第34期囲碁名人戦七番勝負の第2局は9月16、17日、熊本市で行われ、挑戦者の井山裕太八段が張栩名人に黒番中押し勝ちし、対戦成績を1勝1敗のタイとした。第3局は24、25の両日、兵庫県宝塚市で。
挑戦者が競り合いのなかから攻勢に立って一気に優勢を築き、終盤の名人の粘りにも冷静に応じて勝ちきった。
<井山挑戦者の話>
1日目の右下の分かれが不本意で、右辺で何かやるしかないと思った。中盤の攻防(黒105~)で少し良くなった気がします。
<張名人の話>
途中まではそれなりに自信があった。右辺の緩着(白96)より苦しく、以後、チャンスはなかった。
(朝日新聞より抜粋)
「井山会心、100%出し切り張栩粉砕」、「絶賛の中央突破で優勢」
(週刊碁、見出しより)
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20歳の井山挑戦者、名人相手に堂々たる勝ちっぷりのようでした。秒読みの中、名人の終盤からの追撃にも動じない精神力は大物の雰囲気を感じさせます。
敗れた張名人、挑戦者の繰り出す最強手にタジタジといった様子で、終盤では悲壮感が漂っていたように思われます。
2局を終えて、本物の真剣勝負を見たような気持です。両者、覚悟を決めて次戦に臨むことでしょう。
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今回の対局地は熊本市のホテル日航熊本。
過去の名人戦対局地(日本棋院除く、旧名人戦含む)の一覧が「週刊碁」に載っていました。
1位は東京で59局、旧名人戦の頃は現在と異なり、都内の料亭などで行われることが多かったのですね。
2位は静岡の50局、今期も5~7局は熱海、伊東、伊豆市が予定されています。
3位はずっと離れて兵庫の17局。以下、北海道:15局、神奈川:11局、福岡:10局と続いています。
四国で一度も開催されていないというのは、寂しいですね。
熊本と云えば熊本城、熊本城と云えば加藤清正公でしょうか。
地元では今も尊敬されているようです。
大河ドラマ「天地人」、昨日の放送は「関が原の戦い」で石田三成率いる西軍が敗れるところでした。
加藤清正は徳川家康率いる東軍に協力していますが、豊臣恩顧の清正はなぜ東軍寄りになったのでしょう。
「三成、憎し」の感情はあるにしても、徳川の野望を見抜けなかったのか、歴史は謎の宝庫ですね。
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