ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

さゝま @東京・神田神保町

2014年03月12日 | 東京都(老舗)

神保町の古書店街を散策。学生の時に古本を探してよくブラブラしていた頃と、今興味があるジャンルが違うので、訪れる本屋も昔とちょっと違っているのが自分でも面白い。昔は何も気にしていなかったこの近辺の古い建物も、興味を持って見てみると、その貴重さと面白さが楽しい。でも近い将来このうちのいくつかが「老朽化」、「耐震」の名のもとに消えていく事は間違いない。お上りさんで、この地域の住人ではない自分でも何だか寂しい気がする。諸外国に比べて古い(特に近代の)建築や街並みに対する保存への意識が低い日本では仕方のないことだし、そこがある意味東京の面白さのひとつなのかもしれないけれど。

↓写真は昭和3年(1928)の建物「矢口書店(創業大正7年)」

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散策を切り上げる前に、駿河台下の交差点から少し南へ行ったところにある和菓子の老舗「さゝま」(創業昭和6年・1931)へ。元はパン屋として創業したというからなんだか意外だ。ここはデパートなどにも商品を置いていないらしい。ビルのテナントの小さい店だが、とても表情がいい。「御くわし屋(おかしや)」と書かれた小粋な暖簾をくぐって中へ。

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ここはお茶席用の上生菓子で有名らしく、ガラスのショーケースに品良く飾られた綺麗な生菓子もとても魅力的だが、自分は持ち帰る事が出来ないのが残念。ブラブラ歩き中なのでどうしても小菓子1個なんていう買い方になる訳だが、ここも含めて自分が伺った老舗の方々はどちらも嫌な顔ひとつせず、丁寧に包んでくださったり、渡してくださったりする。顔の見える商売の良さってこういうことなんだろうな。

というわけで、恥ずかしげもなく通年菓子の「松葉最中」を1個だけ買って持ち帰り、あとで宿にていただいた。特徴的な四角い皮には松葉の模様があり、餡を詰めたてでパリッとしているものと違い、餡との一体感を味わうようなタイプ。中のこし餡は濃い色をしているがくどくなく、しっとりとして舌触りも良く、旨い。一緒に飲んでいるのが宿の部屋置きのパックのお茶なのが残念。(勘定は¥125)

↓写真は「さゝま」のすぐ近くの「文房堂」(大正11年・1922建)※ただし外壁のみ当時のものとか

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御菓子処 さゝま

東京都千代田区神田神保町1丁目23

(ささま さ々ま お菓子処 おかしどころ )


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