納戸の奥から引っ張り出してきたお雛様を斜め向かい合わせに座らせて、「お雛様はこうして顔と顔を向かい合わせて飾るのが本来のあり方じゃない?1年間、目隠しをされて暗い箱の中に入れられていたのだから、(ひな祭りの)この時期ぐらいはこうしてあげたらいいじゃない。」と妻が言って、今年はこんな風な置き方をしている。見慣れない置き方で、なんとなく変だが、そう言われると妙に納得してしまう。
こうしてみると、二人とも穏やかな横顔を見せて微笑みあっていて楽しげに見える。
お雛様は親王とその妃、すなわち親王妃ということで、今の日本では皇太子夫妻のようなカップルに相当する。ロイヤルファミリーの皆さんが仲良く目と目を合わせていらっしゃると、勝手なもので国民は安心する。皇太子は、皇太子妃のことをとても大切にしていらっしゃって、”世紀の離婚”だとか”悲劇のプリンセス”なんていうこととは縁遠いのが安心していられる。末長く仲睦まじくお過ごしいただきたい。
もうすぐ”お代替わり”、今の皇太子は私と同年代で、私の残りの人生は皇太子とともに過ごすことになる。どんな年号になって、どんな時代になるのだろうか。期待を持って待っていたい。
せっかく一緒になったのだから