国交省では半年に一度、国交省都市局から地方自治体へ出向している職員が集まって会議を開催します。この場では、それぞれの自治体の情報交換と併せて、国からの情報伝達などが行われます。
出向している職員は約40人以上いますが今日集まったのは全部で32人でした。中には政令市の副市長もいれば、北から南まで様々な都市で活躍している人たちが集まるといろいろと面白い話が聞けます。
今回話題提供の中心となったのは仙台市へ行っている方で、まさに3.11の大震災と津波被害として一体何が起こったのか、またその後の復旧・復興計画についてどのように考えているのかを皆真剣に聞いていました。
仙台市は海沿いに農業集落が広がっていたのですが、ここが大津波による激甚被害を受けて集落はほぼ壊滅状態となりました。
これらについては、災害危険区域という区域指定をかけて集団移転を図る方向を打ち出しているのだそう。
また海岸と市街地の間を走っている道路についてはかさ上げをして堤防道路のすることで将来の津波被害を防ごうという計画もあるそうです。
それぞれ事業費も相当かかるのでしょうが、住民の将来の安全を都市計画・まちづくりでやろうとしているその行く末を見守りたいと思います。
また大きな被災を受けてから復旧復興のためにお金を使うのであれば、被災前にある程度安全・安心のために投資をして被害額を減らすということもあるはずで、これを減災と言います。
被災先進地のまちづくりを勉強して、釧路市にとってもどのような減災のための事前の施設整備がありえるのかを参考にしたいと思います。
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【ポジティブ・オフ運動】
観光庁を訪ねてご挨拶。道東への観光入れ込みがなかなか戻らなくて困っていますが、北海道横断道の開通を活かし、またタンチョウの台湾交流、さらに来年がタンチョウとまりもの特別天然記念物指定60周年などいろいろなプラスの話題を組み合わせて上手に使いながら地域ブランドを向上させたいと説明をしました。
観光庁幹部の方からは、「ポジティブ・オフ運動を始めて休暇取得や外出や旅行を楽しむことを促進したい」というお話を聞きました。
この運動には優良企業もどんどん賛同しつつあり、休暇に対する考え方の革命を起こしたいくらいの意気込みが伝わります。
「観光地の宿泊施設も、新しい発想が必要なのじゃないかと思うのです。それはこれまでのように、一人あたりいくらという単価設定を変えられないか、ということです」
「…と言いますと?」
「一人一泊5千円と言われると、子供が生まれて家族が増えるとどんどん旅行の経費が高くなるために行きにくくなりますよね。欧米などでは旅行する宿泊施設は一棟で定額という形が多いので、これなら2人より3人、3人より4人で一緒に泊まる方が一人あたりは割安感が出てきます。宿泊施設には抵抗があるかも知れませんが、旅行しやすくなるような新しい商品提案をもっとしていただけると良いですね」
「私の場合はそうやって釧路に訪れてくれる人をどうもてなすか、に感心があります。釧路へ来てどうやって時間を潰しているのだろうか、と思うのですが」
「そこにも休暇の過ごし方の発想を変えることが考えられます。旅先で何かしないと焦ってしまう気持ちを変えましょう。ぼんやりと本を読んだり、ただ涼んでいるだけだって良いじゃないですか」
「旅先での時間がもったいなくはありませんか」
「旅先で何かをするために旅をすると考えるか、とにかく都会を離れたい、東京にいないことに意味がある、というだけの旅だって良いのではないでしょうか」
「なるほど。ただ東京にいたくない、と思った時にそれではどこへ行こうか、というときに選んでもらえるような魅力に磨きをかけるのは地方の頑張り方の問題ですね」
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【阿寒川の中は涼しいのです】
最近フライフィッシングを始めて阿寒川などをよく見ることが多くなりましたが、こんな川の傍でデッキチェアを広げて昼寝をする、なんてことが魅力的で素敵だ、と思う人が増えるなんて日が来ないものでしょうか。
課題は自らそう思う地元の人(ロコ)が増えることだし、ロコが思いを実際に発信することなのではないか、と思うのです。まずは地元の人たちが地元を楽しまなくては、ね。
暑い東京出張が今日で終わり。すっかり釧路人になった私としては早く釧路へ帰りたい~。ふ~!
【ポジティブ・オフ運動】
http://bit.ly/oTLw1m