今生きていて、私は幸せか。
なにをもって幸せとするか、その定義づけは難しいが、少なくともこれまでの五十年あまり平和な日本で育って来ることができたというだけでも、相当な幸せだ。これに、今朝何事もなく目が覚め、仕事に出掛ける前に犬の散歩に行くことができる。これ以上の幸せがあるだろうか。こんな幸せを日々、大事にし、しみじみと感じながら生きていけば、いろいろと面倒なことがあったとしても、それほど気にする必要はない。
当然のことであるが、この先生きていけば、いろいろな別れがやってきて、遅かれ早かれ今ある幸せは否応なしに失われてしまう。けれども、それを埋めてくれる別のものが必ずでてくるだろうし、たとえそれが目に見えないものであっても、希望は残る。