土曜日の朝に掛川へと出発。今日は掛川蕎麦研究会の新蕎麦の会が会員のK君邸で開かれるのです。
掛川蕎麦研究会では一昨年から、地元の農家の土地を借りて蕎麦の栽培を始めています。毎年無農薬での栽培を謳い文句にしていますが、昨年は収穫時期にヨトウムシが発生してかなりの被害がでたとのこと。
そのため完熟した実とやや未熟な実が混ざり合うことになりました。無農薬農業は聞こえは良いが難しいのです。
収穫を機械で行って、一度ビニールハウスで干し取った蕎麦の実には茎や葉っぱのかけらがゴミとして混ざっています。
そこで登場したのがK君邸にあった「唐箕(とうみ)」です。これはハンドルを回して風邪を起こすことで脱穀した実とゴミを分ける農機具。比較的重い実は近くに落ちて、軽いゴミは遠くへ飛ばされるので、実とゴミを分けることができるのです。
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動力は人力…というよりも「子ども」です。「お前には無理だから」とたしなめたり「おお、やるなあ」とちょっと褒めることで、かなり自動で動かすことができるのです。子どもエンジン、なかなか使えます(笑)。
※ ※ ※ ※
こうやってゴミと選別した蕎麦の実ですが、このまま挽くわけにも行きません。それは、実の表面が土などで汚れているからで、これを磨いてきれいにする校庭が必要。これを怠ると、退いた後の蕎麦粉の味が悪くなるのです。
蕎麦の実を磨く…、そこで登場したのがやはりK君邸にあった旧式の精米器。
この精米器の原理は、螺旋状になった器具で米を奥へと送り込むのですが、奥の方は次第に通り道が狭くなっているので、そこを通る玄米と玄米がお互いに擦れ合って精米ができるというものです。
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現代の精米器はヤスリのようなもので表面を削り取ってしまうのですが、昔の道具は米同士を押しくらまんじゅうのようにすることで表面が削られるのです。だから玄米が精米されるまでにはだいぶ時間がかかります。
そしてこの原理を応用して玄蕎麦の表面をこすり合わせようというのです。
玄蕎麦を入れてスイッチを入れると、米が片方から下へ吸い込まれて行きそれが反対側からわき上がってきます。機械の中をぐるぐるこすり合わされながら蕎麦が循環しています。
機械を掛けることで落ちた汚れは、下の容器で受け止められるようになっていて、掛け始めてから数分で汚れのカスが溜まっているのが解るようになりました。やがて蕎麦の実そのものがテカテカに光ってきました。
思惑通りの結果になって一同大満足。こちらのK君邸は親子で農業をしているのですが、このような農機具がまだまだ残っていることに感動です。農機具って本当によく考えられていることがよく分かりました。
※ ※ ※ ※
私は挽いた蕎麦粉を買ってくるところから蕎麦打ちを学びましたが、掛川の蕎麦研のメンバーは、畑を起こして種を蒔くところから蕎麦粉を作るところまでを経験した上での蕎麦打ちを実践しています。まさに研究会の名に恥じない活動でありました。
その後には、こうして磨いた玄蕎麦を三台の石臼で挽いて、篩いにかけてより分けた新蕎麦の蕎麦粉を打って参加者一同でいただいて大満足。
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蕎麦粉を作るのにどれだけの手がかかるかがよく分かりました。買ってくれば蕎麦粉は1kg千円くらいなものですが、実際に1kgの蕎麦粉を作ろうと思うと大変な苦労がありました。
しかしちゃんと打てばしっかりつながる蕎麦になり、味も満足出来るものになりました。コシもあってこれなら外に出しても恥ずかしくないものです。
蕎麦打ちにはこだわりのある人が多いのですが、ここまでこだわる蕎麦にはなかなかお目にかかることはできません。機会があったら食べて欲しいものです。
掛川蕎麦研究会では一昨年から、地元の農家の土地を借りて蕎麦の栽培を始めています。毎年無農薬での栽培を謳い文句にしていますが、昨年は収穫時期にヨトウムシが発生してかなりの被害がでたとのこと。
そのため完熟した実とやや未熟な実が混ざり合うことになりました。無農薬農業は聞こえは良いが難しいのです。
収穫を機械で行って、一度ビニールハウスで干し取った蕎麦の実には茎や葉っぱのかけらがゴミとして混ざっています。
そこで登場したのがK君邸にあった「唐箕(とうみ)」です。これはハンドルを回して風邪を起こすことで脱穀した実とゴミを分ける農機具。比較的重い実は近くに落ちて、軽いゴミは遠くへ飛ばされるので、実とゴミを分けることができるのです。
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動力は人力…というよりも「子ども」です。「お前には無理だから」とたしなめたり「おお、やるなあ」とちょっと褒めることで、かなり自動で動かすことができるのです。子どもエンジン、なかなか使えます(笑)。
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こうやってゴミと選別した蕎麦の実ですが、このまま挽くわけにも行きません。それは、実の表面が土などで汚れているからで、これを磨いてきれいにする校庭が必要。これを怠ると、退いた後の蕎麦粉の味が悪くなるのです。
蕎麦の実を磨く…、そこで登場したのがやはりK君邸にあった旧式の精米器。
この精米器の原理は、螺旋状になった器具で米を奥へと送り込むのですが、奥の方は次第に通り道が狭くなっているので、そこを通る玄米と玄米がお互いに擦れ合って精米ができるというものです。
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現代の精米器はヤスリのようなもので表面を削り取ってしまうのですが、昔の道具は米同士を押しくらまんじゅうのようにすることで表面が削られるのです。だから玄米が精米されるまでにはだいぶ時間がかかります。
そしてこの原理を応用して玄蕎麦の表面をこすり合わせようというのです。
玄蕎麦を入れてスイッチを入れると、米が片方から下へ吸い込まれて行きそれが反対側からわき上がってきます。機械の中をぐるぐるこすり合わされながら蕎麦が循環しています。
機械を掛けることで落ちた汚れは、下の容器で受け止められるようになっていて、掛け始めてから数分で汚れのカスが溜まっているのが解るようになりました。やがて蕎麦の実そのものがテカテカに光ってきました。
思惑通りの結果になって一同大満足。こちらのK君邸は親子で農業をしているのですが、このような農機具がまだまだ残っていることに感動です。農機具って本当によく考えられていることがよく分かりました。
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私は挽いた蕎麦粉を買ってくるところから蕎麦打ちを学びましたが、掛川の蕎麦研のメンバーは、畑を起こして種を蒔くところから蕎麦粉を作るところまでを経験した上での蕎麦打ちを実践しています。まさに研究会の名に恥じない活動でありました。
その後には、こうして磨いた玄蕎麦を三台の石臼で挽いて、篩いにかけてより分けた新蕎麦の蕎麦粉を打って参加者一同でいただいて大満足。
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蕎麦粉を作るのにどれだけの手がかかるかがよく分かりました。買ってくれば蕎麦粉は1kg千円くらいなものですが、実際に1kgの蕎麦粉を作ろうと思うと大変な苦労がありました。
しかしちゃんと打てばしっかりつながる蕎麦になり、味も満足出来るものになりました。コシもあってこれなら外に出しても恥ずかしくないものです。
蕎麦打ちにはこだわりのある人が多いのですが、ここまでこだわる蕎麦にはなかなかお目にかかることはできません。機会があったら食べて欲しいものです。