ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Big Come Up / The Black Keys

2015年06月13日 | オルタナティヴ・ロック

The Big Come Up / The Black Keys (2002)

今や大物の仲間入りを果たしたと言っていいブラック・キーズ(The Black Keys)のファースト・アルバム。インディーズ・レーベルからの作品。自分が彼らを買い始めたのはこの後のアルバムからだったので持っていなかったのだ。4月に予定されていた来日公演(発売と同時にチケットを購入したが、残念ながらドラマーのパトリックの怪我により中止)に合わせて購入。まだこの頃は純粋な2ピース・バンドだった彼らだが、武骨なドラムと野太く歪んだギターの組み合わせで、現代のブルースに新風を巻き起こした。自分も最初聴いた時は、その70年代的なアナログっぽい音と、シンプルな曲構成から、随分と泥臭い音楽をやる若い奴らだなぁ、と引っ掛かったのだった。当然だが、その当時、曲調は違えど同様のスタイルで、既に注目バンドだったホワイト・ストライプス(The White Stripes)と比べられもした。ま、同じ2ピースバンドで、現代的なブルースを演奏し、「白」と「黒」っていうんだから比べられない訳はない。当然影響も受けただろうしね。最近ではジャック・ホワイト(Jack White)による彼らへの恨み節が話題にもなったな、そう言えば。

ドタドタバタバタと、不器用だが(自分でも認めている)味のあるパトリック(Patrick Carney)のドラムに、ダン(Dan Auerbach)のぶっといギターが絡み、時にはまるで演歌をも連想させるような泥臭いフレーズを繰り返す。現在では音に広がりが出て、ヒップホップをも含む様々な音楽スタイルを吸収していっている彼らだが、本質はこの40分足らずのファーストで充分出し切っていると言えるのではないだろうか。彼らの出身のオハイオ州のアクロン(DEVOが思い浮かぶ…)が、どの程度ブルースに関わり合いのある土地かは知らないが、ルーツ・ブルースに根ざしたシンプルな彼らの音楽が、この軟派な時代に売れたというのはなかなかすごい事だ。見たかったなァ、ライヴ…(涙)。

amazonにて購入(¥1,364)

  • CD (2002/5/14)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Import
  • Label: Alive Records

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