ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Encouraging Words / Billy Preston

2018年07月25日 | ソウル・ファンク・R&B

Encouraging Words / Billy Preston (1970)

アップル・レコードから発売されたビリー・プレストン(Billy Preston)の5枚目のアルバム。早くから天才キーボーディストとして名を馳せていたビリーがビートルズ(The Beatles)の連中とつるんで、特にジョージ・ハリスン(George Harrison)との蜜月の中で製作されたアルバム。ジョージがプロデュース、ギター、バッキング・ヴォーカルの他にムーグ・シンセサイザーまで演奏している。このアルバムの録音が終わってから録音が開始されたというジョージのソロ・アルバム「All Things Must Pass」とは表裏一体といったところ。なので参加アーティストもクラプトン(Eric Clapton)を含むデレク・アンド・ドミノスの連中(Carl Radle, Jim Gordon)、デラニー・ブラムレット(Delaney Bramlett)、ボビー・キーズ(Bobby Keys)とジム・プライス(Jim Price)のラッパ隊、クラウス・ヴーアマン(Klaus Voormann)、リンゴ(Ringo Starr)と多くが重なっている。アルバムでの基本の演奏はテンプス(The Temptations)のバンドが担当したのだとか。

冒頭からビリーのご機嫌なオルガンの音色が飛び出し、ノリに乗っている躍動感が感じられる。取り巻き連中は当時のロックの先鋭ばかりだが、アルバムとしての構成は古き佳きソウル・アルバムといった感じでゴスペル・フィーリングに溢れ、特にロック寄りという訳ではない。逆にロックの精鋭がこういうソウルフルな世界に瞠目してすり寄っていった結果、”フレンズ”(Delaney & Bonnie and Friendsの)となったんだろうなァ。もちろんジョージの名曲「My Sweet Lord」(ビリーの方が先に出たらしい)、「All Things (Must) Pass」も演っているが、こちらも正調ゴスペル・ヴァージョンといった感じ。ビリーはビートルズに関わった後、アップルを離れてA&Mに移籍し、その後はストーンズ(The Rolling Stones)のツアーに参加して大フィーチャーされる(ミックとの恋仲を疑われたことも・笑)。ロックの2大巨頭に深く関わった非凡な才能の持ち主。80年代以降はパッとしなかったのが残念(2006年没)。

オークションにて購入(¥555)

  • CD (2003/12/1)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : EMI Import

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