ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Duty Now for the Future, New Traditionalists / Devo

2020年08月24日 | テクノ・デジタル・ダンス

Duty Now for the Future/New Traditionalists / Devo (1998)

英国発売のディーヴォ(Devo)の2in1アルバム・シリーズ。今回購入したのは1979年発売のセカンド「Duty Now for the Future(邦題:生存学未来編)」と、1981年発売の4枚目「New Traditionalists」のセット。意味があるのか、ただの収録時間の都合なのか、相変わらず組み合わせは意味不明だが、割り切って聴けばお得なこのシリーズ。もちろんジャケに載っているアルバム・ジャケット写真も米国版とは異なる英国発売のヴァージョン。映画「時計仕掛けのオレンジ」を彷彿とさせる01「Devo Corporate Anthem」から始まり、疾走感のある曲が並ぶ。ファーストの強烈なイメージからすると地味に映るのは仕方のないところ。でも変態的なビートは健在。飛び道具はないが、演奏力が飛躍的に上がっている印象を受ける。ジョニー・リヴァース(Johnny Rivers)で有名な「Secret Agent Man」をカヴァーしている。これは至極真っ当に聴こえて正直あまり面白くないが、こう思われているところがこのバンドの負った宿命でもあるし、つらいところでもあるだろう。

14曲目からはセルフ・プロデュースの4枚目のアルバム。面白邦題が付けられていないということは、日本市場の熱も冷めてきていたのだろうか(当時の実情知らず)。さぞアウト・オブ・デートになっているかと思いきや、いわゆるシンセ(テクノ)・ポップとしては以前よりずっと洗練されていて、音にもアイデアが溢れているし、”らしさ”は充分。よく考えたらまだ81年といえば日本ではYMOが「BGM」「テクノデリック」を出した頃(ポップからの脱却)。2つを同列に語っていいのかどうかは分からないが、それでもまだ一般的にはシーン真っ只中という時期だ。つまり、やはりディーヴォは”ロック・バンド”ということなんだな。当時よりも後年になってより評価されたような感じの「Beautiful World」などの名曲も収録されている。

オークションにて購入(¥780)

  • CD (1998/6/30)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : EMI Europe Generic
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