こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

人間がもってうまれた寿命の長さとは

2020年03月10日 | スポーツ・健康・ダイエット
免疫力というものが年齢とともに低下する、ということを昨日考えた(体は隅々まで歳をとる)。免疫力の低下を食い止めようと体調をいくら調えたとしてもそれには限界がある。
今の私の体を想像すれば、血液を作る骨髄はスカスカだろうし、Tリンパ球を作る胸腺などは痕跡を見出すことすら難しいだろう。血管はコレスレロールがたまって、硬くなっているだろうし、ガン細胞の芽がどこかに潜んでいるかもしれない。もはや肉体は私の命を守ってはくれない。

織田信長は、”人生50年”と喝破していた。栄養状態のそれほど良くなかった時代、飢餓や感染症を乗り越えた強靭な肉体を持った人たちであっても、寿命は今の半分という感じだったのだろう。たしかに、50歳にもなれば、生物学的に有用なのは経験だけだ。男性であれば、20歳過ぎに知力、体力のピークがきて、それから知力のピークもしばらくは続く。40歳ぐらいから経験が加わるが、体力は衰え、積極的に外に出て行かないでいたらそれもジリ貧となる。女性であれば10代で妊娠が可能となり、体力を必要とする子育てを20〜30代でするようにできている。それが終われば、男性と大して変わらない。生物として私は長生きしすぎたのだろうか。

これでは人間も他の動物も大して変わらないということになるが、もちろん動物とは違う。動物としての人間も遺伝子を残すために生きているが、肉体的に脆弱だった人間は、子育てを社会全体で行うために、長老、おばばといった経験を積んだ年長者の存在も必要だったのだろう。そして、寿命の長い個体が人間社会の持続のために機能して、それが今の長寿社会につながってきた。残念ながら、寿命は伸びたものの、体の寿命はそれほど伸びていなかったのだな、と考える今日この頃。
それでも健康管理はしっかりと

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