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一昨日(4/21)上野文化会館大ホールでオーケストラ付きの
本格的な音楽劇を生まれて初めて鑑賞しました。
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
エレクトラ(ソプラノ):エレーナ・パンクラトヴァ
クリテムネストラ(メゾ・ソプラノ):藤村実穂子
クリソテミス(ソプラノ):アリソン・オークス
エギスト(テノール):シュテファン・リューガマー
オレスト(バス):ルネ・パーペ
あらすじは、
時はギリシャ神話の時代、舞台はミケーネの王宮の中庭。
トロイ戦争の英雄であり、ギリシャ側の総大将アガメムノンの
娘エレクトラは、亡き父の復讐を誓います。
アガメムノンはミケーネに帰還後、妻クリテムネストラとその
不倫相手エギストによって、入浴中に殺害されていたのです。
(ちょっとハムレットの家族関係に似ている感じ。)
他方、エレクトラの妹クリソテミスは、女性として幸せな
暮らしをしたいとして、母への復讐に反対します。
このような妹をエレクトラは嘲笑し、追い払いました。
母でもあり、女王でもあるクリテムネストラは、毎夜、
行方知らずとなっていた子オレストに殺される悪夢を
見続けていました。エレクトラは、その母に対し、弟のオレストが
父の命を奪った手斧を振って復讐を実現するだろうと脅します。
簡単に言えば、妃が不倫相手と共謀して夫である王を殺し、
自分の娘や息子から仇討ちされるという、単純な復讐劇です。
が、恨み骨髄の精神状態で歌うアリアは鬼気迫るド迫力。
やはり本物のオペラ歌手の声量や演技力は桁外れ。
オーケストラの繊細な演奏とのアンサンブルも素晴らしく、
感動の2時間弱でした。
字幕付きの音楽劇で、曲もストーリーも馴染みがないので
眠ってしまわないか?と心配していましたが、杞憂でした。
言葉が理解できなくても「それが本物であるなら」感動できる、
という言葉そのもので、「歌の美」というエネルギーに包まれた
幸せな時間でした。