北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

幌加内新そば祭りを無事終了しました ~ ご心配をおかけしました

2024-09-02 19:19:50 | 蕎麦打ち

 幌加内町での新そば祭りを無事終えることができました。

 いろいろとご心配をおかけしましたが、めまいについては土曜日の夜にはなんとか回復し、日曜日は朝から蕎麦販売のブースに立つことができました。

 めまいが悪化した土曜日の朝は、かき揚げ担当として素材の配置を終えて種づくりまでやったところでダウン。

 後を一緒に手伝ってくれるはずだった女性に託してその場を離れざるを得ませんでした。

 ところが土曜日は午前中から強い雨が降る悪天候で、客足が伸びずかき揚げもそれほど多くは売れなかったとのことで、朝に作った具材でコトが足りて何とか初日を乗り切った、と聞きました。

 病なので仕方がありませんが、仲間にちょっと苦労をかけて申し訳なかった初日でした。


     ◆


 二日目の日曜日は一転して天候にも恵まれ、客足が大幅に伸びる要素満点。

 朝4時に起床して5時には現場に入り、昨日使った油を交換してから6時半ころからかき揚げを揚げ始めました。

 具材は玉ねぎ、にんじん、サツマイモに、緑色のツルムラサキやピーマンなどを細切りにしたものを混ぜ合わせて、これに天ぷら粉と片栗粉を加えて野菜のタネを作ります。

 油を十分に熱くして、直径10センチほどのかき揚げ用金属枠にエビ3個と野菜タネを投入してトングで素早く混ぜ合わせて持ち上げてふっくら感を出します。

 あとは枠の中である程度揚げが進んで固まってきたころ合いで枠からはずしてさらに揚げを追加。

 上がったところで油きりをして発泡スチロールに入れて保温して注文に応じて提供するというものです。

 かき揚げもタネや粉の量や水加減などで形を保つのには慣れが必要で、始めのうちはちょっと苦労しました。

 イベントの開始は9時からなのですが、8時半を過ぎるともうそろそろお客さんが来始めて、気持ちが高ぶってきます。


             【9時半で列が始まります】

 はじめのうちは揚げ溜めてあるものである程度対応できるのですが、段々とお客さんが長蛇の列になってくるとそこから先は戦争状態です。

 揚げても揚げても後ろから「もり天一つ」「かけ天二つ」と揚げ物を表す「天の声」が響いてきて、休む間もなく揚げまくり状態。

 その合間に足りなくなったタネを作り、エビを水洗いして粉まぶしなどの準備をします。

 お昼のピーク時には券を買うのに15分、蕎麦を待つのに45分という時間待ちの状態になります。

 それはなんといっても蕎麦を茹でるのに時間がかかるからで、蕎麦ストップですがその間に揚げ物を揚げ溜めておけるかどうかの瀬戸際が続きます。

 汗が滴り落ちる中を休みなく揚げまくる時間帯が続き、熱中症防止のドリンクをいくら飲んでも全くトイレに行きたくなることがありません。

 全部汗で流れているのでしょう。

 今回も朝6時の撒かない朝食から動き始ると、午後3時までほぼ休憩なし食事なしで立ちっぱなしの作業です。

 終わったころはまさに疲労困憊状態。

 今日の二日目は、蕎麦として910食が出たそうで、かき揚げは420食ほどが出たとのことです。

 今回は女性(と言っても蕎麦を打たせれば女流北海道チャンピオンの方)と二人で二つの鍋で揚げ物を担当したのでなんとかこなせましたが、昨年鍋一つでやって失敗した反省が大いに生きたと言えるでしょう。

 
      ◆

 こうしてドタバタ状態で続いた蕎麦販売も3時手前で終了。

 残った時間で余ったお蕎麦を好きなだけいただきます。

 うちの蕎麦研の非常に美味しい汁でいただく蕎麦はまさに至福の時間。

 食べてもせいぜい3杯ほどですが、これのために作業をしていると言っても過言ではありません。

 そこからは後片付け。

 全ても荒いものを終えて、会で持参してきた荷物をトラックに積み込んで掃除をして解散したのは17時過ぎでした。

 会場も既に撤収がどんどん進んでいて、空はもう秋の気配が漂っていました。

 幌加内の新そば祭りは秋の訪れを告げるイベントです。

 聞けば来年は幌加内町の町政施行百周年とのことで、この蕎麦イベントもちょっと規模を拡大するとかしないとかの噂がありました。

 さて来年はどうなることかわかりませんが、お歳よりもたくさんいるこの会の同窓会的な楽しさは変わらないと思います。

 今回は初日の土曜日に私に会いに来てくれた方もいましたが、初日は会えず失礼しました。

 来年は体調を整えてまた参加したいと思います。
 
 ご心配をおかけした皆さま、ありがとうございました。

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ダウン…

2024-08-31 15:35:34 | 蕎麦打ち

 今日からの幌加内新そばまつり。

 蕎麦の打ち手は朝4時から作業を開始。

 我々ブースの本体は、汁の準備や配膳などを整えて、揚げ物隊は道具を準備して種づくり。

 今年はタマネギ、ニンジンの他にサツマイモ、緑色のためにツルムラサキ、ピーマン、いんげんなども加えて彩りとボリューム感を出すように準備をしました。

 それでは、と試し揚げを始めたところでなんと持病のめまいが襲ってきました。

 実は朝起きたときからちょっとふらつく感じがあって不安だったのですが、ごまかしが効かないほどに急に症状が悪化しました。

 事務局長に事情を話して近くの椅子で休んでみましたが急速な回復の兆しがなくあえなくダウン。

 降り出した雨の中を自分の車に戻って寝込む羽目になりました。

 夕方になりかなり改善してきたのでこれからの回復に期待です。

 毎回この症状がでた時は半日くらいの休息で改善していたので、その習いに希望を持っています。

 今日は全く貢献できなかったので、なんとか明日は復活したいところ。

 明日は天気にも恵まれそうで数も出そうですからね。

 今日はとにかく体調と体力回復に努めます。

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明日からの幌加内新そばまつりに備えます

2024-08-30 22:06:55 | 蕎麦打ち

 

 明日から幌加内での新そばまつり。

 今日は先乗りで明日早朝からの仕込みに備えます。

 今回もかき揚げ担当で油を前に奮闘することになりました。

 天気が悪そうで、初日はあまり数が出ないかもしれませんが、「北海道そば研究会」のブースの奥にいます。

 もしお越しの際は声をかけてください。

 今夜は年に一度の同窓会前夜祭です。

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蕎麦研究会の年次総会 ~ 高齢化の波と安定の美味しさと

2024-04-14 23:26:23 | 蕎麦打ち

 

 今日は参加している北海道そば研究会の年次総会が砂川でありました。

 登録会員の通し番号は405番まであるものの、今年は物故者も一名いるなど、今や年会費を払って参加している実数は78名となった我が会です。

 今年は創立以来36年目になり、北海道の手打ちそば愛好会としては最も初めにできた老舗の会で本部は奈井江町にあります。

 しかし手打ちそば愛好家が増えるにしたがって全道各地(もちろん全国各地にもですが)に手練れの方が会を立ち上げて、手打ちそばの会はここだけではなくなりました。

 それに少子高齢化の波を受けて、会の平均年齢も年々向上するばかり。

 会場を見渡しても男性は大体が70歳以上の方ばかり。

 最近は女性の愛好家も増えて新しく入会してくださる方もいますがそれでも50代以上の方が多いのです。

 聞けば、札幌などの都会では退職して趣味を求める方がちらほらと入会してくるようですし、例会と称して月に一度など実際に蕎麦を打つ機会にも恵まれているので都会の会はまだ人数も安定しているとのこと。

 それに比べると奈井江町、砂川市、滝川市、赤平市などの会員を中心とする我がそば研究会は若い人の新規参入と言う点ではどうしても不利のようで、年々亡くなる方もいたりして会員数が減少傾向がやみません。

 会の存続が心配です。


       ◆


 会の活動報告では、昨年まで9月に開催されていた浦臼ぼたんそば祭りが、昨年をもって終了し、今年度からは開催されなくなったとのこと。

 会として参加する蕎麦イベントはとうとう幌加内新そば祭りだけになりました。

 蕎麦イベント以外では例会としてこの地域で蕎麦を打つ会を月に一度開催していますが私はなかなか参加できず、幌加内だけの参加イベントです。

 趣味の一つとしては肉体的健康にも食事的健康にも効果のある手打ち蕎麦なので、退職してからなどと言わずに現役の最中からもっとたくさんの人に参加してほしいものです。


       ◆


 総会が終わったところで、恒例の蕎麦の試食会です。

 今日は昨年幌加内でメニューとして提供して評判の良かったかき揚げをつくり、それを冷かけそばでいただきました。

 なんだかんだいってやはり私が揚げ担当ということになりました。

 かき揚げって、市販の出来合いのものは薄っぺらいという印象ですが、手作りのかき揚げは縦に厚くてふわっとしているものです。

 こつは天ぷら粉とともに片栗粉を混ぜて種に粘り気を出すことで、これがないと具材がばらばらになっちゃいます。

 蕎麦とつゆの組み合わせは安定の蕎麦研の味で、いつもながら大満足でした。

 振り返ると、参加者皆が素人で腕を競って上手になろうと頑張っていた25年前が懐かしいなあ。

 今年の幌加内新そば祭りは8月31日(土)~9月1日(日)の二日間です。

 ぜひご来場ください。

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蕎麦打ちの常識 ~ 「水回しは一発で決めろ」?

2024-03-24 23:29:07 | 蕎麦打ち

 

 先週朱鞠内湖へワカサギ釣りへ行った帰りに幌加内町のまちなかで蕎麦粉を買ってきました。

 折角なので新しいうちに、と今日のお昼は蕎麦に決定。

 食べたいときに美味しい蕎麦が食べられるというのは日常の中の大きな幸せの一つです。


 ただ二人前だと粉の量がせいぜい300g程度と少なくて、打ちにくいということがあるのですが、まあお客さんに食べさせるわけでもないので気楽に打ち始めました。

 ところがちょっと水加減を大きく間違えて入れ過ぎてしまったよう。

 石臼挽きの粉はロール挽きの粉に比べてたくさん水を食うというのが定説です。

 なので何の気なしに粉の量に対して46%くらいの水をいれてこね始めたのですがこれがどうにも多すぎました。

 蕎麦打ちでよく言われるのに「こね三年、延し三月、切り三日」という言葉があります。

 蕎麦を細く一定の幅で切りそろえるのはパフォーマンスとして見ても面白いのですが、実はコツさえつかめば案外簡単で、まあ三日もあればできるようになる。

 蕎麦粉の玉を大きな生地にする"延し"も三月もあればできるようになる。

 ただ粉に水を入れてちょうど良い加減の玉を作る"こね=水回し"は最も難しくて、三年はかかる、という例えです。

 水回しに失敗して水を多く入れてしまったら、もうそれは後から蕎麦粉を足しても修復ができない、というのも蕎麦打ちを始めた初期の頃によく聞かされたものです。

 ただそれには理由があって、蕎麦粉は小麦粉などに比べると水を吸いにくい性質があって、水を加えた玉に後から蕎麦粉を追加するとそれには水を吸わせるのが難しく、水を吸収していない粉が混じることで延して切った時に、そこから蕎麦が切れる、ということを言われます。

 今回はまあいい加減に水を入れ過ぎたのですが、もったいないのでとにかく蕎麦粉を足してゆき、ちょうど良い加減になってから再び延してゆきました。

 蕎麦打ちの会合では叱られるところですが自家用なのでいいのです。

 で、蕎麦粉に水が入りにくいならと、とにかく十分に玉をこねてから延しと切りに移ります。

 
 結果的には全然問題なく、いつものように細く長い蕎麦が出来上がり、茹でても切れることなく美味しい蕎麦をいただくことができました。

 いわゆる「世間の常識」というものも、一度疑ってみれば案外当たっていないこともあるわね、という話。

 まあ使った粉が少量だから大丈夫だった、ということもあるでしょうけれど、教科書に書いてあることをなんでも鵜呑みにしない方が良くて、まずは何事も自分で試してみるのが一番です。

 頭で考えずに体で感じましょう。


 

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自分なりの楽しみの追究 ~ 皆様、良いお年を

2023-12-31 22:59:48 | 蕎麦打ち

 

 先日漫才の賞レースであるM-1を観ました。

 決勝は勝ち残った3組による二本目のネタ勝負で、私はヤーレンズの方が上かな、と思いましたが審査員の票は令和ロマンに軍配。

 どちらが勝ってもおかしくない勝負でしたが笑いと共に緊張が広がる"勝負"という感じがしました。

 1本4分のネタで勝負し、審査員の点数による勝ち負けなど独特のレギュレーションの下で戦うのですが、令和ロマンは自分たちの順番が先だったり後だったりしたときにどうするか、という作戦や戦略があったというネット記事がありました。

(なるほど、ただ面白いだけではだめなのか)と改めて、ルールを熟知したうえでの勝負に臨む心構えのようなものを知らされてハッとしました。

 ある審査員は「競技漫才」という表現をして、ある敗者の芸人に「競技ではなく劇場でのネタを見てあげて欲しい」と言っていましたが、ルールの中での勝負ではあるのでしょうが、本当に面白いものを見るならば制約のないフィールドで勝負させてあげたいとも思います。


      ◆


 実は蕎麦打ちにも似たようなことがあって、プロではない素人の蕎麦打ちには段位認定試験があります。

 全国麺類文化振興協議会(通称全麺協)という団体が認定する蕎麦打ちの技術を段として認定するもので、初段は700gの蕎麦粉(+割り粉)を40分以内に細い蕎麦にする技術を問う、ということから始まって、技術的には五段位が最高で、今は名誉上位段として「八段位」まであるようです。

 これらも特定の粉を使って指定の量を制限時間以内に打つことで技量を試されるのですが、私は二段まで取ったところで転勤で北海道から離れてしまったために連続して段位認定試験を受けることがなくて、次第に段位取得から離れて行きました。

 自分自身の価値観も、指定の粉で制限時間以内に打つということよりも、より美味しい蕎麦粉を探してそれを上手く細切りの蕎麦にすることや美味しい蕎麦汁を作ることを合わせて、美味しい蕎麦を食べることに関心が移って行き今に至ります。

 私の場合は「細く長くコシのある蕎麦」が好みなので、生地の長手をできるだけ長くしてできるだけ薄く熨すことで"細く長く"を実現させます。

 コシは、できるだけ挽きたての蕎麦粉を使うことが大事なので、ここが旨いと思う馴染みのお蕎麦屋さんから自分で打つ直前に粉を分けてもらって調達しています。

 蕎麦汁も蕎麦研究会で馴染みの鰹節屋さんから薄削りの本枯節と宗田鰹を仕入れて食べる直前に出汁を取り、半年以上寝かせている"返し"を合わせて作ります。

 余計なものを一切使わずに使っているものは全部自分で納得の安心の材料で、結果的にはお店へ行くよりも格安で美味しいお蕎麦が食べられます。

 段位認定の蕎麦打ちからはある意味脱落したのですが、自分的にはこの到達点で十分だな、と思っていて良い趣味を持ったものだと様々な出会いをありがたく思います。

 今日も午前中に両親などに配る分と自分たちで食べる分を打ち、午後には歳前の挨拶と共に、汁と一緒に蕎麦を配って歩きました。

 
 振り返ると今年もいろいろなことがありましたが、大晦日に蕎麦を打って美味しくいただいて年を越せ、平和で安寧な時を過ごせるということにも感謝です。

 多くのお世話になっている皆さま、こんなブログを読んでくださっている皆さまにも感謝です。

 今年もお世話になりました。

 来年が皆さまにとっても健やかな年になりますようお祈り申し上げます。

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手打ちそばの会の3年ぶりに開催された総会

2023-04-16 21:52:26 | 蕎麦打ち

 

 参加している手打ちそば愛好会の総会が砂川市で開催されて出席してきました。

 コロナのせいで過去2年間の総会は書面による開催となり、また各種のイベントも過去3年間にわたり開催されませんでした。

 3年ぶりの総会という事で、会長や役員の皆さんなど懐かしい人たちに会えると思っての参加でしたが、3年ぶりに会う皆さんは予想以上に老け込んで見えました(笑)。

 昔は紙の黒かった人がすっかり白髪になっていたり、しわも増えて年寄りになった感じ。

 もちろん私も3年前に比べると格段に歳を取った感じになっているのですから当たり前なのですが。

 総会の冒頭では、この1年間に亡くなった物故者4名に対する黙とうから始まりました。

 会員は、番号で言うと400番台の人までいるのですが、中抜けの数字も多くて今では実質の会員数は84名だそうです。

 やはり寂しくなりました。


      ◆


 特にショックだったのは、蕎麦イベントの度に一緒に天ぷらを揚げてくれた先輩が退会されていたこと。

「いつもお世話になっていた◆◆さんはどうされたんですか?」
「ああ、あの人はもう年で車の運転ができないから参加できないって言ってきましたよ、寂しいね」

 イベントではエビ天を二日で400匹揚げるという大変な役回りを一緒に演じて、エビ天の準備から揚げ方までを丁寧に教えてくれた先輩でした。

 こうやって一人ずつ年上の先輩がいなくなってゆくのかと思うと寂しい限りです。

 大体が年上だろうな、とは思う先輩の皆さんの年齢を聞いてみると、いつも精力的に参加してくださる方でも大抵が70歳代半ばです。

「今年で75歳になります。後期高齢者ですよ(笑)」と笑っていますが、さてあと何年参加してくださるものか。

 
 そして案外この会がすごいなと思うのは女性が多いことです。

 それも大概は私と同世代か年上の皆さんなのですが、皆さん蕎麦は立派に打つ打ち手でもあります。

 それでいて主婦の方が多いので、イベントでは配膳や片付けなどにも大活躍。

 女性が多いのがまだ救いです。


      ◆


 会議では、今年の各種蕎麦イベントには積極的に参加してゆく方針が確認されましたが、各種イベント自体がまだ実行委員会をこれから開催するというところが多く、もしかしたら開催されないイベントもあるかもしれません。

 それも自治体に職員の高齢化や予算の問題など、イベントをやるだけの力がなくなってきているからです。

「幌加内の新そば祭りもだんだん大変になってきた感じだものね」

 以前の幌加内町は、町長自らが高名な蕎麦打ちだったときがあって、そういう時代は町を挙げて蕎麦イベントに力が入っていたものですが、代替わりすると共に過疎化や高齢化など、良くなる要素はありません。

 この手の会も少子化で若い人たちがなかなか入ってこないのが悩みの種。

 手打ちそばの文化はどのようなことになってゆくでしょうか。


      ◆


 さて、手打ちそばの会の総会と言えばつきものなのが総会後の蕎麦の試食会です。

 名人クラスが事前に2種類の蕎麦粉で打ち分けた蕎麦の味比べをします。

 今回は、ぼたん種という有名の蕎麦を石臼挽きしたものと、甘皮を少し入れてロール挽きで作った粉の二種類。

 石臼挽きはコシが強く、一方ロール挽きでも甘皮が入ると蕎麦らしい風味が際立ってどちらも美味い。


                      【石臼挽き】

 


                      【ロール挽き】

 冷かけの蕎麦を4杯もいただいて大満足。この味をイベントでもぜひ食べてもらいたいものです。

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打てるもんだなあ ~ ケガからの復帰後初の蕎麦打ち

2022-04-10 21:08:28 | 蕎麦打ち

 

 久しぶりに蕎麦を打ってみました。

 1月に手の怪我をしてから3か月。

 この間全く蕎麦打ちからは離れていたのですが、リハビリなどを経てようやく手の調子が少しずつ戻ってきたので久しぶりにチャレンジをしてみました。

 まずは家族3人分の600gからをおずおずと始めます。

 もう大丈夫じゃないかな、と思いながら始めてみると実際には、(ああ手首の関節がまだ少し痛いんだな)とか(この辺の動きがまだだな)という気づきがあって今の現状が分かりました。

 それでも粉の量が少量という事もあって、切る分にはそれほどの苦労もなく、まずまず細く長い蕎麦ができあがり。

 蕎麦粉は近くのお蕎麦屋さんから手に入れたもので、鮮度も良くてコシのある美味しい蕎麦が楽しめました。

 この間、蕎麦を食べるのには蕎麦屋さんへ行くしかなかったのですが、蕎麦打ちが何とかできそうだということが分かってほっとしています。

 蕎麦打ちと釣りができないとちょっと辛いところですが、逆にこれらができればまあまあ残りの人生は十分楽しめることでしょう。

 とにかく良かった、というのが本音です(笑)。

 

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美幌町産蕎麦粉を打ってみた ~ ふるさと納税返礼品

2021-11-14 22:58:31 | 蕎麦打ち

 先日友人から紹介された「美幌町産石臼挽き蕎麦粉セット」。

 ふるさと納税の返礼品で手に入る、というので早速美幌町に寄付をして蕎麦粉を送ってもらいました。

 内容は、一番粉の1kgが一袋と田舎風二番粉の500gが二袋、そして打ち粉500gが一袋のセット。

 今日は、私と妻と次女の大人三人なので、500gの田舎風蕎麦粉につなぎの小麦粉を100g足して、600gで打ってみました。

 水分量は270㏄で始めて足りない分を補ってゆき、最後に296㏄でちょうど良い感じで水回しを終えました。

 

 粉の量に対して水分量が49%ということで、やはり石臼挽きの粉は水を食いがちになります。

 水回しがうまくいけばあとは熨して畳んで切るだけ。

 ちなみに江戸時代の蕎麦職人の間では「切りべら23本」と言って、畳んだ蕎麦の生地幅一寸(=3.03㎝)を23本に切るのが基本の太さと言っていたのだそう。
 …ということは、3.03÷23≒1.317ミリというわけ

 今回私も挑戦してみましたが、二寸の幅で38本に切れましたがこれでは6.06÷38=1.595ミリと江戸前よりは気持ち太かったか。

 ちなみに、8層に畳んだ蕎麦生地の厚さを図ってみたところ15ミリで、これは15÷8=1.875ミリということになります。

 普段と同じくらいに薄く熨したつもりでしたが、これでも厚かったとは感触としてもう一段薄く熨して一段階細く切らなくてはいけない。

 最後に茹でて食べましたが十分に満足のゆく細さでしたし、挽き立てでコシがありまた田舎らしく黒い色をして蕎麦らしい味がする良い粉でした。

 次回は1番粉をまだ挽きたて状態が続くうちに早く打たなくては。

 

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今日は蕎麦の日 ~ 牡蛎蕎麦の話題を二つ

2021-10-08 23:02:47 | 蕎麦打ち

 今日10月8日は「蕎麦の日」なのだそうです。

 その由来は、10=十は「そ」、8=八は「ば」と読めることから、「美味しいそばをもっと多くの人に味わってもらいたい」という語呂合わせ。

 この記念日は、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されたものらしくて、特に蕎麦に関わるところからの発想ではないようです。

 秋は新蕎麦の季節で蕎麦の美味しくなる季節です。

 ここのところ、お昼に「牡蛎そば」を食べる機会が続きました。

 はじめは、釧路市の「玉川庵」さん。

 こちらの牡蛎蕎麦は、暖かい蕎麦にごろりとした牡蛎が6~7個入った豪華なもの。

 釧路の近くでは厚岸湾の牡蛎が大きくて美味しいことで有名ですが、こちら玉川庵さんはご主人が元々厚岸でお蕎麦屋さんをやっていて牡蛎との出会いがあったのだとか。

 釧路では東屋さんという更科系のお蕎麦屋さんが地元民のソウルフードになっていて、田舎系の太い蕎麦はあまり人気が出ないように思います。

 そんな食文化風土の中にあってこちら玉川庵さんは、牡蛎蕎麦で、しかも野太い感じの田舎蕎麦で頭角を現しているお店です。

 鰊番屋を模したという店構えも風情があって、釧路へ行く機会があれば、牡蛎の季節にはぜひ訪れてほしいお店です。


     ◆


 お次は札幌市南区の「正直庵」。国道453号沿いで「札幌芸術の森」の手前にある手打ちのお蕎麦屋さん。

 私が札幌市内で一押しのお蕎麦屋さんなのですが、今回は約10年ぶりの訪問です。
 
 こちらでの「牡蛎蕎麦」は、冷たい蕎麦を牡蛎の入った暖かい汁につける蕎麦。

 蕎麦はいつもどおり美味しかったのですが、牡蛎の風味が強くて、蕎麦の美味しさを味わうならシンプルな方が良かったかな。

 しかしこちらは店内に、使っている蕎麦粉が茨城の「常陸秋そば」と道東摩周の「きたわせ」です、とまで掲示してあって、蕎麦粉へのこだわりが伺えます。

 滝野公園事務所に勤めていたときは、こちらから蕎麦粉を売っていただいて職員と蕎麦パーティをやったことを思い出しました。

 以上、牡蛎そばの話題をふたつ。

 新蕎麦の美味しい季節になりました。

 蕎麦を通じて季節をお楽しみください。

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