ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ナイン・インチ・ネイルズ @東京・新木場スタジオコースト

2014年03月02日 | ライヴ(日本公演)

Nin

ナイン・インチ・ネイルズ (2月25日 新木場・スタジオコースト ツアー初日)

ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails  以下 NIN)活動再開後、初の単独来日公演初日(前回は昨年のフジ・ロック・フェスティヴァル)。今回のツアーでは東京公演のみなのでなんとか都合をつけて参戦。活動停止前の来日もフェスだったので、単独では2007年から7年ぶりということになる(2007年は名古屋で見ている)。連れと新木場の駅で待ち合わせ会場に向かう。ここは初めての会場なのでどんな規模か分からなかったが、会場に入るとZeppなどとそんなに変わらない小さい会場だった。こういう会場は音がいいので期待が高まる。オール・スタンディングのフロア真ん中辺りに設置してある背もたれの後ろ側に陣取った(モッシュする奴らに巻き込まれると不快なので)。客の入りは上々だったが、ギュウギュウ詰めではなく丁度いい塩梅。今回はバンド・メンバーのアレッサンドロ・コルティニ(Alessandro Cortini)が前座としてシンセサイザーを演奏するとの事。

暗転して20分位だったか演奏が続いた。最初は前の観客でアレッサンドロが目視出来なかったのでステージに彼がいるとは気付かず、SEが鳴っているもんだとばかり思っていた。全く別のジャンルならまだしも、トレント・レズナー(Trent Reznor)の音楽性の一面(いわゆるピコピコ・シンセ音楽)とあまりにも似ているので、これで前座と言われてもなぁという感じ。実際の音も目新しいものでも何でもなく、正直つまらなかった。

演奏が終わり、アレッサンドロが手を上げてステージを去って程無く、本家がステージに登場。個人的な事前予想ではやはりオープニング曲は13かなと思っていたのでいい意味で期待を裏切られ、不穏な音と音圧で一気にテンションが上がる。かっこいい。それにシンプルだがとてもクールなステージ照明で、完全にNINの空間になる。昨年のフェス用のパネルといい、Tension 2013 Tourのトップダウン照明といい、トレントは本当にステージ構築にこだわるなぁ。今回の照明はシンプルなだけにチープと勘違いされそうだが、計算されたあの空間は観る価値がある。ハード・へヴィーな曲になっても相変わらず演奏には隙がなく、トレントの発するヴォーカルにも迫力がある。NINはアルバム毎、ツアー毎にメンバーを大幅に入れ替えるが、そうとは信じられない完成度。メンバーは全員マルチ・プレーヤーなので、ギターもドラムもキーボードもシンセも操る凄腕。新作からの曲も素晴しい出来だった。アルバムでは昔からシンセを多用するNINだが、ライヴで見る彼らはいつでもとてもフィジカルで、ある意味男くさい。そこが何とも言えない魅力だ。

Nin2

自分の好きな10や15をまた聴けたのもうれしかったなぁ。新作からの曲は絶対聴きたかったのでバランスの取れたいいセットリストだった(ちなみに2日目は新作から全く演らなかったらしい…初日で良かった)。でももうそろそろお約束の20で終わらなくてもいいような気はする。アンコールは無し。連れはNINのライヴは初めてだったがとても満足していたようだ。会場では相変わらずまともにステージも観ずにモッシュする奴らがいて辟易したが、概ねいい状態で楽しめたライヴだった。NINのライヴはやっぱり満足度が高い。

<セットリスト>

01 Me, I'm Not
02 Survivalism
03 Terrible Lie
04 March of the Pigs
05 Piggy
06 Sanctified
07 Disappointed
08 Came Back Haunted
09 Find My Way
10 Reptile
11 Hand Covers Bruise
12 Beside You in Time
13 Copy of A
14 All Time Low
15 Gave Up
16 The Hand That Feeds
17 Only
18 Wish
19 Head Like a Hole
20 Hurt

Nin_2 


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