北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

動画配信の時代 ~ 生涯学習の観光振興

2022-09-29 23:10:11 | Weblog

 

 先日稚内の若手から依頼されて「稚内へのヒント」なるミニ講話をしました。

 少しは稚内を知っていて外から稚内が見られる人たちに声をかけての勉強会で、私も稚内に縁がある者の一人としてお願いされたものです。

 地域振興と簡単に言いますが、今後地方都市では人口が減ってゆきます。

 しかしそれでもやれることをやって、他に抜きんでた町としてあり続けるための努力は欠かせません。


 私のプレゼンのポイントは以下の通りです。

① 稚内は「最北」「最果て」「てっぺん」という唯一無二の特徴があるのだからこれを再確認してもっと面白く主張、発信してはどうか

② 稚内は一年中風が強いことから宗谷丘陵での発電用風車群など独特な「風の町」という特色があるので、「風の町」をもっと面白く発信してはどうか

③ これからの時代の発信の素材は動画が中心になるので、動画による発信スキル(シナリオ構成・撮影・編集・ドローン・多言語)を高めてはどうか

④ 具体的には、地域内の中・高校生や大学生、社会人を対象に、ハイレベルな講師の授業をネット経由で受けさせるようにしてそのためには大人たちがその費用を地域で賄い、人材投資すべき

⑤稚内で過ごした若者は動画や情報発信に優れた人材が多い、となればそれだけでも若者にとって希望のある教育・学習の町という評価が得られるのではないか

…というものでした。

 私の8月29日のブログで「クッチャロ湖でカヌー体験をした際に動画撮影サービスに感動した」という話題を書きました。

 情報発信だけならyoutubeで動画配信をしている人たちはたくさんいますが、こうしたゲリラ的な活動だけでなく行政や社会活動もこれからの時代の情報発信は動画を活用する時代になったのだと感じました。

 そして動画を活動紹介だけでなく、"おもてなしの道具"としても使うという発想はなかったのでとても新鮮だったのと、そのスキルと努力に感服したのでした。

 やれることはどんどんやろうという姿勢にとても好感が持てました。


    ◆


 そんな昨今、ある町の観光振興に関わるセミナーをZoomで視聴しました。

 そこではSNSなどで訪問前の観光客からニーズや希望を聞き取って、それを地元の観光案内ができる市民に伝えることで満足度が高まるような観光体験をしてもらうこと、などが提案されていました。

 そのこと自体は、観光客と地域を結び付けやすくして、一人ひとりに沿った観光メニューが提供できるという素敵なサービスです。

 しかしその先に、観光客を案内して差し上げる施設や名所・旧跡がどんな価値あるものなのかについて興味深く説明できないともったいない。

 やはり地元の一人ひとりに地域に愛着と誇りがあって、それが自分自身の中で腹落ちして理解されていれば良いけれど、なにか資料に書かれてあるだけの理解では物足りない感じです。

 掛川の生涯学習だったらさしずめ、「それを市民一人ひとりがわが町に好奇心を持って『それはなんだ』と自問自答することから始まる」というところでしょうか。

 二宮尊徳が手にしている本は中国の古典「大学」だと言われています。

 その「大学」の要諦は「修己治人」。

 自分の修養で徳を高め、それを社会に役立てるという事です。

 観光ってモノを見せるだけではなくて、その品格も味わってもらうべきもののように思います。

 

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「官僚が学んだ究極の組織内サバイバル術」を読む ~ 掛川市長さんの本

2022-09-28 21:47:33 | 本の感想

 

「官僚が学んだ究極の組織内サバイバル術」(久保田崇著 朝日新書)を読みました。

 内閣府の官僚として霞が関の中で仕事をするうえでの仕事の作法に始まって、直面する様々な壁や障害への対処の方法、そして部下としてあるべき振る舞い方、中間管理職としての振舞い方、最後にはトップとしての振舞い方までこれまでの人生の中で培った組織の中を生きる指南書。

 著者の久保田さんは今は掛川市の市長でもあり、まさにトップとして大勢の部下を指導しながら政策を実現する立場です。

 しかし本書は新人のペイペイの頃の失敗談もあけすけに披露しながら、そこから得た教訓によって自らが成長してきた過程を紹介する具体的なサバイバル術の紹介にもなっています。

 久保田さんは内閣府の官僚時代に、被災地でのボランティアをしたことが縁になって、東日本大震災で被災した越前髙田市の副市長就任を打診されます。

 2011年、弱冠35歳の時の話です。

 越前髙田市は東日本大震災の被災自治体の中でも最大の被災地の一つと言え、死者行方不明者は1,700人を超え市役所も全壊した状態だといいます。

 本の中で著者は「自分自身の経験がこのような非常事態に役に立つのか、考えれば考えるほど不安でしかありませんでした。…しかしその反面、非常にやりがいのある仕事にも感じました」と決意を述べています。

 国家公務員は紙一枚の人事異動でどこにでも飛ばされる、と言われますが、実際はこのような通常ではない人事異動は本人の意思と決意が尊重されます。

 誰も知っている人のいない組織へ飛び込む不安、そこで期待される働きができるのかどうかの不安など、わけのわからない未来に飛び込むには自分自身にその覚悟がなければ務まらないからです。

 私が掛川で経験した以上の大変さを私よりもずっと若くして経験されているからこその、まさに上司、同僚、部下、そして組織の中でどうやって仕事をこなしてゆくかの知恵の一書です。

 そんな著者のサバイバルのための一丁目一番地は、「組織内の敵は人間関係である」というこの一点です。

 そしてどうやって組織の中で人間関係を築きそれをより良いものにしてゆくかのノウハウが著されているのが本書です。

 具体的には、「最も注意を払うべきは直接の上司」「内なる人脈を作れ」「敵を作るな」「正攻法がダメなら…」「部下の仕事を奪うな」「大きな壁こそチャンス」などがあり、加えて「ブラックな職場からは身を守れ」と、何から何までぶつかって突破することが最善ではないというのは極めて現実的です。

 さらには「こんな上司にはどう対応するか」では、いかにも霞が関にいそうな苦手なタイプの上司の姿が描かれ、それへの対処が示されます。

 それ以外にも「部下を持ったらどうするか」「敵を作らないためにはどうするか」などの具体的な方法が示されます。

 これができれば霞が関の荒波を超えて行くことも平気になること請け合いのスキルが満載です。


       ◆

 
 しかしノウハウが示されたとしても、それを自分自身が実践することはなかなかに大変です。

 仕事の処理能力は前提であり、そのうえで忍耐や勇気、逃げない胆力など、書かれていない自分自身の能力が備わっていることが前提だからです。

 こうした前提条件がそろっているからこそ習得できたとも言えそうです。

 トップとしてのあるべき振舞いも理解されているので、市役所職員はきっと仕事がしやすいだろうなあ、とうらやましくもあります。

 組織の中で長く仕事をした自分としては、「もっと早く知っていれば楽だったろうなあ」と思うので、若い組織人には人生の早い段階で読んでおくことをお勧めします。

 そうそう、来週お会いした時にはサインをもらおうと思います。(笑)

 

 

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来週の掛川訪問 ~ お友達は皆…

2022-09-27 23:51:50 | Weblog


 【あの頃の日坂祭り ~ ボンボリの明かりは全部本物のローソク】

 

 もう来週のことになるのですが心の故郷掛川市へ出張の予定があります。

 道路の維持管理に関して、民間企業を活用した管理手法を地方自治体に説明して歩く、という仕事なのですが、「掛川なら縁がありますよ」と内部で説明しているうちに「じゃあ一緒に行ってくれますか」という話になりました。

 掛川を離れてからもうすでに15年半が経過していて、苦労を共にした当時の市役所幹部の皆さんは皆退職済み。

 私が掛川を離れたときは、掛川と隣町の大東町、大須賀町の一市二町が市町村合併をしたのと同じときでした。

 それから15年という事で当時は若手と呼ばれたような人たちが幹部として新生掛川市役所を支えています。

 当然私と一緒に仕事をした人たちは年々少なくなってきていますが、最後の灯のようにいまだに私のことを覚えていてくれている人もいて、SNSなどでも繋がっていたりします。

 今回は昨年就任された久保田市長さんにもお会いする約束が取れたので、現在の掛川市政の話と当時の話などを話題にしてご挨拶をしてこようと思います。

 併せてあの頃一緒になって地域を盛り上げてくれた皆さんたちにもお会いしたいところ。


 そんなわけで掛川に前泊する4日(火)は少しいろいろな人たちに会いたいと思っていて、仲の良い掛川の友人に「どこか居酒屋を予約しておいてもらえますかね」と相談。

 すると電話口の相手が「いつもの居酒屋Sはどうですか?」と来た。

「いやああそこは常連さんの席が決まっているから僕が行くと場を乱しそうでねえ」
「でも常連さんたちは昔のお友達ばかりでしょ?」

「ははあ、まあそうだねえ」
「でも常連さんたちも最近はあまりSには来てないみたいですけどね」

「え?どうして?」
「コロナですよ。皆さん、感染リスクは避けたいと思うじゃないですか]

「そんなあ、ずいぶん消極的だね」
「小松さん、あの頃の常連のお友達は皆さんもう高齢者なんですからね!コロナは危ないんですよ!」

 そうか、考えてみれば私も高齢者の一歩手前にいるくらいです。

 当時のちょっと年上の先輩たちはもはや皆さん高齢者に属しているのも当然と言えば当然。

 あの頃の景色では自分も若かったし、一緒になってバカを言い合って笑った人たちも皆働き盛りの姿しか思い浮かびません。

 考えてみれば既に鬼籍に入られた方もいらっしゃいます。

 早く会わないともう会えない人もいるかもしれません。

 "皆さん高齢者なんですよ"という言葉がとても頭に残りました。

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いざというときのことを考えられるかな

2022-09-26 22:45:26 | Weblog

 

 キャンプ中に母から「足が痛くて動かなくなっちゃった。来れないかい?」という電話がありました。

「ごめん、今日は行けないわ」「わかった、ちょっと様子を見てみるよ」

 しかし心配していた翌日に「悪かったね、少し動くようになったわ」という電話があり、とりあえず最悪は脱したようですが、心配なので今日実家を訪ねてきました。

「どうしちゃったの?」
「いやあ、カートを押しながら買い物に行くのにちょっと大股で歩いてみたんだよね。そうしたら翌日じゃなく二日後に痛くなっちゃった。でも一日経ったら後ろには少し歩けるようになって、今日はもう歩幅を小さくすれば歩けるようになったよ」

「父さんは?」
「うーん、無理だね、もうお使いにやってもスーパーのどこに何があるかわからないし、下手すりゃ自転車が分からなくなったり帰って来られなくなりそうだからね(笑)」

 今や、90歳になろうとする母親は頭も目もしっかりしているものの体を動かすことが年々辛くなっている一方で、90歳を超えた父親は体は丈夫なものの脳の働きが次第に覚束なくなる日。

「母さんが入院したらどうする?何か考えている?」
「近くの介護施設からは『何かあったら言ってください』と言ってはくれているけどね。爺ちゃんを一時預かってもらうとかヘルパーさんに来てもらうとかね」

「でも現実味をもって相談に行ってないんでしょ?」
「まあねえ。今度市役所の介護支援の人に聞いてみるかねえ」

 
 日常って少しずつ変わるので、いつどんなことになったら新しいアクションを起こすべきかってなかなかわからないものです。

 しかしケガとか入院とか、突然大きな出来事が起きたときのことを考えるような心の準備ってできるでしょうか。

 年齢に限らず若いうちからいろいろな準備をしておかなくてはいけないと思いつつ…、できないかなあ、やっぱり。

 踏ん切りをつけるって難しいものです。
   
 

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十勝の更別カントリーパークで雨中のキャンプ ~ 印象深くて楽しい思い出

2022-09-25 23:03:49 | Weblog

 

 金曜日から今日の日曜日まで、十勝の更別カントリーパークで娘たち一家とキャンプをしてきました。

 初日から結構強い雨が降る大変な天気でしたが、最終日の晴れに期待して雨中のキャンプを決行。

 午後2時過ぎにキャンプ場に到着して、センターハウスでチェックインする際に受付の方に「少しはキャンセルが入っているのではないですか?」と訊いてみると、「少しなんてものじゃないですよ」とのこと。

 予約したときは、「最後の2サイトでした」と言われたのですが、雨となるとキャンプを中止する人は多いのでしょう。

 受付では「雨が降り続きそうです」と言われましたが、「逆に久しぶりの雨中のキャンプなのでちょっと興奮してきました」と返答。

 実際、雨の中で設営をするというのは何年ぶりでしょうか。

 逆に言うと我々も雨などあまりに天候が悪い時はキャンセルしてこともあります。

 雨中のキャンプが大変なのはテントや道具類が濡れるだけでなく、その後の料理やくつろぎも雨に対処しながら行わないといけない点。

 おまけに今回は設営の際に来たレインウェアが、ゴアテックスで水を弾くはずだったのに長年着ていたために撥水効果が落ちてシャツまでびしょぬれになる始末。

 道具の定期的なメンテナンスは大事だなと改めて痛感した次第です。


      ◆


 今回は娘たち夫婦一家4人と私と妻と娘と孫という、全部で8人でのキャンプ。

 私たち夫婦と娘と孫の4人であればツードームテントの前室で料理や宴会ができるのですが、8人となるとさすがに手狭です。

 そのため娘夫婦のスクリーンテントに全員が入れてもらって食事ができました。

 我々の方は前室つきツードームのテントと、前室の前にタープを貼って雨避けの空間を作ってくつろぎ空間に。

 今回は風がそれほど強くなかったことと気温もそれほど下がらなかったことが幸いして寒い思いはせずに済みました。

 雨も道具や備えをそれなりにすれば印象的なキャンプになりますね。


      ◆


 中日の二日目は子供たちを連れて帯広市の児童会館へ。

 乳幼児から児童まで幅広い年齢の子供たちが遊べるように工夫され、楽しい時間を過ごせました。

 久しぶりにプラネタリウムも鑑賞できて、最近のプラネタリウムの性能に感心。

 やっぱり性能の良い望遠鏡が欲しくなります。


 二日目の夜は帯広市内のカレーショップ「インデアン」でカレーを鍋で購入し、それを夕食にしました。

 美味しく炊けたご飯に、子供用の甘口カレーと大人用の中辛カレーを合わせて食べましたが、ひときわ美味しくてキャンプ先での食事としてはスマッシュヒットです。

 ここのところ、土鍋や金属鍋でご飯を炊く技術が我ながらいよいよ上手になりました。

 キャンプで美味しいご飯にありつけるというのはかなりありがたいスキルです。

 そして十勝方面でキャンプをするうえで、インデアンのカレーは必須のメニューになりそうです。

 
      ◆


 二日目の夜から天気に恵まれて星空がきれいでした。

 三日目最終日は朝からじりじりと照り付けるような陽射しです。

 濡れた道具を乾かしながら撤収完了。

 初日が雨でも最終日が晴れというのは撤収の上ではありがたいことで、逆に初日は晴れで最終日が雨というのは帰宅後の道具の手入れを考えると、なんともやりきれない思いがします。

 総じて楽しく思い出深いキャンプになりました。

 ただ、今回の「更別カントリーパーク」は焚火が一切禁止のキャンプ場とのことで、それが残念でした。

 これから先はキャンプと共に冷える夜を過ごしたくなることでしょう。

 空気が締まってくる秋口のキャンプは良いですね。

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大人の同窓会 ~ 稚内勤務という共通の思い出

2022-09-22 23:01:02 | Weblog

 

 今日はかつて稚内に勤務経験のある官庁OBらが集う会が開かれました。

 本来は年に一度開催しているこの会ですが、昨年はコロナのために中止され二年ぶりの開催です。

 参加者はわが開発局関係者はもちろん、道庁、警察、海上保安部、税務署など多くの官庁の出身者で、皆共通の意識は「自分は最果ての稚内に務めていたことがある」という一点です。

 …と言っても、多くの人たちはせいぜい1年か2年の勤務期間。

 集まった人たちも勤務時期が重なっている人はまれで、同じ組織であれば大概は先輩と後輩というわけ。

 そのため、違う組織の人になると同じ時期にいた人はともかく、ちょっと前後するともうわかりません。

 せいぜい違う組織の人とはこの会で年に一度会い続ける中で懇親を深めるのが精いっぱいです。

 ただ稚内から駆けつけてくれた地元にずっといる経済界の人たちはそんな行きずりの公務員達でも結構覚えていてくれて、懐かしく当時の話で盛り上がれます。


       ◆

 
 今日は例年参加してくれていた市役所関係者が、9月議会の最中という事で今回は欠席。

 例年は市長か副市長が来て説明してくれる稚内の話題ですが、稚内商工会議所会頭が市長に変わって稚内の現状を説明してくださりました。

 曰く、「風力発電の大型風車の建設が始まり、港にはそのための資材がどっさり置かれています。また建設関係者が多く滞在しているのでホテルなどに余裕がなく、宿泊料金が随分跳ね上がっている」とも。

 以前は東の遠くの宗谷丘陵に広がっていた風車群ですが、今後はより大きなものに置き換えられてより効率が高い発電を目指しているとのこと。

 また市役所の建て替えの話も進んでいるようで、ちょっと見ないでいると稚内の風景はどんどん変わってゆきそうです。


     ◆


 今回は約30名ほどの参加者でしたが、そんな中に私が勤務していたときに時を同じくして勤務されていた人たちが集まれました。

 またその時にいた人の一人が今回新規加入の運びとなり、同期組がまた一人増えた格好。

 なぜか私がいたときの他官庁のトップには馬の合う人が多く、離れていても誰か一人が「札幌に行く」となると連絡網で集まることがありました。

 酔った勢いで当時稚内市役所にいてよく一緒に飲んだ知人にも電話して、「今度札幌へ来るときは集まれるよ」と連絡。

 稚内で出会った大人の同窓会が開けそうです。

 行きずりの転勤先でも仲良くなってその後も繋がっていられる人間関係は楽しいものです。

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自分の体の癖を知る

2022-09-21 21:42:19 | Weblog

 

 先日、半年ほど連絡のなかった東京の友人から突然電話がかかってきました。

「おや、どうしたの?」
「いや、誕生日おめでとうを言いそびれていたのでね」

「僕もいい歳になりましたよ。最近はちょっと不健康気味だし」
「それを言うと僕の方は今年の夏はひどい目に会った」

「なにそれ」
「熱中症にかかっちゃってさ…」

「なんだ、そんなこと?」
「熱中症を軽く見ない方がいいよ、だって…」

 
 聞けば、エアコンのない部屋で寝ていて熱中症になった彼。三日間点滴を受ける羽目になり、とりあえず熱中症は治ったのだそう。

 ところが熱中症が怖いのはその後遺症だったのだと。

「自律神経がやられちゃって、気温に関係なく汗が出たりして体を元に戻そうというホメオスタシスが働かなくなりました。医者からは『一時間に100ml飲みなさい』と言われたんだけど飲み込めなかったりね。なにより食欲が湧かなくなって、68kgの体重が58kgにまで落ちて、さすがにこりゃダメだと思って無理してでも食べるようにしてここ何日かでようやく戻ったかな、という感じですよ」

 
 彼は「本当にひどい目に会った」と笑っていましたが、ようやく笑えるほどに体力が回復したということのようです。

 
 かくいう私の方も最近はなにかと体の不調が目立つので、「お互い歳は取っても、健康は大事にしなくちゃね」という気持ちが強くなっています。

 すると彼は「こういう不調を経験して、いよいよ自分の体は外に替え難い唯一無二の存在なんだと思ったよ」と言います。

「どういうこと?」
「歳を取ると体にガタが来る、と言うと何か平均的に誰しもが老化の症状が進むように思うよね。
 でも自分の老化の症状や不健康は自分の体の弱いところを襲ってくるもので、まさに自分自身の体の特徴と言うか弱点を理解しておく必要があると思ったわけ。
 自分の体を襲う不具合の特性や癖を理解して、それを予防したり克服することが大事なんだなあ」

 私も最近耳の調子が悪くて、と言うと、「それが小松さんの体の弱点でありウィークポイントなんでしょう。それを意識した生活をしないとね」という忠告でした。

 また「でも、何かができなくなったり、できるレベルが下がるとしても、それを当たり前と思うようになりますよ」とも。

 私自身も今日はかかりつけの耳鼻咽喉科の先生に、先日のめまい症状のフォローで診察を受けてきましたが、「かなり改善しましたが、まだ若干めまいの症状が残っていますね」という診断をいただきました。

 さらに、親指を立ててそれを両眼で見ながら首を左右に振ったり上下に振ったりするというリハビリのやり方を教えてもらって、「これを一日何度でもいいからやってみてください」と指導されました。

 弱さを自覚して、そこは補うしかありません。

 歳をとるということは、唯一無二の自分の体との付き合い方が次第に繊細になってゆくということなのでしょうね。

 自分の体との向き合い方を歳相応に変えなくてはなりません。 

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早聞き、飛ばし、なんでもあり

2022-09-20 22:52:56 | Weblog


   【使っているラジオアプリ】

 誕生日を迎えて64歳になった私。

 いよいよ時間が無くなってきたので、時間の使い方を効率的にしたくなってきています。

 テレビドラマや情報番組などはリアルタイムで見ることはなく、必ず録画して観るようになりました。

 そのわけはコマーシャルを飛ばすためで、しかも再生速度は1.6倍で、聞き取りにくい時は日本語のドラマでも字幕をONにして観ます。

「映画を早送りで観る人たち」という本もありましたが、特に若い人はそういう傾向があるようです。

 その理由は、世の中に見るべきものが多すぎること。またそれでいて仲間の話題について行くためには限られた時間の中に数多くの作品を見ておきたいと思うからという事でしょう。

 そういうニーズが視聴者の側にあるとなると提供する側もそれに応えるサービスが増えてきます。

 動画配信サービスのNetflixも再生スピードが1.5倍になる機能を備えました。もう倍速再生が主流になりつつあります。

 私は好きなラジオ番組を録音して聞きますが、それもコマーシャルや道でも良い楽曲を飛ばしたりして聞きたいコンテンツだけを聞くようにしています。

 ラジオアプリの機能には、再生スピードを何段階も上げられる機能がついていますし、さらに「10秒進める」「10秒戻す」というボタンもついています。

 これらの機能を駆使して観たいところだけ観て、聞きたいところだけを聞く、それが私にとっても日常になってきました。

  
 あるアーティストはそんな風潮が行きすぎていることを指して、「若い人たちは曲の中の歌以外のところを飛ばすようになって、聞きどころのギターリフも飛ばすなんてもったいない」と嘆いていました。
 
 しかしストリーミング系のコンテンツならばそういうことができますが、読書だとそうは行きません。

 若者が本を読まなくなったといわれますが、効率的に処理できないコンテンツは好まれないということなのでしょうか。

 娯楽にもコスパが求められる時代。

 そもそも作品をコンテンツと呼ぶようになった時点で何かが変わってしまっているような気もします。

 皆さんは倍速視聴、していませんか?

 

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誕生日が「敬老の日」になる日が来ようとは

2022-09-19 22:19:50 | Weblog

 

 本日誕生日を迎えて64歳になりました。

 お祝いの言葉をくださった方もそうでない方も、いろいろとお世話になったこの一年、これからもどうぞよろしくお願いします。

 それにつけても64歳は事実なのですが、その歳を聞くだけで(歳を取ったなあ)と思わざるを得ません。

 先日の眩暈事件がそうであるように、病は突然襲ってきます。

 いくら気をつけていても来るときは来る。

 まあそんなときは面倒くさがったり我慢をしたりせずに早めに病院に診てもらいましょう。

 かかりつけ医というのが大切だと最近特に身に染みています。

 そう大したことではないときからでも通っているうちに体や不調の情報はドクターに蓄積されていくので、一たび何か大きな変化があった時の理解が違う事でしょう。
   
 日ごろから良いお医者さんを味方につけておきましょう


    ◆


 ところで、仕事についてはあまり無理をしないようにしてきたのですが、ここへきて(やっぱり自分が行かなきゃ進まないかな…)と思うような案件が増えてきました。

 進むべき方向性を設定して、そのための行動計画を作り自らプレゼンして計画を練り直す、というPDCAも自分で回さないと行けません。

 まあそのおかげで北海道中はもちろん、本州にも行けそうなネタが増えてきています。

 前向きに考えれば、今までのお付き合いがここへきて生きてくるかもしれないというところ。

 何事も前向きに考える"思考の癖"は意識すれば作り上げられますので訓練いたしましょう。

 今日の誕生日は、エリザベス女王の国葬に当たると同時に北海道にも台風が近づいているという、落ち着かない休日になりました。

 そうそう、まさか自分の誕生日が敬老の日になる日がこようとはついぞ思いませんでした(笑)。

 これからもよろしくお願いします。

 

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キャンプもSDGsになるとワイルドじゃなくなっちゃうのかな

2022-09-18 23:14:06 | Weblog

 

 金曜日にひどい目に会った眩暈ですが、薬と安静でなんとかほぼ正常に戻りました。

 前回も半日ほどでひどい症状からは解放されたので、安静にするのが一番なのかな、と思いますが、あまり頻繁にやられると困りますね。

 いろいろとご心配をしてくださった皆様、お騒がせしてすみませんでした。


     ◆


 さて、そろそろ季節も良くなったことで来週あたり孫たちとキャンプにでも行こうかと相談をしています。

 ついては『夜の明かり問題』がクローズアップされてきました。

 キャンプの夜の明かりと言えば、かつてはColemanのガソリンランタンがまず一番で、次にプリムスかEPIのガスランタンというのが定番でした。

 しかし最近はそうした燃焼系の明かりはちょっと分が悪い時代になりました。

 まずガソリンランタンは、明かりをつけるまでにポンピングなどのスキルが必用だったりガソリンを携行するのも危ないと言えば危ないものです。

 また長年使っているとジェネレーターに煤がついて燃焼が落ちるので、一定のメンテナンス技術が必用になるなど、手間がかかります。

 一方ガスランタンは着火は簡単なものの、ガスがお高かったり、使っている途中のガスボンベでは途中で補充が聞かないのでいつ切れるかわからない。

 予備のガスボンベを携行すればよいだけのことですが、ま、そのあたりが手間。

 さらには昨今のSDGsの風潮で、自動車もそうですが燃焼エンジンよりも電気自動車の時代だ、なんてなことが言われています。

 我が家のキャンプの明かりもこれまで少しずつ電池式のLEDランプが増えてきましたが、電池式もなんだか厄介です。

 最新の明かり事情を見てみようという事で、家の近くのアウトドアショップを訪ねてみました。

 するとやはり、明かりのコーナーでは燃焼系の灯具とLEDの灯具がコーナーで別れています。

 燃焼系で面白かったのは、最近キャンプ芸人として大人気のヒロシさんが、灯油のほのかな灯りを好んでいてその良さも見直されているのか、ガソリン・ガス以外に灯油系ランタンも結構な種類が並んでいたことです。

 ただやはりというか、LEDのコーナーの方が品数も豊富な感じです。

 LEDって構造が簡単でいろいろなデザインのものが作り出せそうです。

 そのため昔の灯油やガソリンランタンの形に似せたLEDランタンも多いのですが、この手のデザインは真下を照らすことができないという短所があります。

 そのため最近は木の実のドングリに似たようなLEDランタンが人気なよう。

 充電方式も、コネクタがUSB-Bはちょっと古い感じ。最新はUSB-Cのジャックがついています。

 さらにはソーラーパネルで自家発電しながら夜に備えるというアイディア商品もあって、今回はそんな一つを購入してみました。


    【ホヤが蛇腹でコンパクトになる】

 


     【スイッチを入れるとこんな感じ】

 SDGsなキャンプって、ちょっとワイルド差には欠けるかもしれませんが、これからの主流になりそうです。

 ただ道具が余りに電気になると、それじゃ家庭と変わらないじゃないか、という意見も出て来そうです。

 非日常体験としてのキャンプはどこへ向かうのでしょうか。

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