P.149 認知症にリフォームは禁物との一般認識のため、
不安定な生活環境で状況が悪化している例は多い。
著者の安楽氏は
リフォームで徘徊や暴力などの周辺症状が抑えられれば、
本人の日常生活が安定してくるだけでなく、
家族の負担軽減にもつながる。結果として
社会コストの軽減にもつながる重要な切り口となる
と、示唆しています。
認知症患者の困った行動が起きる原因は、
今まで出来ていたことが分からなくなり、混乱し、不安になるから。
トイレとベッドを近づけ、扉を引き戸にしたり、カーテンにして、
本人の羞恥心にも配慮し、人間として尊重することで、
心身ともに落ち着くことが多々あるそうなのです。
P.164 今では、認知症は初期の段階でみつかれば
症状の進行を抑えることが出来る。がんなどと同様、
認知症もなにより早期発見が、要介護となることを防ぎ、
重度化を防ぐ一番の手立てだ。
著者のアイデアは、自治体が実施しているレントゲンや血液検査などの
定期健診時に「認知検診」を入れること。これなら検査を受ける抵抗感は
なくなるだけでなく、認知症に対する基礎知識も一般化するので、
日常生活のなかの予防にも関心が向く。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます