ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Live At The Hollywood Bowl : August 18, 1967 / Jimi Hendrix Experience

2024年08月27日 | クラシック・ロック

Live At The Hollywood Bowl : August 18, 1967 / Jimi Hendrix Experience (2023)

令和の御代に衝撃的な音源発売!といっても今では洋楽のニュースなんて見かけもしないからアレだが、このジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix Experience)のライヴ盤発売には驚いた。何とアメリカでのデビュー・アルバム発売前のハリウッド・ボウルでのライヴ音源。メジャー活動はたったの3年程だったから残っているありとあらゆる玉石混交の音源が掘り起こされているジミだが、このライヴ音源はブートレグでもオフィシャルでも全く世に出ていなかったもの。まだそんな音源が眠っていたとは!ビックリ。全米デビュー前だからまだ一般には無名のバンドとしてのライヴで、ママス&パパス(The Mamas & the Papas)の前座での登場。観客は17,000人も居たらしいが、ほとんどママス&パパスのファンだったはずだ。

お堅いオープニングMCの後、ジミ、ミッチ・ミッチェル(Mitch Mitchell)、ノエル・レディング(Noel Redding)の3人がステージに登場。いきなり当時発売されたばかりのビートルズ(The Beatles)の「Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」のハードロック・ヴァージョンで幕を開ける。そして2ヵ月前のモンタレー・ポップ・フェスでも披露した疾走感満載の「Killing Floor」。残念ながら観客の反応までは聴き取れないが、ラヴ&ピースのメロウな雰囲気でママス&パパスを待っていた観客は唖然としたに違いない(笑)。音も時代を考えたら充分聴けるクオリティー。

当時のステージはまだPAシステムやバンドのバック・アップが確立されていなかった時代。基本的にジミが持っているギターは1本のはずなので曲間に頻繁にチューニングが入る。面白いのはノエル・レディングがMC役をやっていること。後にジミとの関係が悪くなるノエルだが、この時はまだやる気満々でそういうことも任されていたのだろうか。何度聴いても素晴らしいアレンジのディラン(Bob Dylan)の「Like A Rolling Stone」、そしてラストの「Wild Thing」まであっという間。こんなに凄い音源の発表なのに、こちらから探さないとニュースに辿り着けないとは、日本での洋楽の落日もここに極まれり。

ネット・ショップにて購入(¥1,936)

Label ‏ : ‎ Legacy Recordings
ASIN ‏ : ‎ B0CGZDN4MT
Disc ‏ : ‎ 1


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