北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

長野県木島平(きじまだいら)村のこと

2009-02-28 23:29:54 | Weblog
 昨夜のうちに長野入りしました。今回は実にあわただしい旅です。

 今日は長野市内で、午後に加入している会の総会があるのですが、その午前中の空いた時間を使って、長野市の北東に位置する木島平村へ向かいました。

 以前からこちらには面白い町長さんがおられるというので会いたかったのですが、偶然にも紹介してくれる知人が近くに来ており、訪問が叶ったのです。

    ※    ※    ※    ※

 現在日本に「村」と呼ばれる自治体は約170になったそうです。多くの自治体が合併を進める中で、飯山市の隣にあって合併しないまちづくりを模索しているのが木島平村です。

 ここでは早くから村営スキー場や村営ホテルなどの経営も始め、観光も推進していますが、今からはやはり「農を基軸とした交流の村づくり」を進めようと頑張っています。 

 そう言う目で見てみると、食物として農作物だけではなく農作業という文化、農業による情操教育など、我々の生活の多くが農業を軸としてそこからの派生として考えることもできます。

 村と言いながら、地元のお米は新潟のコシヒカリに食味で勝るとも言われ、また鬼島太鼓や和紙などの優れた文化資産もあり、温泉にも恵まれています。

 こうした資源を上手に発信して、あまたあるライバル自治体よりも目立って行こうと、かなりがんばっています。

 こうした活動は「い~なか交流館」としてインターネットでも発信を続けています。村にしては非常に先鋭的なやり方ですね。
 → http://www.kijimadaira-fan.jp/ 

    ※    ※    ※    ※

 村役場を訪ねる前に、地元にあるケーキ屋さんの「パティスリー Reve(レーヴ)」でケーキと紅茶を味わいました。

 

 
 
 話を伺うと、ご主人は木島平村出身で、横浜で洋菓子づくりを修行して、5年前に木島平村に戻ってお店を開いたのだそう。都会でも通用する本格的な洋菓子のお店です。 

 遠くに木島平スキー場が見える景色を楽しみながらのお茶とお菓子は、都会的な要素を楽しませてくれて、どこかわびしげな「村」というイメージを変えてくれそうです。

 次回は温泉とスキーを楽しみにしたいものです。私もファンになりました。
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公衆電話のありがたみ

2009-02-27 23:35:41 | Weblog
 福岡を朝7時半の新幹線で飛び出して京都へと向かいました。今回の旅は朝早くて大変です。

 京都へ向かう途中で、どうしても電話で連絡を取らなくてはならなくなったのですが、広島あたりではトンネルが多くて、携帯電話がとぎれてしまい使い物になりません。

 トンネルの多い区間が終わる頃には先方の方が出かけてしまうというので、本当に困りました。そして、「困った…」と思っていて気づいたのが公衆電話の存在でした。

 

「これだ!これなら通じるかも!」と手帳にはさんであったテレホンカードを取り出して公衆電話から電話をしてみると、見事にトンネルでもなんとか話ができました。いやあ、本当に助かりました。

 世の中にこれだけ携帯電話が普及すると、お互いにどこにいたって繋がることができて、もう公衆電話なんか使うことなんかないだろうに、と思っていた私でしたが、こんな形で公衆電話のありがたみを知ることになろうとは思いませんでした。

 これからもテレホンカードをお守りのようにして手帳にはさんでおくことにします。

 
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街の高さ制限~福岡市

2009-02-26 23:59:07 | Weblog
 朝早くに近くの駅から空港直行バスで羽田空港へと向かいました。朝5時50分発のバスなので空いているだろうと思いきや、これがほぼ満席。

 電車で乗り継ぎの不便な場所なので、朝一番の飛行機に乗りたい人には格好の輸送手段になっているのでした。

     ※    ※    ※    ※

 福岡は陽ざしも出て暖かい一日で、九州はもう陽気は春。

 さて、福岡市と言えば街の景観を考えた時に、建物の高さが揃っていて一本だけすぽーんと高い、奇妙な超高層ビルが見あたりません。

 最近は各自治体でも建築物の高さ制限を始めて、ようやく高さが不揃いなビルがあちこちに乱立する都市景観の醜さを理解し始めたところですが、福岡にはそれがないのです。

 実はこれは、福岡市が景観先進都市だったというわけではなく、市内にある福岡空港のおかげ。

 福岡市は地下鉄に乗れば空港と駅の間が10分足らずという、これほどの大都市では考えられないくらい空港への利便性の良い街なのですが、これは福岡空港の方が早くからあったため。

 そしてこの福岡空港が市街地に近いために、航空法による建物の高さ制限を受ける範囲が市街地にまで及んでいるというわけです。


    ※    ※ 【以下引用】 ※    ※

Wikipedia『福岡空港』より 
 →http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B2%A1%E7%A9%BA%E6%B8%AF

 (…前略…)
 現在の福岡空港は発着容量の面からも限界に近づいているとされる。また、旅客機が市街地に墜落する等の事故は現在のところないものの、2006年までに3回の事故が発生している。

 都心に近接していることは、一方で福岡市中心部に超高層ビルを建設出来ない理由になっている。航空法に定める制限表面[注2]による建造物の高さ制限により、JR博多駅周辺やキャナルシティ博多辺りでは45m、天神で70m程度、西部副都心のシーサイドももちで150m程度など、空港から半径16.5kmに至るまで徐々に高さ制限が緩和され、24kmより外側で制限がなくなる。

 すなわち、福岡空港の存在により、都心で10階程度、副都心で30階程度のビルしか建てられず、高層ビルが都心部にはなく副都心のシーサイドももち(福岡タワー〈234m。但し展望室部分は123mで、それより上はアンテナ〉・JALリゾートシーホークホテル福岡〈143m〉等)や香椎・千早・アイランドシティにはあるという状況を生んでいる。これは他の大都市とは異なる東西に横長な都心部を形成するひとつの要因となっている。

 [注2]福岡空港の概要(24pに制限表面図があります)
 http://www.fukuokakuko-chosa.org/lib/pdf/panf2.pdf

(中略)

【需要増への対応方策議論とPI活動】

 上記のような安全性の問題や慢性的な混雑状況、ターミナル容量の逼迫の中で、新空港建設ないし現空港の滑走路増設が検討されている。行政側も、国、福岡県、福岡市で構成する福岡空港調査連絡調整会議を設置し、パブリック・インボルブメント (PI) の手法を用いて今後の福岡空港のあり方を検討しているところである。

 PIでは、2007年度までの調査で、現空港では今後の需要増に対応は不可能であるとし、新空港建設・滑走路増設・近隣空港(佐賀空港、北九州空港)との連携の三方策を提示した。2008年度は新空港建設・滑走路増設の詳細な検討と、これらの比較検討を行っている。今後はPIで得られた意見や調査結果を取りまとめ、関係行政機関で最終決定を行うとしている。

 なお、福岡市はかつて新空港建設の可能性を模索していたが、現在では、PIの経過などを踏まえて市の将来像を勘案しながら方向性を決定するという態度をとっている。


    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※

 そんなわけで、現状のままでは需要増に耐えられないという今の福岡空港については移すことも含めた検討が進められているようです。

 飛行場が今の位置でなくなれば、高度制限も撤廃されるので市内の中心部に高層ビルを建てることも可能になるわけで、そう言う意味では空港の問題が都市の景観やまちづくりのあり方にも極めて大きな影響を与えるというわけ。

 私個人としては、今の福岡の街並みはすっきりしていて好きなのですが、福岡の人たちが空港とビルの街並みのこれからについてどういう判断をするかを注目したいところです。

 
 【対岸の海の中道海浜公園から見た福岡市の様子】
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眠れぬ夜

2009-02-25 23:58:59 | Weblog
 昨晩は、夜遅くまで酒も飲まずに勉強会をしていたのですが、途中で出されるままに普段は滅多に飲まないコーヒーを二杯も飲んでしまいました。

 家に帰ってきたのは12時半過ぎだったのですが、そこで知人と電話をし始めたところ、目が冴えてしまいました。電話を終えて眠ろうとしても眠れません。

 普段の私は非常に寝付きが良くて、布団の中で本を読み、「あ、眠いな」と思ったところで本を閉じて電気を消せば、5分と立たずに眠りに落ちるくらいです。

 ところが昨日だけは、いくら目をつぶっても眠りにつくことができませんでした。とうとう朝四時の時計を見たあとにようやく意識を失ったようです。

 こんなに眠れなかったのは久しぶりのことですが、やはり夜のカフェインは脳に悪かったようです。

    ※    ※    ※    ※
 
 さて、明日からは西日本方面への出張と週末は長野方面へ出かけてきます。できるだけ現地で書き込みをしたいと思いますがどうなりますか。

 そろそろ無線LAN付きの携帯用のパソコンを買おうかなあ。
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郊外の緑が減るのは

2009-02-24 23:52:24 | Weblog
 大都市の緑について意見交換をしていたときの話。ある政令市の職員が、自分のまちでなぜ郊外の緑が失われてゆくのかを話してくれました。

 都市行政ではほとんどの自治体で都市計画法という法律によって市街化区域と市街化調整区域という区分が行われています。市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的、計画的に市街化を図るべき区域のこと。

 一方、市街化区域とは「市街化を抑制すべき区域」とされています。この区域では、建物の建築を目的とした土地の形質の変更(開発行為といいます)は原則として抑制され、都市施設の整備も原則として行われないという趣旨なわけ。

 つまり、建物を建てることが原則としてできないのだから、同時に水道や下水道、道路などの公共インフラも整備しない、ということを意味していて、このことによって野放図な市街地の拡大を防ぐこととしているのです。

 ただし例外はあって、一定規模までの農林水産業施設や、公的な施設、および公的機関による土地区画整理事業などによる整備等は可能とされています。

 そんなわけで、何か新しい施設を造ろうと思ったら事業者は、地価の高いまちなかに建てるよりは、地価の安い郊外部でつくるのが経済的なのでどうしても外へ外へと力が働きます。

 民間事業者の単なる儲け話ということでは、都市計画的な観点から議論をして許可するかどうかを考えればよいのですが、地方自治体が自ら外にやりたいと思ったらこれは案外簡単な話になってしまいます。

    ※    ※    ※    ※

 彼によると「昔は新興住宅地開発で山が削られてゆきました。今は福祉施設がそういう市街化調整区域にどんどん建てられて、都市周辺の緑が失われる傾向にあるんです」とのこと。

 かつては住宅難が社会の課題だった時には郊外住宅地を、そして高齢者が増大することが社会の課題となった今日、やはり郊外にそうした高齢者福祉の施設が外に外にと向かっているわけです。

 こういう施設をなんとかまちなかに戻すことができれば、活力を維持して郊外の緑や農地も守られるはずなのですが。

 社会のニーズと長期的なまちのあり方を調和させるのはなかなか困難ですが、そこに人間の叡智を結集させることが必要です。
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お土産は地域のイメージツール

2009-02-23 23:13:56 | Weblog
 北海道に週末帰省した月曜日はおみやげの日。

 今回の北海道土産は帯広のお菓子屋さん「柳月」の「三方六(さんぽうろく)」です。

 この「三方六」、姿かたちはしっとりしたバウムクーヘンですが、外側をミルクチョコレートとホワイトチョコレートで樹肌を表現していて、味も見た目も上質のお菓子です。

 「三方六」という名前は、「三方を六寸に切った薪」をイメージしたもので、1965年に北海道開拓100年を記念して作られたものだそうです。北海道開拓のイメージそのものですね。

 北海道へ帰省したときはできるだけ地元の産物をお土産に持って帰ってくるのですが、こういうかたちで、普段はお目にかかれない北海道銘菓などを紹介するというのは地域産業振興の地道な努力のつもりです。これも立派な情報ツールです。

 空港で買えるお土産も代わり映えしなくなってきたので、ちょっと趣向を変えて札幌市内のお店で買ってきました。

 お土産というと、最近はテレビの芸能人トーク番組などでも「本日のおみや」を紹介するコーナーが増えてきました。テレビの中でタレントの人たちが「美味しい~!」とか「旨ーい!」というリアクションをするのでバカ売れになるのだとか。これも新手のCM番組なのでしょうか。

 芸能人の紹介となるとどこまでが本当でどこからが商売かよく分かりませんが、ただただCMを流しているよりは、信頼していたりファンになっている人が紹介をすると信用してしまいますね。

   *   *   *   *   *

 職場の皆に食べてもらった後で、事務の若い女性が近くのデパートのチラシを持ってきました。





「このお菓子は、今日までの北海道物産展でも紹介されていたんですけど、人がたくさんいて、それなのに限定100本なので買えなかったんです~」とのこと。
「あれ、本当だ。それはちょうど良かったね。ところで最近の北海道の注目の産物と言ったら何を思いますかね」

「最近ですか。それなら生キャラメルとプリン、スイーツ、チーズ、あとは海のものはなんでもおいしそうですよね」

 北海道の食べ物に対する東京の人たちの憧れは尋常ではありません。

 さてさて、次のお土産は何にしましょうか。皆さんはお土産といえば何を思い出しますか? 
 

【情報提供】
 柳月(http://www.ryugetsu.co.jp/index.shtml
 
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なんとか東京へ

2009-02-22 23:52:14 | Weblog
 今日はもう再び東京へ戻る日となりました。札幌の朝はさらっと雪が降る程度で、二日続きの悪天候もどうやらおさまった様子。

 ネットで新千歳空港の飛行機の様子を見てみても、欠航ということはなさそうです。

 15時発の飛行機に合わせて、14時少し前に空港に到着。昨日の欠航分の余波を受けているのでしょう、空港は空席待ちや飛行機を待つ人たちでごった返しています。

 椅子が足りないために、壁際で座り込んでいる人たちも多く、今日でこれくらいだったら昨日はどんだけひどかったのか、と思わずにはいられませんでした。

 一見天気は良さそうに見えたのですが、上空はまだ収まっていなかったようで、飛行機の到着が遅れ気味です。一便前の飛行機が約一時間遅れでの出発と言うことでしたが、だんだん遅れてとうとう2時間遅れに。

 私の15時発の便も、結局飛行機に乗れたのは17時過ぎ。おまけに滑走路へ出る前のエプロンでまた1時間ほど出発待ちになり、結局羽田空港へ降り立ったのは19時半となっていました。

 我が家への到着は21時半で、家を出てから9時間半の旅となりました。

 しかし15時発の便にして良かった。これがもっと遅い便だったら今日中に家にたどり着くことは難しかったかもしれません。

 冬の北海道の厳しさです。 
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北海道は大荒れ

2009-02-21 23:59:31 | Weblog
 今日の札幌は一日中暴風雪で大荒れでした。新千歳空港の飛行機欠航はもちろん、雪には慣れているはずのJRでさえ運休が多発しました。

 私の家の周辺では、雪が強風でお向かいに飛ばされて私の家の玄関前には雪がなく、お向かいの前に二倍つもるというようなことに。もちろんお向かいの除雪にお手伝いをしました。

 テレビでは道東観光に来た人たちが新千歳空港まで戻れず、インタビューに「仕方ありませんね、天気ですから」という苦笑いをしている映像が流れていました。

 こういう経験が「冬の北海道観光は行かない方がよい」などという評判にならなければよいのですが。

 いくら天気相手とはいえ、交通や流通の安定性がいかに日常生活に大切なのかが分かります。

 
 またこの悪天候のおかげで予定していた町内の運搬排雪が延期になりました。折角私が帰省している間にやってくれるので良かった、と思っていたところなのですが残念です。

 冬を越す日々の胸突き八丁が続きます。 
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シャープが中国に?

2009-02-21 23:53:39 | Weblog
 シャープが液晶パネルを現地企業と提携して中国で生産するという趣旨の報道が流れていました。ちょっとショックだったのですが実は・・・。
 

    *    * 【以下引用】 *    *

ホットニュース [2月21日/日本経済新聞 朝刊]
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/hotnews.aspx?id=AS1D200CE%2020022009 
シャープ、液晶パネルを中国で生産 現地企業と提携

 シャープは中国大手電機メーカーの上海広電集団と提携、液晶テレビ用パネルを現地生産する方向で調整に入った。(1)亀山第1工場(三重県亀山市)の設備を売却して委託生産(2)合弁会社を設立して共同生産――の2案を軸に交渉している。先端製品のパネルは日本で集中生産して海外のテレビ工場に輸出してきたが、円高で採算が悪化しているため初の海外生産に踏み切る。

 日本の電機業界ではソニーが韓国サムスン電子と液晶パネルを韓国で共同生産しているが、中国での大型パネル生産は業界で初めて。円高と価格下落で電機大手の業績は急速に悪化しており、世界規模で生産体制を見直す動きが加速しそうだ。

【毎日.jp】
シャープ:液晶パネルの中国生産に向け交渉
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090221k0000e020079000c.html

 シャープが、液晶テレビ用パネルの中国での生産に向け、中国の大手電機メーカーと交渉していることが、21日分かった。円高などによる採算悪化を受けコスト競争力を高める。減産の一環で生産を停止している亀山第1工場(三重県亀山市)の設備を売却し、委託生産する案などが検討されているとみられる。

 同社はこれまで、テレビ向けパネルを亀山工場で生産し海外のテレビ工場で組み立てていた。中国では南京に工場がある。

 同社は、世界経済の急減速に伴う販売単価下落と円高で、09年3月期の連結業績は営業、最終(当期)損益とも1956年の東証上場以来初の赤字を見込む。パネルの余剰感もあり、昨年12月から国内の液晶パネル工場の再編に着手。亀山第1工場は旧式のパネル工場で、テレビ向けの生産から携帯電話向けなどの中小型の生産にラインを改造する計画だ。このため、設備の売却は資産の圧縮と現金収入が同時に見込めるとみられる。シャープ広報室は「パネルや太陽電池など現地生産を検討しているのは事実」としている。【新宮達】

    *    * 【引用ここまで】 *    *


 ・・・というわけで「え~、ついにシャープまで製造コストのために魂を売るのか!」とちょっとショックだった私ですが、いつもの三橋さんのブログを読んでいてその意味するところが改めて分かりました。



    *    * 【以下引用】 *    *

【新世紀のビッグブラザーへ blog】
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/24723482.html

  うぉッ! シャープが亀山工場売却か! という印象しか残らないこの記事、実は旧世代の液晶パネル(第六世代)の話なのです。今やシャープ亀山工場の主力は第八世代で、来年春には第十世代(堺工場)の生産が始まります。旧世代で不要になった生産ラインを中国に売却しようというだけの話なのに、この記事はあまりにも酷いでしょう。
 と言うか、わたしはまだシャープが第六世代の設備を稼動させていたことに吃驚したくらいなのですが。

 日経は最近、「収益悪化 企業は変革を急ぐ」というタイトルで、「支えは内需組」「円高を超えて」などと非常に真っ当な特集をしているのですが、たまにこういう↑記事がポンッと一面に来ます。
 シャープが旧世代の設備を中国に売り払う程度の話が、一面に来る時点で変でしょう。しかも、読んだ第一印象が「円高で、シャープが日本を捨てたんだ」となるように、明らかにミスリードを狙った記事です。
 
 何か、「円高を受け入れた上で内需拡大派」と、「日本は円安&輸出企業中心でいくしかないんだよ派」の鍔迫り合いでも起こっているんですかね、日経は。韓国の状況を見れば、円安だろうが円高だろうが輸出の劇的な回復など望めないことは、誰でも分かると思うのですが。

    *    * 【引用ここまで】 *    *


 なあんだ、古い設備を売却するという話でしたか。そう思ってネットを探してみると、日経や毎日よりもうすこしちゃんと書いてある記事もありました。



    *    * 【以下引用】 *    *

液晶パネル、中国で生産検討 シャープが交渉 2月21日12時14分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090221-00000515-san-bus_all

 シャープが中国の大手電機メーカーと提携し、液晶テレビ用パネルを現地生産する方向で調整していることが21日、分かった。三重県亀山市にある亀山第一工場の設備を相手方に売却し、生産を委託する案も浮上している。

 テレビ用の液晶パネルは国内だけで生産し、海外に輸出してきたが、不況に加え為替相場で円高傾向が強まり業績が悪化しているため、初の海外生産に踏み切る。電機メーカーの収益は軒並み悪化しており、世界的な生産体制の見直しが加速しそうだ。

 交渉相手は「上海広電集団」で、今春までに基本合意を目指す。中国への生産移転で、価格競争力を高める考えだ。

 亀山第1は「第6世代」と呼ばれる旧世代のパネル工場で、現在は生産を休止する一方、「第8世代」の第2工場が稼働している。旧世代のパネル生産は海外へ移す一方、最新鋭のパネルは今後も国内で生産する。

 第1工場は現在、生産ラインを中小型パネル用に改造中だが、交渉がまとまれば改造を中止し、設備を中国に移す。そうなれば大きな費用負担もなく海外生産が可能となる。

 ただ中国側にとって、設備買収は負担が大きいため、合弁会社設立による生産移転を希望しているもようだ。他の現地企業が交渉相手に浮上する可能性もあるという。

 シャープは今後、中国だけでなく海外の他の地域でも、旧世代のパネルは地元の有力企業と組んで現地生産していく方針だ。

    *    * 【引用ここまで】 *    *


 ・・・で、さらに検索して行くと昨年の12月に、「液晶パネル工場の再編」について、シャープ自身がニュースリリースを行っていました。



    *    * 【以下引用】 *    *

【シャープ自身のニュースリリース】
堺市の新工場の稼動を見据え、大型・中小型液晶パネルともに、さらに高効率な生産体制へ  
シャープ 液晶パネル工場の再編に着手  2008年12月12日
 http://www.sharp.co.jp/corporate/news/081212-a.html

 シャープは、大阪府堺市に建設中の液晶パネル新工場の稼動を見据え、現在、テレビ用大型液晶パネルを生産している亀山工場(三重県亀山市)、中小型液晶パネルを生産している三重工場(三重県多気町)と天理工場(奈良県天理市)の再編に、2009年1月より着手します。

 堺市に建設中の世界最大 第10世代マザーガラスを採用する液晶パネル新工場は、外観がほぼ完成し、現在、装置の搬入を開始しています。いよいよ、当初計画通り2010年3月までの稼動が視野に入ってきました。

 一方、当社は液晶パネル工場の競争力を高めるために、減価償却をほぼ終えている天理や三重の各生産ライン、ならびに第6世代マザーガラスを採用した亀山第1工場の生産ラインの特長を活かした液晶パネル工場の再編を、かねてより検討していました。

 こうした中、現在の市況環境は液晶パネルの余剰感もあり、当社は既存の液晶パネル工場の再編に着手する最適なタイミングと判断しました。

 テレビ用大型液晶パネルについては、第8世代マザーガラスを採用した亀山第2工場で集中生産します。これにより、堺の新工場と合わせてテレビ用大型液晶パネルの競争力が一層強化されます。

 中小型液晶パネルは、三重(第1・第2・第3)工場と天理工場で生産しています。これらの工場の一部液晶パネルの生産を、亀山第1工場に移管します。

 亀山第1工場は第6世代マザーガラスを採用していることから、中小型液晶パネルの生産効率が飛躍的に高まり競争力が一層強化されます。

 そして三重・天理の各工場については、順次、生産品目やパネルサイズの適正化を進めます。

 なお、減価償却をほぼ終えた、三重第1工場・天理工場の一部の生産ラインを閉鎖します。

 この再編により大型液晶・中小型液晶事業とも、さらに競争力を高めた高効率な生産体制の構築を図り、グローバルな競争優位性を高めて参ります。

    *    * 【引用ここまで】 *    *


 
 いろいろな指摘に気づいてここまで掘り下げないと本当のことにたどりつけないなんて疲れます。マスコミには本来そのあたりの複雑な事柄を分かりやすく書くということが使命のはずですが、新聞だと字数の制限を理由にして、書きたくないことはスルーするのかも知れません。

 字数を気にせず、次々にリンクを貼れるネットの方が機動性に富んでいることがよく分かります。

 これではやはり、一つ一つの記事に読者からのコメント欄をつける勇気は出ないでしょうね。

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人間ドック~上から下から

2009-02-20 23:55:35 | Weblog
 一日掛けて日帰りの人間ドックを受けてきました。

 昨年は結局受けるタイミングを失ってしまったので、一年空いての健康チェックです。

 年齢が節目を越えたこともあって、今回は夫婦揃ってフルオプションで受けてみることにしました。

 血液、血圧検査など通常の検査に加えて、今回は胃の検査と大腸検査を内視鏡でやってもらうことにしました。

 一日のうちに上からと下からの内視鏡検査というのは初めてでしたが、結構きついもので、健康でなければ人間ドックも受けられないと思いました。

 特に、大腸内視鏡検査のために10分おきにコップ一杯の下剤を2リットル、2時間かけて飲み、そのあとでトイレとの往復というのは切ない時間。検査も腸に空気を入れて行うので、お腹の中にガスが残ってグルグルいっています。帰りの地下鉄の中での我慢がつらかったこと。

 幸い、内視鏡の結果も血液検査などでの数値も異常は全くないとのことでした。このまま健康を維持して行きたいものです。

 健康チェックは定期的に、豆にやりましょう。 
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