昨日は防災訓練の一日でした。
釧路では、北海道が行う津波避難訓練と共同で避難訓練を行いました。
いくつかの町内会でも地域の小学校へ避難する訓練が行われましたが、私が視察で向かったのは高台にある釧路小学校。
この日こちらでは地域の高齢者が数十人避難訓練に参加してくれました。
地域の中で車いす利用者をどのように坂を上って高台までに連れてゆくかを検討する中で、一人で押すのでは無理だ、ということになり、「それなら紐を使って引っ張り上げる手伝いもしよう」ということになりました。
実際にやってみるとこれが効果的でしたが、実際に誰が引っ張るのだろうと訊いてみました。
すると、「坂の下までまずは援護者が連れて行けば、その坂を上って避難しようとする人に協力を求めれば誰もが助けてくれますよ」とのこと。
いざというときの共助の心に期待できる地域社会です。
※ ※ ※ ※ ※
午後は、耐震岸壁で釧路市の防災訓練です。
こちらでは電気、ガス、水道などインフラを管理する事業者による災害時の復旧訓練に加え、さらに自衛隊、警察、消防の協力による合同の災害救助訓練も披露されました。
アメリカなどでは非常災害時に対応するFEMAと呼ばれる組織が確立していますが、日本ではあくまでも既存組織の連携によって対応するのが原則。
例えば、自衛隊が倒壊家屋の住民を救助したとしても、もし死亡していた場合は搬送ができません。あくまでも医師の確認が必要であり、こうした緊急時の役割の柔軟な対応がまだまだだと感じます。
また、今回の防災訓練に参加するために寄港してくれている海上自衛隊の輸送艦「しもきた」による災害救助訓練も公開されました。
訓練の想定は、釧路市を5mの津波が襲った二日後で、津波が引いた後の人命救助などの訓練というもの。
「しもきた」には後部からLCAC(エルキャック)という強力ホバークラフトが出動できて、船が簡単に着けられないようなところにいる人たちの救助もできます。
また、艦上にヘリコプターが発着できたり、トラックが乗り入れして物資の搬送もできます。
さらに、いざとなれば艦内には約千人の人員を収容してシャワーを浴びたり寝泊りができるだけの備えがあります。
水も一日80トンの海水を真水に変える能力を備えており、昨年の東日本大震災においても孤立した住民を一時収容して保護する海上宿泊所としても機能しました。
強力なクレーンは20トンコンテナを艦上に釣り上げる能力もあります。
この輸送艦が訓練の名のもとに釧路に寄港してくれて地域に対する状況を把握してくれているというのは実に心強いものです。
輸送艦「しもきた」は「おおすみ型」と呼ばれるタイプで、こうした輸送艦は海上自衛隊にも三隻しかありません。
三隻と言っても、一隻が整備や修理に入るとその間は二隻での運用にしかならないわけで、海洋国家日本としてはちょっと物足りなく感じられるのは私だけでしょうか。
海上自衛官の皆さんにはこの機会にぜひ釧路の夜も楽しんでいただき、つかの間の休息を取っていただければ幸いです。
釧路では、北海道が行う津波避難訓練と共同で避難訓練を行いました。
いくつかの町内会でも地域の小学校へ避難する訓練が行われましたが、私が視察で向かったのは高台にある釧路小学校。
この日こちらでは地域の高齢者が数十人避難訓練に参加してくれました。
地域の中で車いす利用者をどのように坂を上って高台までに連れてゆくかを検討する中で、一人で押すのでは無理だ、ということになり、「それなら紐を使って引っ張り上げる手伝いもしよう」ということになりました。
実際にやってみるとこれが効果的でしたが、実際に誰が引っ張るのだろうと訊いてみました。
すると、「坂の下までまずは援護者が連れて行けば、その坂を上って避難しようとする人に協力を求めれば誰もが助けてくれますよ」とのこと。
いざというときの共助の心に期待できる地域社会です。
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午後は、耐震岸壁で釧路市の防災訓練です。
こちらでは電気、ガス、水道などインフラを管理する事業者による災害時の復旧訓練に加え、さらに自衛隊、警察、消防の協力による合同の災害救助訓練も披露されました。
アメリカなどでは非常災害時に対応するFEMAと呼ばれる組織が確立していますが、日本ではあくまでも既存組織の連携によって対応するのが原則。
例えば、自衛隊が倒壊家屋の住民を救助したとしても、もし死亡していた場合は搬送ができません。あくまでも医師の確認が必要であり、こうした緊急時の役割の柔軟な対応がまだまだだと感じます。
また、今回の防災訓練に参加するために寄港してくれている海上自衛隊の輸送艦「しもきた」による災害救助訓練も公開されました。
訓練の想定は、釧路市を5mの津波が襲った二日後で、津波が引いた後の人命救助などの訓練というもの。
「しもきた」には後部からLCAC(エルキャック)という強力ホバークラフトが出動できて、船が簡単に着けられないようなところにいる人たちの救助もできます。
また、艦上にヘリコプターが発着できたり、トラックが乗り入れして物資の搬送もできます。
さらに、いざとなれば艦内には約千人の人員を収容してシャワーを浴びたり寝泊りができるだけの備えがあります。
水も一日80トンの海水を真水に変える能力を備えており、昨年の東日本大震災においても孤立した住民を一時収容して保護する海上宿泊所としても機能しました。
強力なクレーンは20トンコンテナを艦上に釣り上げる能力もあります。
この輸送艦が訓練の名のもとに釧路に寄港してくれて地域に対する状況を把握してくれているというのは実に心強いものです。
輸送艦「しもきた」は「おおすみ型」と呼ばれるタイプで、こうした輸送艦は海上自衛隊にも三隻しかありません。
三隻と言っても、一隻が整備や修理に入るとその間は二隻での運用にしかならないわけで、海洋国家日本としてはちょっと物足りなく感じられるのは私だけでしょうか。
海上自衛官の皆さんにはこの機会にぜひ釧路の夜も楽しんでいただき、つかの間の休息を取っていただければ幸いです。