アメリカ映画「僕のワンダフル・ライフ」は、まあ大したこともないんだけど、犬好きには必見の泣ける映画。原作があるらしいが、子どもの時に飼っていた犬が何回か転生しながらも、昔の主人を求め続け遂に再会するという映画。そんなバカなと思いつつも、これは愛犬が死んでしまった経験を持つ人の究極の夢だ。僕だって、どこかで生まれ変わった昔の犬に会わないかなあなんて思うことがある。どこの国にも同じことを考える人がいるんだんなあ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/56/a9/1adf245ccd7481f3c88aa179b09516e2_s.jpg)
シカゴあたり、ゴールデン・レトリバーの子犬がイーサンとその母に拾われる。セールスマンをしている父の許しを得られて、イーサンは犬を「ベイリー」と名付けて飼い始める。一緒に散歩させて、一緒に寝る。家にいる猫をからかい、つぶれたボールを投げてもらっては取りに行く「芸」も覚える。この種のボール(みたいなもの)を持ってくるって、犬は好きだよねえ。やがて、イーサンは大きくなり、高校のフットボールチームで活躍し、ベイリーの「心配り」(?)もあって、ガールフレンドのハンナもできる。
まあ定番的展開が続くんだけど、犬という生き物の知恵、人間への親しみが敬意を持って描かれていく。だんだん悲しいことが多くなり、ベイリーも老いてゆく。人間の人生に比べて、犬の「犬生」は短いから、子どもの時の子犬も大人になるまでに弱っていく。それは他のペットでも同じだろうが、動物を飼う時の悲しい現実だ。だけど、「転生」と言うことがあると考えさえすれば、人間が生きてる間に犬は何度も転生できる。(よく考えれば、ベイリーだって、前の「犬生」があったことになるから、なんでイーサンの前の主人を覚えてないんだということになるけど…。)
死んだベイリーは、次に警察犬のエリーとなり、被害者と主人を救って「殉職」する。次にティノとなって、主人の孤独な人生を終わらせる。次は散歩もさせてはもらえない虐待を受け、逃げ出して歩き回るうちに…懐かしい匂いを思い出し、イーサンにめぐりあう。って、もうご都合主義そのもののストーリイだけど、これが泣かせるわけだ。「犬好きの、犬好きによる、犬好きのための映画」。
ここで面白いのは、転生するときに犬種と性別は問わないこと。オスのベイリーはメスにもなるし、シェパードやコーギーにもなる。人間の方も配慮があり、白人に続いて、ヒスパニック、アフリカ系と来て、貧しい白人に飼われて逃げ出す。そしてシカゴ周辺の様々な風景も見せてくれる。当然そういう配慮も行き届いた「ウェルメイド映画」だけど、犬が好きな人は絶対見るべきで、犬に関心がない人は見る意味がない。吹き替え版もあるので、子どもと一緒に見に行ける。
監督はスウェーデン出身のラッセ・ハルストレム。「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」で注目され、「HACHI 約束の犬」も作ってるから、これを愛犬三部作と呼ぶ人もいるけど、まあ本人が犬好きなのは間違いないだろう。アメリカに渡って、「ギルバート・グレイプ」や「サイダーハウス・ルール」あたりを作ってた頃が絶頂期か。「ショコラ」「シッピング・ニュース」なんかも悪くはなかったけど、だんだん普通っぽくなってしまった。でも前作の「マダム・マロニーと魔法のスパイス」も悪くなかった。手際が良く人物(とこの映画では犬)の映像を処理していく手腕は確かだ。
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シカゴあたり、ゴールデン・レトリバーの子犬がイーサンとその母に拾われる。セールスマンをしている父の許しを得られて、イーサンは犬を「ベイリー」と名付けて飼い始める。一緒に散歩させて、一緒に寝る。家にいる猫をからかい、つぶれたボールを投げてもらっては取りに行く「芸」も覚える。この種のボール(みたいなもの)を持ってくるって、犬は好きだよねえ。やがて、イーサンは大きくなり、高校のフットボールチームで活躍し、ベイリーの「心配り」(?)もあって、ガールフレンドのハンナもできる。
まあ定番的展開が続くんだけど、犬という生き物の知恵、人間への親しみが敬意を持って描かれていく。だんだん悲しいことが多くなり、ベイリーも老いてゆく。人間の人生に比べて、犬の「犬生」は短いから、子どもの時の子犬も大人になるまでに弱っていく。それは他のペットでも同じだろうが、動物を飼う時の悲しい現実だ。だけど、「転生」と言うことがあると考えさえすれば、人間が生きてる間に犬は何度も転生できる。(よく考えれば、ベイリーだって、前の「犬生」があったことになるから、なんでイーサンの前の主人を覚えてないんだということになるけど…。)
死んだベイリーは、次に警察犬のエリーとなり、被害者と主人を救って「殉職」する。次にティノとなって、主人の孤独な人生を終わらせる。次は散歩もさせてはもらえない虐待を受け、逃げ出して歩き回るうちに…懐かしい匂いを思い出し、イーサンにめぐりあう。って、もうご都合主義そのもののストーリイだけど、これが泣かせるわけだ。「犬好きの、犬好きによる、犬好きのための映画」。
ここで面白いのは、転生するときに犬種と性別は問わないこと。オスのベイリーはメスにもなるし、シェパードやコーギーにもなる。人間の方も配慮があり、白人に続いて、ヒスパニック、アフリカ系と来て、貧しい白人に飼われて逃げ出す。そしてシカゴ周辺の様々な風景も見せてくれる。当然そういう配慮も行き届いた「ウェルメイド映画」だけど、犬が好きな人は絶対見るべきで、犬に関心がない人は見る意味がない。吹き替え版もあるので、子どもと一緒に見に行ける。
監督はスウェーデン出身のラッセ・ハルストレム。「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」で注目され、「HACHI 約束の犬」も作ってるから、これを愛犬三部作と呼ぶ人もいるけど、まあ本人が犬好きなのは間違いないだろう。アメリカに渡って、「ギルバート・グレイプ」や「サイダーハウス・ルール」あたりを作ってた頃が絶頂期か。「ショコラ」「シッピング・ニュース」なんかも悪くはなかったけど、だんだん普通っぽくなってしまった。でも前作の「マダム・マロニーと魔法のスパイス」も悪くなかった。手際が良く人物(とこの映画では犬)の映像を処理していく手腕は確かだ。