いよいよ年度末最後の1日。
多くの人事異動は明日の4月1日付けということが多いのですが、中には他の期間への出向などの場合、今日付けで辞職して明日付けで採用ということもあります。
この場合はあくまでも形式的ですが、本人から辞職届を提出してそれを当局が受領するという形を取ります。そしてこの場合の辞令には、「辞職を承認する。ただし退職金は支給しない」と書かれています。
私も過去に、掛川市、独法都市再生機構、釧路市へ向かう際に三度辞職を経験しています。
今はそのようなことはないようですが、相当昔の頃には「一身上の都合により辞職します」と書かされたようで、「人事異動でいけと言われているのに、『一身上の都合』はないよな」と苦笑いしている先輩もいました。
そうした辞職の他に、本当にこの時期退職をされる人たちもいて、明日付けの人事異動も併せると今日から二、三日は挨拶の人の波が多くなることでしょう。
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さてそんな中、知り合いの国土地理院の方が挨拶に見えて、やはり「今度筑波へ転勤になります」という異動のご挨拶。
続いて、「置き土産と言っては何ですが、最近こういうことを始めたのでお知らせします」と、国土地理院が始めた3D地図情報の紹介ペーパーを置いていってくれました。
【地理院地図3D】
http://cyberjapandata.gsi.go.jp/3d/index.html
早速国土地理院のホームページを見てみると、売り文句は「『誰でも・簡単に・日本全国どこでも』地理院地図を3次元で見ることができます。3Dプリンターで印刷(または、民間の3Dプリントサービスを利用)することもできます」というもの。
パソコンのブラウザによっては見られるものと見られないものがあるようなので注意が必要です。
しかしなんとこの3Dデータを活用すれば、今流行の3Dプリンターで立体モデルを作ることも出来るというのです。
3次元の地形図は、地形や地表の状況を直感的に理解しやすく、防災事業や学校教育などでも幅広く活用できるものでまた一つ世の中が便利になりました。
例えば、茨城県の筑波山を見ると平面地図ではこんな感じ。
それが3Dで表示すると…
さらに、縦の倍率を大きくすると…
…とまあこんな感じ。いろいろなところを3Dで見てみたいものです。
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かつて長野県の国営アルプスあづみの公園で公園事務所長をしていたときには、北アルプスを中心とする周辺の地形が分かりにくく、逆にそれを伝えることが北部長野県を地域ガイドする一つのコンテンツになると考えて、テーマ展示館の中央に安曇野の立体模型を置きました。
これがあることで、常念岳の向こうに槍ヶ岳があることや、槍ヶ岳と穂高連峰そして上高地などの位置関係も分かりやすくなりました。
当時はそれなりのお金をかけたはずですが、これが簡単に手に入る時代になったのかと感慨無量です。
憧れの土地やわが故郷の地形理解が深まる国土地理院の地図3Dサービス。
いろいろと活用してみてはいかがでしょうか。
【国営アルプスあづみの公園 堀金・穂高地区】
http://www.azumino.go.jp/horigane_hotaka/map/exhibition/hole.html