ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Streetcore / Joe Strummer & The Mescaleros

2016年02月17日 | オルタナティヴ・ロック

Streetcore / Joe Strummer & The Mescaleros (2003)

ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロス(Joe Strummer & The Mescaleros)の最後の作品。といってもジョーが存命時(1952-2002)に発表されたのではなく、死後にまとめあげられたアルバム。1999年のファースト・アルバムから順調に活動出来ていたと思っていただけに突然の死去には驚いた。ただ、ロック史に残る伝説のバンドのアーティストでありながら、新しいバンドを率いて各国の地方ラジオ局を地道に宣伝に廻るなど、ドキュメンタリーDVDでショービズ界の厳しさを知り、彼ほどの知名度がありながらも、ずっと恵まれた生活をしていた訳ではないという事実に驚いた。ミック・ジョーンズ(Mick Jones)の活動はずっと追っていたにも関わらず、ジョーの活動はポツリポツリとしか追ってこなかったので、このアルバムも中の数曲を除いて通しで聴くのは初めて。

若い頃から大して変わらない彼のヴォーカルを聴くと、クラッシュ(The Clash)を後追いしていた若かりし頃(つまり青春時代)にグッと引き戻されてしまうが、こちらの勝手な思いとは裏腹に、落ち着いた感じのストレートな曲が多い。5「Ramshackle Day Parade」なんてなかなかグッとくる感動的な作品だ。そしてボブ・マーレイ(Bob Marley)の6「Redemption song」。シンプルな弾き語りがしみじみと胸に響く。ただ、わりと淡々と歌っているのが意外。この録音に関わっていたのはリック・ルービン(Rick Rubin)なのだとか。という事は、レコーディング現場に入り浸っていたというジョニー・キャッシュ(Johnny Cash)との関連で録音されたのかな。でも自分は7「All in a day」のような新機軸のビートの曲の方により惹かれる。ソロ活動後の彼はラティーノ風の曲調が特徴だったが、このアルバムではあまりそれは感じられない。「London's Burning」(8)、「London Calling」(9)なんてフレーズが出てくると泣きそうになるし、これがジョーの最期の歌声だと思うと聴く度に切なくなるが…。このアルバムを中古で今頃買った私をお許しください、ジョー。R.I.P.

 

  Joe Strummer (1952-2002)

 

中古店にて購入(¥450) 

  • CD (2009/1/8)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Epitaph

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