約4年ぶりの衆議院選挙が行われ、開票が続々進んでいます。
一部報道では自民・公明で過半数確保が確実とのことですが、個別の小選挙区での開票状況を見ると期数を重ねたいわゆる大物議員の落選が目立っていて、印象としては高齢の候補者に変わって若い候補者や女性候補者が当選している印象。
私が掛川で仕えた榛村純一元市長さん(故人)は、よく「力のある政治家は都会からは出なくて北海道や九州などの地方から出るんだよ」と言っていました。
「なぜですか?」と訊くと、「都会にはそれほど複雑な利害がぶつかるような課題が少ないから、福祉だとか環境だとか、ひとつのイシュー(課題)について訴えるだけで当選できちゃう。
ところが地方部では、一次産業、二次産業、三次産業などの産業ごとの利害や、都市部と山間部などの地域的な利害などを調整しなくちゃいけない。
そういう利害を調整することこそ政治の役割だが、それが必要なシーンは都会よりも地方部、田舎にこそ多いというわけだ。だからそうやって政治力を鍛えられる場面が多い方が力のある政治家になりやすいということだね」
なるほどなあ、と思わされましたが、先日の自民党総裁選挙を見ていても、岸田さん(広島1区)、高市さん(奈良2区)、河野さん(神奈川15区)、野田さん(岐阜1区)という顔ぶれの中で、広島の岸田さんが勝ったということに榛村さんの言葉を重ね合わせてみています。
当選した国会議員一人ひとりの今後の言動やその政治力、判断力などを国民もじっくりみておきたいものですね。