こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

『医療』の定義・・・医療を哲学的に考えてみる(5)

2013年08月23日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
医療を哲学的に考えてみる、ためにはどのように進めていけばいいかということで、まずは用語の定義からはじめてみたが、早くも何が何だかわからなくなりつつある。

「医術」、「病気」、「治す」

この3つのキーワードを定義して、これらで「医療」という言葉を定義してみる。

端的に言えば、

医療とは、医術で病気を治すこと。

であるが、せっかく、これまでにそれぞれのキーワードを定義してきたので、それをくっつけると、

ある病気になった人を、その病気になる前の状態に近づけるために、医学教育を受けた人間(医師)がある病気の人に対して、その病気を治すために行うこと。

となる。なんだか、こんがらがってしまうような言い方だが、日本語として間違ってはいないだろう。

さて、ここで二種類の”人”が出てくる。

病気の人と医師だ。
現代の医療を考える上で、医師だけでやっているのではないことは、自明であるが、このことに関してはこのあと触れるので、ここでは、医療側の代表として医師としておく。

医療を哲学的に考えるに際して、病気の人と医師、という二つの人格というのは、ミクロレベル、要するに個人レベルでは第一義的なこととなるに違いない。

さて、ここで、医療、というものについては少し考えを寝かせることにする。
次に、『哲学的に考える』ことの定義に移りたい。

と、思うのだが、哲学の素人にそんなことができるわけがない。でも、これをしなくては前に進まない。