四月半ばに妻とささやかな京都旅行をした、その備忘録。
全5回の第3回。
妻に瑠璃光院の紅葉の写真を見せられ、何が言いたいのかはすぐにわかった。
だが、ちょっと遠い上、拝観料も二千円と高い。
それでも、ネットではこの絶景、後悔することはないと書いてあるし、と説得された。
とりあえず、というのは、移り気な妻は鞍馬にも行きたいようだったからで、来ていた鞍馬行きに乗ったからだ。
半日で行って帰って来られるようなところではないと、あきらめてもらい、八瀬比叡山口行きに乗り換えた。
そうだ 京都、行こう。
ただ、関東地方の人間に、”そうだ”と、思い付きで”京都に行こう”と思わせるのはちょっと厳しいのではないか。
案の定、この人は京都の人のようだ。
それにしても、拝観料というか、入場料はどこも結構高いが、文化財保護にはいくらお金があっても足りないので、仕方ない。
実際、これほどのお庭を見せてもらえたのであればよしとしよう。
子供もおらず、静かに回った。
駅からはほんの2、3分で、すでに周りは目に鮮やかな新緑によって覆われていた。
そして、邸内に入って窓から見える絶景には言葉を一瞬失った。
たしかに、青紅葉だった。
たしかに一見の価値はあった。
写経をし、また、しばしお庭を眺めた。
そういえば、今回、写経を2カ所で行ったが、それ以来字を書く時に気をつけるようになった気がする。
心を込めて、これまでよりもゆっくりと字を書くと多少上手に書けるような気がする。
それにしても、いくつになっても感動できることというのはあるものだ。
妻はこのままロープウェイに乗って延暦寺に行くか、三千院に行きたいと言ったが、延暦寺に行ったら1日使うことになるし、三千院に行くにはタクシーを捕まえなくてはならないのだが、ちょうど誰かが乗っていってしまってしばらく戻ってこないらしく、両方とも今回はあきらめた。
そうだ また京都に行くのに、お金を貯めよう。
ありがとうございます。参考になってよかったです。これからもよろしくお願いします。