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Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

現実主義に屈する(6/21横浜FM対浦和)

2009-06-22 18:53:31 | 浦和レッズ
雨模様のこの試合は、何かがいつもの試合とは違うなという雰囲気が漂っていました。山田直輝の運動量はいつものように見えましたが、日産スタジアムのピッチに慣れていないこともあり、足を取られる場面が目立ちました。

こういうときは、千葉戦でも雨の中でいい試合ができなかったように、パスをつなぐ理想のサッカーは難しいです。この状況で、いち早く現実的なサッカーに切り替えたのが横浜FMでした。

それは、自陣からロングボールを蹴って3トップの両サイドを走らせるサッカーです。浦和の両サイドが、安全第一で引くよりは攻撃参加する道を選んだので、こういうサッカーに浦和は苦しめられました。

3トップには4バックを当てるのが守る側の策とされていますが、浦和のフィンケ監督は4バックを自陣に引かせる格下戦術は取りませんでした。結果的には、この判断が浦和の敗戦につながります。フィンケ監督は30分過ぎからおかしくなったと言っていましたが、それなら勝ち点1を狙いに行く手はなかったのでしょうか。

今回、横浜FMのユニフォームが横浜開港150年記念の特別バージョンだったので背番号が見にくく、スタンドからは誰が誰だかさっぱり分かりませんでした。ただ、渡邊千真の良さはある程度わかりました。基本的にポストプレーヤーで、闘莉王とぶつかっても跳ねとばされない肉体の強さが売り物です。

ただ、この日のゴールでJ1で6点目ですから、それにとどまらないものもあります。細かく動いて、相手DFの背後を取るのがうまく、これまでゴールのパターンだった「いつのまにかフリーになっている」というのはこの動きで取ったものでしょう。

ただ、代表を狙うとなると、同タイプの岡崎を上回る得点力が要求されます。まだ、ニアサイドに頭から飛び込む岡崎の得意パターンは、渡邊千真は見せていません。才能は買えますが、渡邊千真が代表を狙うにはポストプレーヤーをあまり使わない岡田監督の考え方を変えさせるくらいのインパクトが要るでしょう。

ただ、横浜FMにとっては既に欠かせない戦力で、3トップの両サイドが思い切って仕掛けられるのは、真ん中に渡邊千真が待ってくれるという安心感があるからでしょう。浦和の2トップが、この日は下がったりサイドに流れたりしていたのとは対照的です。
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最終予選総括3(ウズベキスタン代表)

2009-06-21 10:45:08 | ワールドサッカー
今日はこれから横浜国際競技場に行く予定ですので、横浜FM戦の即日更新は難しいかもしれないので、穴埋めネタを用意しておきます。今回は最終予選の総括の第三弾、ウズベキスタン代表についてのネタです。

ウズベキスタンは日本と埼スタで対戦したときに、勝ち点1を奪い取り、しかもホームのタシケントのスタジアムが芝生が長いという特徴を持っているので、他チームにとっては不気味な存在と思っていました。ただ、そのタシケントで得た勝ち点はカタール戦の3点だけで、ホームの有利さを生かしたとは言いがたいです。

その理由としては、攻撃パターンの少なさが考えられます。ウズベキスタンはウクライナのディナモ・キエフというビッグクラブでプレーしているシャツキフが中心のチームで、攻撃パターンは基本的にシャツキフのポストプレーからサイドハーフを走らせて、そのクロスにシャツキフ自身が飛び込むものがほとんどです。

一見、欧州スタイルを思わせるサイド攻撃のサッカーですが、かなりシャツキフに頼ったサッカーであることも事実で、シャツキフが不振に陥り所属チームでも出番を失い、代表を外されるという事態になったときに打つ手が限られていました。もっとも、ウズベキスタンは最終戦の時点で勝てばプレーオフ圏内の3位という位置にいたのも事実で、タジエフという若手FWの台頭で勝負を最後まで引き延ばすことはできました。

1997年のフランスW杯予選の当時は、ウズベキスタンは日本とのアウェイ戦の前日に来日するという、財政的に苦しいのではと推測できるチーム運営がなされていました。当時はまだ独立したばかりのウズベキスタンは、産業も十分には発達していなかったようです。しかし、今は石油産業が発達し、欧州諸国にパイプラインをつなぐなど国民生活は向上し、サッカーの代表チームに予算を割ける余裕もできました。

その結果、ウズベキスタンも情報力は侮れず、日本代表との対戦時には、香川のところを集中的に狙うという手で、この試合をドローに持ち込みました。タシケントのスタジアムも、U-17アジア選手権を開催したことで整備され、プラスチックのイスができました。今回の予選では結果は出ませんでしたが、これから力をつけてくるポテンシャルは十分感じさせるチームというのが、ウズベキスタンの印象です。
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最終予選総括2(バーレーン代表)

2009-06-20 16:21:28 | ワールドサッカー
他チームから見た最終予選総括は、第二弾のバーレーン代表です。おそらく、このA組は日本と豪州の2強に他の3チームがどう絡むかという展開は、バーレーンのマチャラ監督も予想していたと思います。

そのため、バーレーンの戦い方は日本と豪州からは何とか一点でもいいから勝ち点を狙い、カタールとウズベキスタンに絶対に負けないことを考えていたと思います。事実、バーレーンが取った勝ち点10は、すべてカタールとウズベキスタンから取ったものです。

そのため、5位決定戦のプレーオフに出るのは、バーレーンとしては目標達成と言えなくもないですが、2位以上を狙うには課題も多く見つかっています。一番の問題点は決定力不足です。

バーレーンは2004年のアテネ五輪予選に出てきた世代の近辺が黄金世代で、一つ上のサルミーンを筆頭に、フバイル兄弟らいい選手を出しています。しかし、それに続く世代に課題があるとみたバーレーン協会は、アフリカから選手を帰化するという方法で強化を図りました。

その結果、3次予選で日本からゴールを奪うなど、長年チームの中心だったアラー・フバイル(フバイル兄弟の弟)が、ナイジェリアから帰化したジェイシー・ジョンにポジションを奪われるという世代交代も起きています。

しかし、このジェイシー・ジョンは、スピードとドリブルは面白い存在ですが、W杯に出場する他チームのFWと比較すると決定力不足です。日本とのアウェイ戦でもなかなかいいシュートを打てていませんし、本来ならば勝ちゲームのはずの豪州とのホーム戦で絶好機を外してこのゲームを黒星にしてしまっています。

ただ、もしジェイシー・ジョンが日本代表のFWだったら、MF陣の手厚いサポートを受けていいパスをもらえているかもしれません。しかし、バーレーンは引き気味に戦って少ないチャンスに賭けるチームです。そういうチームのFWとなると、個人で何とかすることが求められる苦しい状況です。

そんな、チーム全体の理由もある決定力不足なので、FWだけを責める訳にはいきませんが。
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横浜FM戦プレビュー

2009-06-20 10:43:37 | 浦和レッズ
J1リーグは今日再開ですが、浦和対横浜FMは明日行われます。浦和のチーム状態は、ナビスコ杯の大宮戦を見る限りではいいと思います。山田直輝が動き回って中盤を活性化する、フィンケ監督のやりたいサッカーに近い形ができていると思います。

横浜FMはシーズン途中で3バックを4バックに変えています。豪州で風邪をひいた中澤も、明日の試合は出ると予想されています。ベストメンバー同士のぶつかり合いになりそうで、浦和にとっては昨年の最終戦の惨敗(1-6)の借りを返したい試合です。

横浜FMの注目選手は、早稲田大学を今年卒業したルーキーでFWの渡邊千真(かずま)です。国見高校で平山相太の一年後輩の選手で、兄の渡邊大剛は京都サンガのMFというサッカー一家に育っています。

そのプレーは、テレビではいつのまにかフリーになっていることが多く、点が取れる良さは誰でもわかるとしても、なぜ点が取れるかはまだ分かりません。今回、プロとしては初めて生で見られるチャンスなので、何か良さが見えたら当ブログに書くと思います。

また、横浜FMといえば両サイドの山瀬、狩野の攻撃力も侮れません。右利きのドリブラーの山瀬と、ゲームメーカーの狩野はバランス的にも良さそうに思えます。また、狩野といえばFKの名手としても知られます。中澤の頭もありますから、浦和としてはあまりゴール前ではFKを与えたくないです。

また、昨年の浦和戦では大活躍だった小宮山も左SBで出場するでしょう。去年は3バックの左アウトサイドでしたから、その思い切ったシュートは非常に目立っていました。SBとなった今はそんなに思い切っては前に行けないでしょうが、浦和の右SBの山田暢久に悪い癖の諦めの早さが出てしまうと危ないです。

横浜FMのチーム事情は浦和と似たところもあります。それは、大物を採る路線を改め、日本人の若手主体のチームを作ろうとしていることです。大型補強をしなかったことで、水沼宏太、長谷川アーリアジャスール、田中などの若手が出てきています。

浦和にも原口、山田直輝に代表される若手がいますから、この対戦は「若手対決」になると思います。どちらが活きの良さを見せるか、楽しみにしたいと思います。
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最終予選総括(豪州代表)

2009-06-19 19:27:31 | ワールドサッカー
日本サイドから見た、今回の最終予選の総括はいろんなところに書かれるでしょうから、今回はマニアックにライバル国側から見た総括を何回かに分けて書きます。第一回は、一見余裕で通過したかに思えるオーストラリア(以下豪州)です。

今回の予選は、豪州がオセアニア連盟からアジア連盟に移籍した最初の大会でした。メンバー的には欧州各国のレギュラークラスを集め、アジアレベルでは頭抜けた選手層がありますが、単純にいいメンバーを集めただけではうまくいかないときもあります。

ただ、豪州はアジアカップでの失敗(ベスト8敗退)の教訓を生かしていました。当時のアジアカップでの豪州は、「こんな弱いチームがなぜW杯ベスト16?」と思う程の動きの鈍さが目につき、1次リーグは1勝1敗1分けの低空飛行でした。

しかし、その敗因は比較的はっきりしていました。日本が長い間アジアで勝てなかった理由と同じで、東南アジアの暑さに慣れていないことでした。暑さ対策を考えるようになった豪州ですが、やはりアジアの予選はベストメンバーを揃えないと勝てないというのは常に考えていたようです。

豪州にとっては、結果的に3次予選がイラク、中国、カタールという一番厳しい組み合わせだったのが幸いしたようです。季節が逆になる中国や、砂漠気候の中東も経験することができました。

たぶん、今までは気候も同じ、時差も少ないという格下相手だったオセアニア予選だったと思いますが、アジアの予選は気候も食べ物も全て違うところに行かないといけません。そんなアジアの厳しさを3次予選で経験しておいたことが、最終予選の好成績につながったのでしょう。

ただ、実際に試合を見れば豪州もそんなに楽には勝っていません。守備的な慎重策で勝ち点1を狙いに行ったアウェイの日本戦や、試合内容で完全に負けながら終了間際のゴールで1-0と辛勝したアウェイのバーレーン戦など、豪州といえども苦しんでいます。

そのため、豪州も毎回楽に予選を通過できるかといえば、そんなことはなく、豪州も気を緩めれば次回の予選で苦しむかもしれません。
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意図はあったが(6/17オーストラリア対日本)

2009-06-18 18:47:43 | ワールドサッカー
前節のカタール戦は日本代表にとっては意図の見えない試合でした。岡田監督もダブルボランチが抜けるとここまでやりたいサッカーができないのかと、衝撃を受けたのではと思います。それが、試合後に「こんな試合を見せて申し訳ない」と謝罪した理由と思います。

本来ならば、カタール戦の後半で機能した中村憲剛のボランチが、岡田監督のやりたい中盤で組み立てるサッカーには理想的なはずです。しかし、それはできませんでした。理由は離脱者に攻撃的MFが多く、ベンチには中盤の選手を一人も置けないという非常事態でした。

そのため、中村憲剛はどうしてもトップ下で使わざるを得ず、ダブルボランチは守備を売り物とする橋本と今野のコンビで行かざるを得ませんでした。しかし、この日の岡田監督は、ダブルボランチで組み立てられないならばと、別の攻撃パターンを考えていました。

それはSBの内田、長友を使ったサッカーです。ボランチのポジショニングが無理に前を向かず、SBが上がった裏をサポートしているのを見てそう思いました。普段はダブルボランチのサポートを受けて上がれる両SBですが、この日は攻撃時のサポートも少なく、何とかカウンターだけは食わないでくれと攻撃面の全権を任されてしまったので、なかなかいいクロスは上がりませんでした。

アジアではトップレベルと思っていた闘莉王のセットプレーですが、相手が高さとパワーの豪州となると話は別と思っていました。しかし、前から懸命に追えば豪州といえども、ミスはします。闘莉王のマークが空くシーンは必ずあると思っていましたが、その一回で決めた勝負強さは評価したいです。

しかし、ケーヒルに2点取られたことは反省しないといけません。以前ここに書きましたが、ケーヒルは何回ファウルしても一回フリーになれば決められる自信を持つFWです。2度もフリーにしてしまったということは、マークについていた阿部勇樹が根負けしたと取れなくもありません。

ケーヒルもケネディもいた豪州は、日本に勝つつもりだったはずです。セットプレー中心のパワーサッカーには豪州国内で賛否両論あるらしいですが、そういう相手と戦う絶好の機会だったはずの日本は、W杯ベスト4という壮大な目標に一歩近づく好機を逃してしまいました。本当に残念です。
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鹿島アントラーズの強さ

2009-06-17 18:50:19 | 他チーム
今日は日本代表の豪州戦ですが、平日ナイターの即日更新は勘弁していただき、穴埋めネタで浦和が開幕戦で完敗した鹿島アントラーズについて書きます。今はスカパーでその気になれば全チームの情報を集めることも可能ですが、なかなか浦和戦と重ならないタイミングはありません。

ただ、2007年の年末に絶好の機会がありました。当時の天皇杯の準決勝が鹿島対川崎Fでした。この試合に勝利した鹿島は3日後の決勝に進出して、鹿島の試合を2試合続けて見ることになりました。それがなぜ「絶好」というのかといえば、鹿島の良さは試合を2試合連続で見たときにこそよくわかるからです。

一言でいえば、「修正能力の高さ」です。準決勝の川崎F戦は鹿島の実力を考えると内容の悪い試合でした。川崎Fの左アウトサイドの村上に、野沢と内田の間のスペースに入り込まれ、決定的なシュートも浴びています。この試合だけを見ていたら「鹿島の弱点はダブルボランチの脇のスペース」と思っていたかもしれません。

しかし、3日後の広島戦では、広島と川崎Fが同じ3-5-2のチームということもあり、オリベイラ監督の修正が手に取るようにわかりました。川崎F戦で問題になった右サイドのスペースにはボランチの青木を出して対応していましたし、逆サイドは本山と新井場が交代でスペースを埋めていました。

圧巻だったのは広島の武器であるストヤノフのオーバーラップを、FWのマルキーニョスのチェックでほとんど封じたことです。確かにこの試合は鹿島が前半8分の内田のゴールで早々と先制していましたが、鹿島のゲームプランは徹底的に広島の良さを消すもので、点差は圧勝ではなくても強さを感じさせる戦い方でした。

浦和との開幕戦でも強さを感じました。浦和は直前の練習試合を非公開にしたのと比べると、鹿島の直前の試合はゼロックススーパーカップで情報は筒抜けのはずです。しかし、鹿島はフィンケ監督の植え付けた4-4-2がフィット仕切れていないのを、どこで調べたかちゃんと把握していました。

その結果、2点ともカウンターでの2-0ということになりましたが、この試合は鹿島が勝つためには現実主義者になれるという事実を表に出したものでした。次に浦和と当たるのは最終戦なので、浦和から見た攻略ポイントはそのときに書きます。
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豪州戦プレビュー

2009-06-16 18:50:14 | ワールドサッカー
すっかり意識は今週末に再開するJ1リーグに向いていましたが、水曜に日本代表のW杯最終予選の最終戦、オーストラリア(以下豪州)戦があります。この試合はアウェイなので、日本代表は既に豪州入りしていて、南半球の逆の季節(冬)に体を慣らす日々です。

ただ、今回の日本代表は、中村俊輔ら海外組は試合参加を免除されています。追加招集もしなかったので、かなり選手層は薄いです。しかし、この試合はどうでもいい試合ではありません。確かに勝てば1位通過ですが、1位で通過しても2位で通過しても、W杯本大会の組み合わせが有利になることはありません。

しかし、豪州とはこれからのアジアの公式戦で何度も当たるはずです。あまりにも無様な試合をしてしまったら、今後の対戦で侮られます。結果はともかくとしても、日本が骨のあるチームだということを見せておくことは必要です。

豪州のメンバーに関しては、消化試合でマスコミも冷めているのか、手元には情報はありません。ただ、もし豪州が国内組だけできたら、日本には勝てないと思います。ACLでの豪州のチームの戦いぶりを見ていると、Jリーグのチームには見劣りします。

何人か海外組は休ませるかもしれませんが、豪州の場合は国内組と海外組の実力差が日本より大きいですから、何人かは海外組もいると思います。楽しみな選手は、カタール戦でヘディングで相手GKに競り勝つというスーパープレーを見せたケネディです。

実はこのケネディ、Jリーグの名古屋と移籍交渉中という情報があります。もし日本から点を取れば最高のアピールで、以前名古屋にいたヨンセンを上回る規模のポストプレーヤーが、26歳という全盛期に来日するのは楽しみです。

試合の会場はメルボルンのクリケットグラウンドで、満員になれば10万人が入ります。それだけ豪州でもサッカーが盛んになった証明で、ラグビーが国民的スポーツの豪州でも、ヒディンク元監督がW杯ベスト16という結果を残したことで、サッカーも人気が出たのでしょう。
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浦和の「最適な形」

2009-06-15 18:23:21 | 浦和レッズ
ここまで、フィンケ監督のもとで大幅なチーム改革に乗り出した浦和ですが、意外と早くフィットしたというのが正直な印象です。ただ、その戦術はMDPや雑誌には中盤ボックス型の4-4-2と表記されていますが、実際はそうではありません。

確かに、図では表現方法がないので、便宜的にはそう書かれるのでしょうが、実際はダブルボランチこそその図の通りですが、前の攻撃的MF二人は変則的に動きます。ここまで、浦和のいいときのサッカーも、悪いときのサッカーも見てきましたが、極端な言い方をすれば、「浦和はボックス型の中盤になるときは良くない」と言えます。

それは浦和のダブルボランチがゲームメーカーではないことが理由です。鹿島のように小笠原のようなゲームメーカーがボランチにいれば、中盤がサイドに張っていても組み立てられますが、浦和の場合、中盤の前の選手は自分でボールを引き出す動きをしないといいボールがもらえません。

ただ、そんな状況を一人で打開できるのは実は山田直輝で、自分でボールを引き出す動きは得意中の得意という選手です。この選手がボランチの位置に引いて受けることができるから、鈴木啓太か阿部勇樹が攻撃参加したり、ポンテが前を向いてボールをもらうことが可能になります。

そのため、浦和が悪いときのパターンは山田直輝が不調だったり出場停止だったりしたときです。特に山田直輝が出場停止だったリーグ戦の大宮戦は一番悪いときのパターンで、中盤の動きが少なく、まさにボックス型の中盤になってしまっていました。

山田直輝は一年目の選手ですから、今は大活躍しているとは言っても、シーズンを通してトップチームの厳しいサッカーを経験したことはありません。体力的には未完成のはずですから、どこかで不調や負傷などの可能性も頭に入れておかなければいけません。

そういうときに、山田直輝と同じ動きは無理でも、動き回って中盤を活性化できる存在が出てくるかが、浦和の今後を左右するのではと思っています。
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前への速さ(永田拓也)

2009-06-14 19:50:05 | 浦和レッズ
昨日の試合は、初めて永田拓也選手のプレーを生で見る機会でした。平川の不調、三都主の故障で回ってきたチャンスですが、磐田戦で実際にプレーを見ていた弟から、「永田はいいよ」という話を聞いていたので、楽しみに見ていました。

正直、この試合は出来過ぎなのではと思うくらい、見事にアシストも決めて、しかもSBとしては理想的とされる、タッチライン際からマイナスに折り返すプレーも見せました。スピードもあり、スルーパスを俊足を飛ばして追いかけていける様子は、代表の左SB、長友選手を思い出すものでした。

ただ、まだまだ課題もあります。それは、後ろへのスピードです。確かに後ろに戻るとき、永田は必死で首を振って視野を確保し、相手のパスに備えています。ただ、その戻るスピードはまだまだです。特に、大宮がスピード型の石原を投入して、永田のところを仕掛けるという意図を見せてからのプレーは、正直不安もあります。

長友だと、スペースを埋める感覚には光るものがあり、自らの高い身体能力をうまく生かしていると言い切れるのですが、永田はまだ後ろに速くないのと、スペースを与えたらまずいという危機意識が足りないところがあります。今年は平川が不調なので、出番をもらっていますが、そのあたりは平川にかなわないところです。

今、浦和の左SBは細貝がやっていますが、彼も急造左SBであることもあって、浦和の強化担当は左SBを補強ポイントに挙げていることは間違いありません。ここに外国人選手を入れられる可能性もあることから、永田のアピールチャンスはそれほど多くありません。細貝からポジションを取るくらいの気持ちが是非欲しいところです。
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