今日の午前に休暇を取って、父との後見人契約を結んできました。
契約は法務省に登記するというしっかりしたものなので、事前に公証役場に私と父の本人照明の書類を提出して契約書を作ってもらいました。
それを確認したうえで今日は、私が父を連れて公証役場を訪ねて公証人立会いの下で契約書を交わしたのです。
認知症が進んで、被後見人である父がもう判断を下せないようでは任意後見人にはなれないので、公証人を目の前にしての会話は正直ちょっと不安でした。
公証人の方は、契約書の条文の要諦を「この条文はこういうことが書かれています、よろしいですか?」と父に説明してくれましたが、父は「はい、はい、結構です」を繰り返すばかり。
それでも「条文の説明は以上ですが、お父様の判断力が衰えたときの公証人としてお願いするこの方はどなたですか?」と訊かれたときに、「はい、立派な長男です」と答えてくれました。
事前に「よほどのことがない限り、契約は交わせますよ」とは言われていたもののやはり不安でした。
後見人制度という単語を教えてもらって、はたと自分事だと思ってから動き出したのですが、そのときから3週間ほどで契約までこぎつけることができました。
これ以上認知症が進む前の駆け込みでしたが、ギリギリセーフです。
ちなみにかかった経費は2万数千円といったところでした。
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父と私が交わした契約書は、すぐに法務省に送られて登記されることになります。
一応確認のはがきが来るのですが、べつにそれはなくても父と私が契約書の謄本を補完しています。
「私が父の後見人になるという契約」は、父がいよいよになったあかつきに家庭裁判所に申し立てをして、裁判所が後見人監督人を選定した時から効力を発揮します。
制度上はいろいろと面倒なことになっていますが、まあこれでとりあえず落ち着きました。
もう明日になれば、今日こんな契約をしたことも本人は忘れているに違いありません。
今日、なんでも本人の自己責任の問題として切り捨てることが多くなったような気がします。
でも、もう本人には責任を取ることが無理なんだ、という場面だってあるのですから、無理なことはそれを周りが支えてあげましょうよ。
私にとっては良い生涯学習のネタになりました。
父に感謝です。