加納 秀人 (7月23日・愛知県小牧市・The SCRATCH)
外道の加納秀人がソロ・ライヴを演ると知ったのはライヴ直前のこと。この地方で近い所では今池と小牧市。最近ライヴ盤を買ってずっと聴いていたので、是非生でレジェンドを観てみたいと駆けつけることに。日程が日曜だった小牧へ行くことにしたのだが、今まで小牧にライヴ・ハウスがあるなんて知らなかった。場所は倉庫が建ち並ぶ場所にある「The SCRATCH(スクラッチ)」(写真下左)。調べてもあまりインフォが無かったので車で行くことに。
倉庫を改造したと思しき会場の2階へ。大手プレイガイドでの発売なしとあってか客入りはちょっと心配になるぐらい少ない。キャパは椅子で40人くらいだろうか。結局自分を入れて10人強という寂しさ。日本のロック史に名を残すレジェンドなのに…。車なので酒も呑めず、バーカウンターでノンアルを貰い喉の渇きを癒やす。前座は「BLAKK」というブルーズ・バンド。
そしてあの加納秀人があっさりと登場。今回のライヴは「外道50周年&加納秀人音楽活動55周年記念」と銘打ってのライヴ・ツアー。テンガロン・ハットでラフな出で立ちの加納は70を超えているとは思えない若さ。バンドは連れてきていないのでベース、ドラムス、サイド・ギターの音はオケだが、加納のギターから発せられる音色の色気と迫力たるや。うへぇ、カッコイイ…。MCを挟み、ヴォーカル曲、スライド演奏も交えて演奏されていく楽曲は、ハードロック、ロックンロール、ブルーズ、フュージョン、ポップスと多彩。本人も「ジャンルなんて無いんだよね。」と仰っていたが、タイプの違う曲であってもそこに加納のギターが乗るとちゃんとその色に染まるのはさすが。上手くは説明できないが説得力が違う。1人でもここまで凄いとは。
またほのぼのとしたMCが面白い。遠藤賢司、アントニオ猪木、ミッキー・カーチス、内田裕也、ハワイでのライヴ、史上初の寺でのライヴなど、生き字引の最古参ロッカーならではの面白い話がポンポンと出てくる。
ソロ・ライヴ終了後は前座のメンバーや飛び入りを含むジャム・セッション。いや、これ客席より演奏者の方が多いから(苦笑)。腕に覚えのある参加者に余裕綽々でハイ、どうぞとソロを譲る加納だが、さすがに差が歴然なのはご愛敬。思い切って駆けつけたが、こんなレジェンドをこんな近くで、こんな値段で、(こんな人数で)観られて申し訳ないくらい。これ絶対ペイ出来てないだろうが、自分としては丸儲けな気分。
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