p.207 人間には記憶力とか、忍耐力とかがあるように、
「無頓着力」というようなものがあるのではないか。
子細なことを気にしない力です。
p.208 作家で美術家でもある赤瀬川原平氏の「老人力」も
説いているように、
年をとって記憶力が低下したら、物忘れが激しく
なったと嘆くのではなく、
忘却力がついたとポジティブに受け止める
いつまでも元気な老人パワーなどという意味ではない
満足力や感謝力も、長く生きてこそ養える「老人力」では?
同じ状況でも、細かなことは気にせず、現状に満足し、
感謝の気持ちを持つ力が強ければ、毎日が幸せでしょう。
そうやって満たされていれば、最後の日が近づいてきても、
穏やかに受け入れられるのではないかと思ったりします。
さぁ~て。
この著者の提言に諸手を上げて賛同してきた私ですが、
この項に関してだけは、ちょいとなぁ~と思います。
自分一人の力では変えられない世の中の悪や不正、不合理、
今も延々と続く男女差別、貧困の連鎖・・・・・
これらのことに無頓着だったら、世の中は良くなりません。
もちろん、久坂部医師は「つまらない(=意味のない)検査結果に
一喜一憂するよりも、そんな結果には無頓着でいなさい。」と、
言いたいのだろうと推測はします。でも、こうハッキリと書かれては、
ちょいと待って!と叫びたくなる、若気の至りの私が居ます。
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