ナビスコ杯大宮戦プレビュー

浦和のチーム状態は、磐田戦を見ていないので、正確にはわかりません。ただ、原口の復帰で、駒が足りなかった攻撃的MFにメドが立ちます。ただ、原口には山田直輝の持っている機動性はありませんから、内に絞ってどんどんボールをもらいに行かないと、引き分けたリーグ戦の大宮戦のような低調な試合になってしまいます。

また、左SBは三都主が肉離れで欠場するので、細貝をボランチで使うとすれば、永田もしくは野田という新人の起用になります。大宮の右MFにドリブラーの土岐田が起用される可能性はありますが、デニス・マルケスよりは止めやすいと思います。

また、急造CBの山田暢久がこの試合もいいプレーができるかも注目です。相手が長身FWのラフリッチを出してきて、上背の差を徹底的に狙ってくれば話は別ですが、前回のリーグ戦のように引いてロングボールというサッカーをすれば、藤田、デニス・マルケスの2トップなら走り負けないと思います。

大宮は日曜に横浜FMとホームで対戦していましたが、チーム状態は良くなさそうです。早く動くタイプの張監督は、うまくいかなくなったときにどう切り替えが効くかが注目でしたが、横浜FM戦で試したマトの急造FWは足元のプレーが得意でなく、完全に失敗でした。

張監督は、自分の采配ミスで負けたときはいさぎよく自ら非を認めるところは好感が持てますが、いつまでもそうは言っていられないはずです。大宮の予選突破条件は浦和に勝ち、広島が敗れて、しかも広島との17点の得失点差を逆転するという、事実上あり得ない条件です。

そのため、大宮は残留争いが続くリーグ戦に向けてチーム状態を好転させるための試合になります。張監督の采配が悪い方向に回り始めた状態では、特別な浦和対策を打つより、自分たちのいいところを出すサッカーをすると思います。

大宮の攻撃を機能させるには、前を向いた状態で藤本にボールを入れて、後ろから上がってくる味方がフォローするといい形になります。浦和から見れば、SBが頑張って藤本に前を向かせないことが必要でしょう。