私こと、結構いろいろなラジオ番組を視聴しています。
今はスマホアプリでラジオ番組を録音することもできて、通勤時などに聞いています。
しかし録音した番組も案外時間がなくて聞かないまま溜まってゆくということも多く困ることもあります。
じつはそんな溜まったラジオ番組を聞く格好の機会が雪かきなのです。
雪かき・除雪って、黙ってやっていると辛くなったりもするのですが、それが「お、この間にたまったラジオ番組を聞くとよいぞ」と思うと、逆にその時間が楽しみになったりもします。
溜まった雪を公園に運ぶ時などはあっという間に作業時間が1時間を超えたりするのですが、それでもその時間が単純作業で辛い時間ではなく、ラジオで娯楽と教養を楽しめる至福のひと時となるのです。
やっぱり便利な社会とは良いものだなあ、と思います。
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さて、そんな私が欠かさず聞いているラジオ番組の一つが、札幌では土曜日の朝に15分で放送されている「銀シャリのおむすびラジオ」です。
【銀シャリ Wikipediaより】
銀シャリは、橋本直(はしもと・なお)と鰻和弘(うなぎかずひろ)の二人による漫才コンビで吉本興業に所属する人気の芸人さんです。
2016年のM-1チャンピオンでもある、そんな実力派コンビですが、この「おむすびラジオ」では読者からのハガキに対して二人が面白おかしく突っ込んだりボケたりしてくれます。
さて、先日の1月18日(土)の番組では読者からのハガキで、「お二人はどう思われますか」という問いかけがありました。
読者はファミリーマートのファミチキという唐揚げに関するものでした。
埼玉県狭山市は、ファミリーマート1号店が展開した町なのですが、そこで市制70周年を記念して、市内の小学校の給食にファミチキが無償提供されたのだそう。
単純に(子供たちは喜ぶだろうなあ)と思っていたら、これが賛否両論で、反対意見として「アレルギーのある子が食べられなくて可哀想」「健康に悪そう」「食べたければファミマに行け」「地元名産の深谷ねぎの料理のほうが良かった」などなど…。
「銀シャリのお二人はこのようなことをどう思われますか」という問いかけでした。
主に突っ込み担当の橋本さんは、「なんやねん、それ!」と早速突っ込みモード。
「アレルギーで食べられない子は可哀想だけど、それをアレルギーの子が言うならまだわかるが、なんで関係ない外野みたいな人が『可哀想』って言うんだろ」
「いったん食べられる人が喜んだらいいんじゃないかな」
「もし食べられない子がいるんだったら相応のことをするとして、まずは市制70周年とかファミマ一号店の縁とか、粋な心意気と思って喜んだらいいんじゃないか」
「健康に悪いとか、人の行為に失礼なんじゃないかな」
「地元の深谷ねぎのほうが良かった、って、自分がネギを提供するならまだわかるけど、それって人からのプレゼントに『あ~、そっちの方が良かった』って言っているようなものですよ」
一言一句を正確に書き起こしているわけではありませんが、まあ上述のようなお二人の意見でした。
そしてそこから展開して、「しかしそもそもこんな意見を取り上げるから、これがニュースになるからダメなんじゃないか。刺激的な方が盛り上がるということで取り上げる方に問題があるかもな」と、炎上問題の根源に。
「文句を言っていない人のほうが多いのに、文句を言っている人の意見を取り上げて怒りを盛り上げる方が話題になるしな」
「もし自分がアレルギーだったとしても、『あ~、俺は食えんけどだれか食ってよ』と言えば良いだけじゃん」
その後もいろいろ意見を言いつつ、最後は「意見の合わない人と話すのってシンドイな~」「でもまあ生きていかな、前向いて行こ」だったのですが、いろいろと考えさせられました。
人の好意に対して、意に添わなかったときでも理性ある人ならば、好意に対しては「ありがとう」と言葉を添えてその場をしのぐのが関係性を壊さない現実的な対応ではないか。
意見を挙げた人も、実際に自分が好意を受けたときは敢えて反対しないけれど、ネットにならネガティブな意見を言えるということなのでしょうか。
相手の顔が見えたときは上手に応対するけれど、顔の見えないネット空間ならつい辛辣な言葉を吐き出してしまうということなのでしょうか。
ネットの空間にいると、良きにつけ悪しきにつけちょっとした意見や発言が大きく増幅されてしまうことがよくあるので、怒りを感じても敏感に反応しないというのは現代の処世術の一つで、身に着けておくほうが良いように思います。
※銀シャリのお二人の発言は、筆者が要約したものです。興味ある方はradikoなどで原典に当たってください。