に「Since 1940」の文字があるので昭和15年(1940)だろうか(※)。建物は立派だが昔ながらのビルで、さすがに今となっては古さは否めない。こちらにはレストランが併設されており、和・洋・中の食事をいただく事が出来る。今でこそ古びてはいるが、往年は名門ホテルのような格式があり、こちらのレストランで腕を磨いた料理人も多いと聞く。今をときめく岐阜のある日本料理店の主人もこちらの料理長だったんだとか。
(※外のランチを案内する立看板には「Since 1969」とあったのでレストランの創業は昭和44年かもしれない)
※追記(HPの「閉館のご報告」の報告によると、昭和25年に美江寺町に「レストランコロムビア」として創業、昭和44年に現在の地に移転したとのこと)
2階へ上がるとランチ・メニューの立看板が並んでいた。店には「レストランいちい」という名前が付いている。静かな日曜の昼だし、先客なんか居ないだろうと思っていたら、何組もの客がランチを楽しんでいた。やはり年輩の方が多い。席に座って改めてメニューを眺める。和洋中どれでもこの場所でいただけるようだ。いくつかあるランチ・メニューの中から選ぼうと思ったが、あまり食べたいものが見つからず、基本メニューの中から単品のオムライスを注文した。
しばらくしてオムライスが運ばれる。ランチ・メニューに組み込まれたオムライスはふわふわのいわゆる「たんぽぽオムライス」タイプだったが、単品のこちらはしっかり玉子でくるんであるタイプ。もちろんメニュー写真を見てこちらを選んだ。オムライスは大好物だが、基本的に外では昔ながらのタイプしか食べない。こちらは下までしっかり玉子で包まれていて、綺麗な紡錘形。調理人の腕が確かな事が分かる。スプーンを入れると、玉子もふわっと焼かれていて、中はマッシュルームがたっぷり。食べてみると、玉子の皮がただ巻いてあるのではなく、玉子となかのチキンライスが、いい具合に融合して素晴しい出来映え。旨い。このレベルのオムライスが出てくるとは思わなかったので、嬉しい誤算。さすが、岐阜会館。その辺の定食屋とは腕が違う。他の客が食べているランチ(定食)はよくある感じで、あまりそそられないが、オムライスはここ最近で一番ここのが気に入ったなァ。勘定は、なぜか階段を下りて、フロントで。(勘定は¥918)
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※平成29年6月14日を以って閉館されました。
岐阜会館 「レストランいちい」
岐阜県岐阜市司町39-1
( 岐阜 岐阜市 美江寺町 岐阜会館 ぎふかいかん いちい らいちょう レストラン )