ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Live In Vancouver 1970 / The Doors

2025年01月29日 | クラシック・ロック

Live In Vancouver 1970 / The Doors (2010)

たしか再評価された80年代には、レイ・マンザレク(Ray Manzarek)がインタビューで「もう残っている良質な音源は無いよ」と言っていたはずなのに、まだまだ発掘されるドアーズ(The Doors)の未発表ライヴ音源。こちらは1970年6月のバンクーバーはPacific Coliseumでのライヴ音源CD2枚組。こちらはマルチトラックで録音されたものではなく、ツアー・マネージャーによってステージ上に配置された2本のマイクで録音されたものだそう。ライヴ中、4曲にブルーズのレジェンド、アルバート・キング(Albert King)が参加してギターを弾いている。

この時代のライヴ音源を完全収録で聴くと曲と曲の間が随分開いて間延びしているのに気付く。まだPAが設置されるようになってから数年で、当時は曲毎にギターを使い分けるなんてこともあまり無かったようだし、鍵盤を含む機材も湿度なんかで調子がかなり狂ったそう。ここでも延々とチューニングしていたりするので、当時出た様々なライヴ・アルバムがどれほど聴き易く編集され、実際の現場と乖離があったかが分かる。

音はさすがに高音質とは言えないが、ブートレグで慣れた身には充分に聴けるレヴェル。さすがに晩年のこの時期のジム(Jim Morrison)はコンサートを通して絶好調なんてことは無く、キーを落としたり歌詞を飛ばしたりと曲毎に随分とムラがあるが、それでもここぞという時の爆発力は健在。アルバート・キングとの共演では流石にヴォーカルにも気合が入っている。2マイクなので分離が悪いが、ロビー・クリーガー(Robby Krieger)とのスライド合戦も聴きもの。

ネット・ショップにて購入(¥1,080)


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