今年のプロ野球のシーズン前半だけで4人ものノーヒットノーラン試合がありました。
朝のNHKラジオのスポーツコーナーで、その理由を分析していたのですが、6月にノー・ノーを達成したDeNAの今永投手へのインタビューで、「トラックマンが出たことで、自分の投げたボールの質が見える化されて、どのようにしたら質の高いボールが投げられるかを投手が会得しやすくなった」という話がありました。
インタビューの中で出てきた"トラックマン"というのは、野球やゴルフなどのボールをレーダーで追いかけて回転数や回転の方向など約40種類もの空中のボールのデータを取得できる機械とソフトのこと。
日本のプロ野球では2015年に東北楽天イーグルスが使い始めて以来、今では11球団で採用・導入されているとのこと。
野球は投手がボールを投げ込んで始まるゲームです。
なので、投手が投げるボールの質が高まればいきおい投手側に有利、バッターには不利になるというわけです。
ただやみくもに投げてボールの質の良し悪しを自己判断で済ませていた時代から、質の高いボールはどのような体の使い方をすることで投げられるか、というフィードバックが可能な時代になり、投手の投球レベルが上がったのではないか、というのが番組の趣旨でした。
やはりここでもキーワードは「見える化」です。
まずは見えるようにすることで、次なる一手の打ち方を考えて実行する。
物事を実現するにはそのようなアプローチが一番効率的です。
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そんなわけで今日は、終日人間ドックで全身を点検してきました。
体の調子も様々な検査によって数値化して見える化することが一番。
そしてそれを経年で眺めることで変化の度合いや方向を知ることも大切です。
なかには「人間ドックへ行けば病気を発見されるだけだから行かない」という人もいますが、人の思いはそれぞれです。
でも私は「知らないよりは知っている方が良い」と思うことにしていて、今回も検査に臨みました。
「耳の聞こえが悪いというデータが出ていますね」と言われたのと、胃カメラでは「軽度の逆流性食道炎と判断します。ひどくなるようなら個別に病院で投薬や治療をお勧めします」と言われました。
そういうことが分かるのがまずはじめの一歩です。
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また約10年ぶりに脳ドックを受けました。
MRIの機械に頭を入れて、工事中のようなガンガン音がするのを20分ほど耐えて計測を行います。
こちらはすぐにドクターの説明を受けることができて、「脳に異常はなくて血管も細くなったり詰まったりしているところやコブができていることもなくきれいですね」と言われて一安心。
「あのう、以前ワカサギ釣りで一酸化炭素中毒になりかけたことがあって、最近物忘れも起きるようになったのですが、脳にそんな気配はありませんか」と質問してみました。
するとドクターは、「ほうほう一酸化炭素中毒の後遺症ですか。もしそれがあるとするとこのあたりに白い影がでるものですが、見当たらないので大丈夫ですね」とその兆候はないとの見立て。
物忘れは脳の障害というよりは加齢による衰えだし、かつての一酸化炭素中毒の後遺症もなさそうだというので、ちょっと安心しました。
まだ全体の結果を受け取ったわけではありませんが、データを見てから細かな不調は一つ一つ潰してゆくことにします。
やっぱり胃カメラなどは疲れるなあ、と思う反面、一年に一日のことだから、と受け入れましょう。
キーワードは「見える化」です。