北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

函館出張は飛行機でGO

2022-10-31 23:57:27 | Weblog

 

 今日から明日にかけて函館出張。

 車で行けば5時間ほどですが、寒い季節になり路面状況が変わりやすい中、長時間の運転はそろそろつらい時期です。

 そのため今回は移動には飛行機を使わせてもらいました。

 丘珠空港から飛び立てば、函館空港まではわずかに40分で到着で、体の疲れはかなり少なくて済みました。

 また今日の札幌は快晴で、札幌市内の上空を通過するときはちょっとした遊覧飛行気分も楽しめました。


     ◆

 


 函館ではメインのお仕事は明日なので、今日は知り合いや関係機関への挨拶回りで過ごしました。

 そんななかに、先日人材育成研修を行った際の受講生がいました。

 アポなしで訪問をすると、すぐに私に気がついて「あ、これはこれは」と敬意を持って迎えてくれました。

 そのうえで先日の研修の感想を聞いてみました。

 すると、「前半の文章はすんなりと理解できたのですが、後半の二宮尊徳さんのお話はちょっと理解が難しかったです」という反応。

「文章も古文に近い感じだったからということもありましたか?」
「ははあ、確かにそれもあったかもしれません」

「あの研修は印象に残りましたか?」
「今日先生が来てくれたので、あの時の事を思い出しました。もう忘れないと思います(笑)」


 研修もわずかな時間を経験しただけでは心に残りにくいもの。

 なので私はときどき受講生を訪問して感想を聞くことで、さらに強く心に印象を残す効果を期待しています。

 心の持ちようは訓練と練習で変えることができるのです。

 感動した本は何度でも読み返すなどして、緩んだ心を締め直すことも必要です。

 初心を忘れないようにいたしましょう。  

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密漁防止のために苦労倍増 ~ 美味しい水産物を守るデジタル社会

2022-10-30 23:48:29 | Weblog

 

 水産物の仲買人をしている友達から「ちょっとわかれば教えてくれない?」と相談を持ち掛けられました。

「なに?どうしたの?」
「今度法律が変わって、水産品のアワビとかナマコを取り扱うのにパソコンでなにやら登録をしたうえで取引をしなくちゃいけないようになるらしいんだけど、なんだか難しくて」

 聞けばその背景は、アワビやナマコの密猟を撲滅するために通称「水産流通適正化法」が今年の12月から適用になるということなのだそう。

 アワビやナマコは密猟品が市場に流れ込んで、反社会的な組織の収入になっているという側面があり、漁師さんたちの生活が脅かされていることにもなります。

 それを防ぐためには「警察や海保、農水省が頑張れ」という意見もありますが、とにかくそうした取り締まりのを潜り抜ける悪い人というのはいるものです。

 こうした密漁や、ルールを無視して自分勝手に採取する悪辣なものは「IUU漁業」と呼ばれているそうで、今国際社会・水産業界が無くそうとする対象です。


 それらは
 ①Illegal : つまり法律違反の違法な犯罪。

 ②Unreported : 何をどれだけ獲ったかを報告しないこと。

 ③Unregulated : ルールを決めずに規制なくいくらでも獲ってしまうこと。

 …ということです。

 特に魚などは海の中を国境を越えて移動するので、一つの国が頑張っても規制のない隣の国で獲られると捕まえられないなどの難しさがあります。

 また水産物の中でも特に、アワビ・ナマコは価格が高く効率的に収入になるために違法な行為が目に付く魚種になっているとのこと。

 そのためついに国も重い腰を上げて、アワビ・ナマコの密猟撲滅のための制度を作ったのです。

 具体的には、
①採った人と取扱事業者の届出、
②採った人と取扱事業者間での漁獲番号等の情報を伝達すること、
③取引記録の作成・保存、輸出入に際し適法に採捕されたものである旨を証する書類の添付の義務付け等の措置を行う、とされています。講ずるものです。

 そしてこれらに寄らない取引を行った場合は一定の罰が下されることになりました。

 つまり、違法に採取するだけでなく、不適切な水産品という事が分かっていながら運んだり保管したり買ったりするようなことがあれば一定の懲役や罰金が下されることになりました。


 しかしこの制度を精緻に運用しようとすると、取扱業者であることの証明や正しい水産品であることの証明、適切な取引記録の作成・保存などの事務手続きが新たに必要になります。

 私もちょっと手伝うつもりで水産庁のホームページなどを見て見ましたが、いや、なかなかに大変です。

 特に今日では、デジタル化社会の推進という観点で、これらの事業者登録、取り扱い時の情報管理、取引記録の作成・保存…などの多くの原則スマホやパソコンでデジタル情報としてやり取りすることが求められています。

 
 法律が適用になる今年の12月までには事前手続きを済ませておく必要があり、制度を理解したりデジタルが苦手という人には難行・苦行ともいえるでしょう。

 しかしそれでも水産を取り巻く関係者の皆さんにはその難しさと面倒くささを越えて、適正な水産物の流通が実現するように尽力していただきたいと思います。

 世の中全てデジタル化の波がこんなところにまで押し寄せています。

 現代人はありとあらゆる場面で、世の中の変化についてゆくための勉強がますます大変になる時代を生きているのだと実感します。

 美味しい水産物を食べるために関係者がこんなに苦労しているという事は知っておくほうが良いと思います。

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トイレのショールームでプレゼン能力のあるお嬢さんに会う

2022-10-29 23:31:45 | Weblog

 

 我が家にはトイレが二つあるのですが、そのうちの2階にあるトイレが故障気味で調子が悪くなりました。

 思い返せば、20年前に家を建ててから一度も交換をしておらず水回りの設備としては随分長持ちした方です。

 しかしさすがにそのままにはしておけないので、最新のトイレを見に行こうとメーカーのショールームに行ってきました。

 基本的には温水便座の交換だけでも良いのですが、便器も見学させてもらうことに。

 すると最新のものは節水タイプとなると使う水の量も当時の半分ほどですし、なにより便器の内側に"返し"がなくなり掃除がしやすいというのが魅力に思えました。

 またタンク一体型や擬似タンク一体型などでは背面がすっきりしたり、また機能面でも使用後にトイレを自動シャワーできれいにしてくれる機能など、利用者の不便を解消する知恵に満ちています。

 さすがに20年と言えばふた昔前の製品なので、進歩しているはずですね。


 結論として、大きな選択として温水便座だけの交換であれば安いものもあるので、それほどお金はかかりません。

 ただ掃除のしやすさなども求めて便器ごと交換して一体型にすると、今度はそれに合う市販の温水便座はないので、製品の保管時期が過ぎてしまうと、この次の交換も便器ごとになるかもしれないというリスクを負うことも考えられます。

 まあ他社の製品も見て回って一番良さそうなものにしようということで、まだ判断の途中であります。


     ◆


 事前予約をしてあったショールームで2時間の見学を担当してくれたのはまだ20代かと思われるような妙齢のお嬢さん。

 移り気でわがままな来客に対して終始穏やかで丁寧、そして何よりもお腹からの声がしっかり出ていてお話が聞きやすく、素晴らしい応対でした。

 もちろん製品知識もしっかりしていて、自社製品のPRには余念がありません。

 それに自社製品のメリットを説明するときは明るい口調で、またデメリットを包み隠さず話すときはちょっと悲しそうな口調を使い分ける当たりも立派。

 狭い店内での商品説明と言ってしまえばそれまでですが、わずかな時間に客のニーズを聞き出して、リフォームであれば現状の条件も把握して適切な提案をするというのはかなり高度なコミュニケーションの力です。

 たまに研修の講師などをすると、そういうプレゼンテーション能力を分析する癖がついてしまっていることに気がついて、はっとします。

 コミュニケーションの何よりも基本はしっかりと声を出すこと。

 今日のお嬢さんも2時間ずっと話づくめでしたが立派でした。

 今度会うことがあったらどのような研修を受けたのかを聞いてみたいものです。

 身の回りにいるはずの良いお手本をみつけましょう。

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突然の遺産相続 ~ これって詐欺じゃないの?

2022-10-28 23:38:07 | Weblog

 

 母からただならぬ様子の電話がかかってきました。

「いやあ、突然書類が送られてきてさ、『あなたはこの方の土地の相続人です』って言うんだけど、そんな人を知らないんだよね。これって詐欺じゃないんだろうか?気持ちが悪いからこの書類を見てくれない?」

「どこからの書類でどこの土地ってなってるの?」
「〇〇開発建設部で、××川の用地ってなってる」

 まあ公共事業に慣れている人であれば、公共事業のための土地取得手続きなんだろうな、と直感するわけですが、そういうことが分からないと驚いてしまうことでしょう。

 書類の中には、この事業の概要が記されていて『この土地が事業に必要な事』が説明されています。

 しかし母には「あなたはこの方の土地の相続人なのです」と言われても、その人の名前に心当たりがありませんでした。

 実は母は幼い時に既に亡くなっている両親(私には母が他の祖父母)のもとに養女として迎えられており、そのときに祖父母は「元の家のことは話さない」と決めていたようで、元の姓が何なのかも知らされていなかったのです。

 それが20年ほど前に先方の親類から手紙が来て、「あなたは□□家からそちらへ養女になったんです」といういきさつが知らされ、二三度は手紙の主とも会ったようですが、いつしかその縁も途切れたところでした。

 公共事業で土地を取得する場合、持ち主が亡くなっていたときは、その財産を相続する権利を持った人を事細かに調べ上げて全ての持ち主の同意を得なければ取得ができません。

 そのため、何代も前の先祖の土地が突然目の前にふってくるようなこともあるわけです。


 いずれにしてもこれ以上母に余計な苦労はさせたくないので、書類を私が引き取って、「連絡が欲しい」と連絡先が書かれたコンサルタントには私から連絡をすることにしました。


    ◆


 送られてきた書類には「内容の説明をしたいので、電話番号と電話ができる都合の良い日にち、時間帯を教えてほしい」とありました。

 内容に想像がつく私としては先方に電話をして「こちらから出向きますので説明してくださいますか」と直接会いたいと告げて面談することに。

 実際に会ってみるともちろん詐欺などではなく、正当な公共事業手続きにまちがいありません。

 そのうえで、「母に相続権がある土地に対してはどのような対応が考えられますか」と訊ねてみました。

 すると「三つの方法があります」とのこと。

 それは、①相続権のある分を相続する、②相続権のある者から代表者を定めて交渉させる、③相続を放棄する、の三つなのだと。

「で、それぞれにどのようなメリット・デメリットがあるでしょうか?」と訊くと、「②について、実は相続権者は代替わりによって700名ほどになっているので、現実的ではありません。また③は相続権があることが分かってから3か月以内に本人が裁判所に申し立てて相続を放棄する手続きを取らなくてはならず、かなり面倒です」とのこと。

「なるほど」
「そして①の相続ということであれば、全員の意向が確認された後ではありますが、土地の買い取り額が一人ひとりにどれくらいの割合になるかを土地を取得する側が算定して連絡してきます。それを受け取る際には印鑑証明付きの印鑑が必要ですが、受け取りの書類を作るだけなのでもっともご苦労は少なかろうと思います」

 もっとも適切な対応は①だろうという事でその方針を伝え、今後はこれらの手続きは母の代理人として私が行うこととして書類のやり取りも私宛に送付してもらうように告げてきました。

 
 内容が分かれば何の不安もないことですが、何も知らないと突然遺産相続の話が舞い込んでくると、詐欺を疑ったり不安になるのも無理はありませんね。

 しかしながらこの手の詐欺も多いことでしょう。

 分からなければ信頼できる誰かに相談をいたしましょう。

 

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いざ教壇に立ってみると先生の苦労が身にしみてわかる ~ おやじの一日講師

2022-10-27 23:21:32 | Weblog

 

 私の家がある地域の中学校には生徒の父親による会、「おやじの会」があります。

 ちょうど私の娘が在学中にできた会で、私も設立に携わったのですが設立から20年以上も続いています。

 基本的には生徒の父親が構成員なのですが、子供が中学校を卒業してからもOB会員として会費を払い、在籍し会の催しに参加することができます。

 ただし、会長、副会長など会を運営する役員になれるのは学校に生徒がいる父親だけとされ、OB会員はそんな現役の父親をサポートするのが主たる役割になります。

 
 さて、この「おやじの会」では、学校の運動クラブの生徒たちと父親チームで試合をする「スポーツ対決」を始め、生徒たちとの交流活動を年間を通じて行っているのですが、毎年秋のこの時期は「おやじの一日講師」という催しがあります。

 これは本来は父兄参観日に併せて、父親として伝えたい様々な事柄を授業形式で50分教壇に立つ、というもの。

 テーマは多岐にわたり、お医者さんであれば医療の話をしたり、防災の話があったり、人生の先達としての若者へのアドバイスなど様々ですが、あくまでも「総合的な学習の時間」の一環としての学校の授業という建前なので、おふざけは許されません。

 普段教壇に立つようなことのない父親にとってはちょっとドキドキする場面なのですが、実際にやってみると教師の先生の苦労の一端も知ることができる貴重な機会です。

 3学年で19クラスあるので、本当は19人の講師がいると良いのですが、足りない場合は複数のクラスを担当するダブルヘッダー、トリプルヘッダーを行う猛者のお父さんもいます。

 私は子供が卒業してすぐのころはOB会員として活動に参加していたのですが、単身赴任で遠くへ行っていた時期があって、最近はほとんど参加をしていませんでした。

 ところが今回は講師の数がちょっとすくないようで、「たまにはどうですか?」という父親仲間からのお声掛かりで久しぶりに教壇に立ってみることにしました。

 
 普段ならば授業参観として親御さんも後ろに並んでいたりするのですが、今回はコロナ対策として父兄の参観はないそうです。

 親御さんたちの目がなければ緊張も少なくなるでしょうか。

 さてどんな授業にしましょうか。

 やっぱり小学校の玄関に置かれていた二宮金次郎のお話かな(笑)。

 

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人口減少を支える「全員参加の多能工」

2022-10-26 23:32:15 | Weblog

 

 地方都市で除雪事業について話を聞くと、将来が心配になる話がたくさん聞かれます。

 その心配事の代表が「除雪をしてくれる人がいなくなる」ということ。

 除雪のためには除雪の機械を動かすオペレーターが必要ですが、高齢化によって働いてくれる人が減り、また若いオペレーターの数は期待通りには増えてくれません。

 そのため機械を動かせる人が年々少なくなってしまい、除雪のエリアを割り当てられる人が少なくなります。

 昨日「予算をちゃんとみないと人が集まらない」と書きましたが、たとえ予算を多くつけたとしても地域の中で働く人がいなくなるということばかりはどうしようもありません。

 これを補うには、介護や除雪などの担い手が少なくなる分を、やれる人が少しずつ働ける時間を提供して作業を仕上げる「タイムシェアリング」でやってのけることができないでしょうか。

 一人が8時間働いてこなす分の仕事を、それができる人4人が2時間ずつ時間を提供するという形です。

 雇用者としての一人はみつからなくても高齢者を含めて、免許や資格を持った人が多能工として少しずつでも参加して必要な仕事をするという形です。

 そのためには市民や住民一人ひとりが多能工になることが必要で、それが「一人ひとりがやれることを増やすよう頑張るべきだ」という地域風土が必要かもしれません。

 同時に必要な資格や能力を身に着けるような努力も必要です。

 以前「老老介護の社会化という提案 ~ 自分も介護の勉強をしなくては」というブログ記事を書きました(https://bit.ly/3N6DyT8)が、人が少なくなるのは介護だけではなく除雪もまたしかり、そうだとすればもっと多くの事柄で担い手が不足するのだと思い至りました。

 地域社会のインフラをメンテナンスするうえで、専門家が必用なだけではなく、専門家までは至らないけれど"何でもそこそこやれるくらいの人"を育成して皆で協力しながら支えることはできないでしょうか。

 逆に言えば、自分も何でもそこそこできる人になろう、リスキリングしようということです。

 講習会や補助金などそれを推奨する地域社会の仕組みも必要かもしれません。

 
 例えば道路の舗装に穴が開いていたとして、それを役場に電話して担当者を呼び、補修を業者に依頼して修繕する、というのがこれまでの流れでした。

 それを舗装の穴を見つけた人が役場に連絡をして、常温合材を譲り受けて自分で修繕する・できるというそんな人が現れないでしょうか。

 夢物語なのかもしれませんが、生きていて動ける限り全員参加のまちづくりということを理想にした地域を目指して、小さなモデル事業から始めてみてもらえないものか。

 まずは自分も少しずつ多能工になることを目指してみようか。

 そんなことを思いました。
 

 

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それは子孫への付け回しではないのな

2022-10-25 23:08:12 | Weblog

 

 今日から明日は道東方面の自治体巡り。

「道路維持管理を民間に委託しませんか」というプレゼンをして歩く営業旅です。

 約束したある町では議会議員からオファーがあった事業説明を行い、その足で当局側の担当課長にも議員さんと同じ説明をしてきました。

 さらについでに、地元で除雪を行っている業者さんの組合の事務局長にも会って、担当課長からの話の捕捉ヒアリング。

 面白かったのは、役場側の言う説明では肝心なことが抜け落ちていて、それはやはり除雪の予算が足りないという事実です。

 役場の担当者からはそのあたりの話が聞けなかったのですが、おそらくそこは「除雪の予算の増額を要求しても財政が認めないだろう」というあきらめもあったのかもしれません。

 しかし業界団体の方に伺うと、「その点で話がすれちがうんです」という、まったく違った側面も見えてきました。

 業界団体では、「もう何年も要望していますが、役場の予算は8億円たらずなのですが、我々は『それでは満足な除雪はできませんよ』と言い続けています。我々の要望は12億円なのですが、まったくそこには届かないまま予算が組まれています」と不満を隠しません。

「その状態が続くと今後どうなってゆくと思われますか?」
「役場が求める水準の除雪はできないということでしょうね」

「具体的にはどんなことでしょうか?」
「例えばですが、役場側が『雪が降ったら夜中のうちに除雪を終えて朝には車が通れるようにしてほしい』と求めたとしても、それには答えられず、『バス通りは夜中のうちにやれるけれど、住宅地の除雪は翌日の昼までかかる』ことを認めてほしい、というようなことです」

「それでは市民から不平不満が出るのではないですか?」
「その不平不満を受け止めるのは役場の仕事だと思います。作業している業者が受けるべき話ではないと思っています」

「実際この町では除雪を担う業者さんや担い手は不足する傾向にあるのでしょうか」
「おっしゃるとおりです。この町では町内を5つのブロックに分けて、除雪をやってくれる業者を組み合わせてそれぞれ統括する業者を決めています。しかし年々どこでもオペレーターが減っていき、それは統括する業者さんが何とかして自分のところから担当者をねん出して乗り切っています」

「なるほど」
「今のようにかかるであろう費用をちゃんと用意できないという状態が続けば、中長期的には地元の担い手がどうあがいても集まらないという状態になることを危惧しています」

 結局は予算の問題のように思えますが、必要な予算をちゃんと見ないという事は、やがて担い手不足という管理インフラが弱体化することに繋がりかねません。

 そういう業界というインフラは繊細にケアしなければ、知らず知らずのうちに劣化し使えないものになることでしょう。

 維持管理の力を長期的にもサステナブルな状態にしておかないと、その被害を被るのは今はまだこの世にいない子孫なのかもしれません。

 少しずつ知らず知らずのうちに襲ってくる自分たちの財産の劣化を直視して恐れ、対策をとらなくてはならない、そんな時期が近づいています。
 

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常温の瓶ビール

2022-10-24 22:11:40 | Weblog

 

 飲み会の際にビールを飲まなくなって3年ほどになりました。

 若い時から飲み会の翌日によく下痢をしていたのですが、ずっとその原因が分からずにいました。

 その理由がどうやらわかってきて、その原因がビールのようなのです。

 決してお酒のアルコールがダメなのではなく、冷えた水ものを大量に飲むことで下痢をするようだというのが結論です。

 大量の「冷え」がだめらしいという事で、最近は水をもらうときも「氷抜き」をお願いしています。

 それを続けていることで、宴会の翌日でもお腹が痛くなったりすることがめっきり減りました。

 そこで先日、(もう少し体も慣れたのではないか)と思い、缶ビールと同じ350mlのカクテルを飲んでみました。

 ビールではありませんが、冷たい量ではビールと同じ。

 少しはお腹も丈夫になったのではないかと思って挑戦のつもりで飲んでみたのですが、結果はやっぱりだめ。

 見事に翌日はお腹がゆるくなってしまいました。

 やはりもうそういう体質になってしまったようです。


     ◆


 若い時に大勢で飲んでいるときに「常温の瓶ビール」を頼む先輩がいて、「そんなの美味しいんですか~?」などと言っていたのですが、いまや私自身が冷たいものがダメになりました。

 冷たくない常温の瓶ビールなら大丈夫なのかな。

 今度翌日に何も用事がない夜にやってみようかな。
    

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何事も上手になるためには100回が最低限

2022-10-23 23:56:41 | Weblog

 

 先日の鮭釣り。

 幸いなことに小さながらもメスが一匹釣れたのでイクラも少し手に入りました。

 早速妻にイクラの醤油漬けを作ってもらって、今夜は焼き鮭とイクラご飯です。

 釣り兄貴のGちゃんは、酒を釣った時にすぐにエラを切って血抜きをしてくれていたので、鮭の切り身も美味しくいただけます。

 魚って一匹丸々捌いてみると、骨の構造とその周りにどんな形で実がついているかがよくわかります。

 まだまだ魚を捌く腕がないので骨に実が付いたままの部位も多く、残念な思いがします。

 こればかりは場数を踏まなくては上達は無理です。
 

     ◆


 私は物ごとがある程度できるというレベルに達するためにはおよそ100回は場数を踏まなくてはならない、と思っています。 

 魚を上手に捌こうと思ったら100匹は捌かないといけません。

 魚を上手に釣りたいと思ったら、100匹は釣らなくてはいけません。

 キャンプも上手になるには100回は行かなくてはなりません。

 遊びでも勉強でも同じようなもので、もしこのことにもっと若い時に気がついていたら、勉強なども同じようなことを地道に繰り返すしかない、ということが身に着いたのではなかったか。

 いくら悔やんでも過去は変えられないことなので、未来に向かって自分を変えるしかありません。


     ◆


 ある方の文章で、「幼い時に身につける一番大切な素養は一つのことに集中できる集中力だ」というものがありました。

 そして、「集中力の正反対で大敵なのが『マルチタスク』という考え方だ」とも。

 マルチタスクというのは、次々に気を散らせながら物事を進めるやり方で、その典型はスマホでネットサーフィンをすることでしょう。

 一つの記事を読んではまた次の記事に関心が移り、それが終わればまた次に…、という脳の使い方は、集中して読書をするとか、集中してアウトプットをするという事の妨げになるというのです。

 マルチタスクというと聞こえが良いのですが、それでは集中する癖がつきにくくなります。

 じっくりと回数を重ねて、できれば気がついたことをノートにとって見返しては反省をするという積み重ねがあれば物事はきっと上達してゆくに違いありません。

 耳が痛いことですが、備忘録的に書き記しておきます。

 

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鮭釣りの文化というか、ルールというか、流儀というか、マナーというべきか

2022-10-22 11:29:15 | Weblog

 

 久しぶりに友人の釣り兄貴Gちゃんを頼って鮭釣りに行ってきました。

 鮭釣りは年中行事として行きたいところなのですが、このところ鮭釣り人気は異常で、週末の休日ともなると釣れそうな海岸や港には釣り人がごった返す状態が続いています。

 そのため休日は避けてできれば平日に休みを取って行きたかったのですが、思うように休みが取れなくてようやく昨日、今年最初の鮭釣りになったもの。

「休みが取れそうだから鮭釣りに連れて行ってよ」と頼み込んだ釣り兄貴のGちゃんは、「今頃かい、もう遅いよ、あまり期待できないよ」と言いながらも朝の仕事の後に付き合ってくれることになりました。

「風が強くて海も荒れているし、まあ期待しないでドライブついでに港の様子を眺めて勉強するつもりで行こうや」

 とりあえず積丹方面に向かって車を走らせて、とある港で様子を調査。

 すると何人かの鮭釣り人が港の岸壁で竿を出しています。

 車を降りて手近な一人に「釣れますか?」と訊いてみたところ「朝は釣れてましたね。でもこの時間になって止まった感じです」とのこと。

 港の中を見ていると時折鮭がボーンとジャンプするのが見えます。

「ふうん、ここの港にはまだ鮭が残っているんだな。とりあえずやってみる?」とGちゃん。

 とにかく竿を出してみなければ魚は釣れないので、「まあダメ元でやってみようよ」と釣りの支度を開始。

 Gちゃんは口では「今日は期待できないよ」と言いながらも、ちゃんと貸してくれる分の釣り道具やら餌を用意しておいてくれています。

 港での釣りは先行者優先がルール。先に釣っている人の邪魔をするわけにはいかないので、人が釣っていないところで釣り始め、釣り終えて人がいなくなるとそのポジションへ移動して魚の様子をチェックです。

 どうやらある程度の鮭の群れが港に入っているようですが、なかなかこちらの釣り餌に食いついてくれません。

 何度か場所を変えたところでGちゃんヒット! いい感じのオスを一匹ゲットです。


      ◆


 鮭釣りと一言で言いますが釣り方はいろいろあるのですが、代表的なものは「浮きルアー」と「浮きフカセ」の2通り。

 「浮きルアー」は餌をつけた釣り針の上に30~45gくらいのルアーと浮きをつけて遠くへ投げ込み、一定のスピードでルアーを巻き取りながら鮭の興味を引いて食わせるという釣り方。

 巻き取るまでに食いつかなければ何度でもルアーを投げ入れて回収を繰り返す釣りです。

 一方の「浮きフカセ」は餌をつけた釣り針の上には浮きだけをつけて遠くへ投げ込み、あとは釣り糸のゆるみを取りながら餌に食いつくのを待つだけの釣り方。

 Gちゃんの用意してくれた釣り道具は浮きフカセの釣り方です。

 浮きが近くまで来たらまた遠くまで投げ入れますが、Gちゃんは「餌に食いつかせるためには餌の鮮度が勝負。何度か投げ入れて餌がボロボロになったらすぐに交換しなよ」とコツを教えてくれつつ、「俺がさっき釣れたあのあたりに投げ入れな」とポイントまで教えてくれて、手取り足取り教えてくれます。

 するとまさに教えられたポイントへ投げ入れた次の瞬間に鮭が食いついて浮きがぐんと沈みました。

「食った!上げて」 

 言われたとおりのやり方で、私も力強いオスを一匹ゲットできました。なんとラッキー。

 その後はまだいる鮭を狙ってキャストを続け、私はもう一匹メスを釣り上げ、Gちゃんは全部で4匹を釣り上げました。さすがは釣り兄貴です。

 ただのドライブで港見学ツアーのつもりでしたが、思わぬ釣果と思いのほか良い思い出を得ることができました。


     ◆


 とりあえず釣れた中でも、帰りの車の中で反省会をしつつ移動。

 Gちゃんは「他人の釣り方に文句をつけるわけにはいかないけれど、港のなかで釣るんだったら俺は"浮きルアー"よりは"浮きフカセ"の方が良いと思っている」と言います。

「ルアーってやっぱり流れる川のようなところで流れに負けずに釣るためのスタイルだし、魚にしても自分の頭の上にドボンドボンと何かが何度も投げ込まれるのって心中穏やかじゃないと俺は思う。
 だからポンと投げて、あとはかかるのをじっと待っているという静かなスタイルの方が好きだし、その方がやっぱり釣れると思うよ」

「今日みたいに普段行かないような港で釣らせてもらうときは、まずは地元の人たちに話しかけたりして、地元民の釣り方を見ることだ。それがその港の釣りの文化だったりマナーというものさ。
 それを『釣り方は俺の勝手だろう』と、ずかずかと乗り込まれたら、それを止める権限やルールはないんだけれども、やっぱり(面白くない)と思う人はいるものだし、そういう地元とか釣りの流儀へのリスペクトのなさが積もり積もってゆくとトラブルのもとになるんだと思うよ」
 
 最近の鮭釣りは、釣り人のマナーの悪さや港で働く漁師さんたちとのトラブルなど、ちょっとネガティブな話題が増えています。

 他社への敬意をもちつつ、ちょっと場所を借りて釣らせていただき釣れたらラッキーというくらいの心を持ちつつ、それでも釣り技術を高めながら魚と勝負をするというのが、釣りというアクティビティへのあるべきスタイルなのではないでしょうか。

 
 釣った鮭はもちろん家で丁寧にさばかせていただきました。

 Gちゃんの完璧釣りガイドと天の恵みに感謝の一日でした。

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