初秋の天気の良いある日、岐阜県恵那市までバイクを走らせた。空気はしっかりと秋になっていて朝は小寒いくらいに感じたが、日中の日差しはきつく、少し顔が日焼けするかも知れないくらい。恵那市内にバイクを停めて付近を歩いて廻ったり、また小移動したりとこまめに街を楽しんだ。まだ出始めだった栗きんとんを、有名デパートなどに出店していないだろう店でと思っていたので、旧中山道沿いの大井町にある「大津屋」へ。大きな店ではなく、駐車場も見当たらなかったが、付近を歩いていた時に地元の人と思しき車がひっきりなしに停まるので店に入ってみた次第。古い建物という訳でもなさそうだが、橋を渡った辻に立つ店はなかなか雰囲気がいい。この店は栗粉餅が有名だそうだが、サイドバッグの付いていないバイクでは持って帰ることが困難だし、賞味期限が”2時間”(!)だそうなので諦める。
店内では小さいが食べることが出来るスペースも用意されている。実際に先客がひと組、お茶と一緒に栗粉餅を食べていらっしゃった。少量で申し訳ないが「栗きんとん」を包んでもらう。家に帰って嫁と一緒にいただいた。こちらの栗きんとんは肌理は細かいが練りが強く、歯にまとわりつくような粘度が感じられる。甘さもやや控えめ。他の店のものと違って、繊細な姿なのに野趣溢れるという矛盾した感じが面白い。今度行ったら店で栗粉餅を食べてみよう。(勘定は¥840)
↓ 全然目指していたわけではないのに、適当に選んだ帰り道で絶景に出会う。中野方町の「坂折棚田(さかおりたなだ)」。まだ稲刈りには早い時期だったので稲穂が揺れていた。自然石を積み上げた石垣で、約400年前に築かれたのだとか。こんな場所全然知らなかった。素晴らしい。雪景色とかもイイだろうなァ。
大津屋
岐阜県恵那市大井町667-28
( 恵那 えな 中山道 大井宿 おおつや 大津屋菓子舗 和菓子 和菓子司 くりこもち 旧街道 棚田 たなだ 日本の棚田百選 )