おすすめ度 ☆☆☆
時代劇好き ☆☆☆☆
CS放送用の「藤沢周平 新ドラマシリーズ」の一本として製作された。
仲代が、劇場で見てみたいと、試写が行われたが、その後一週間限定で、劇場公開された。
DVDは、ツタヤ限定でレンタルされている。
仲代達也が出ているだけで、映画の重みが違う。
「ニューヨーク・フェスティバル」で、ドラマスペシャル部門最高賞の金賞を受賞している。
映画は、部屋住みとして、厄介者扱いをされながら一生を送ってきた老人左之助(仲代)が主役。
今では、甥の家に厄介になっているが、肩身が狭い。
甥の娘美也(桜庭)に縁談が持ち上がり、嫁に行くはずが、恋愛関係の青年がいた。ただ、青年は学はできるが、武道は苦手。
家には反対されるは、果ては、果し合いまで、突きつけられる。
昔、同じような思いで、添えきれなかった嫁がいた左之助は、自らの過去を振り返り、決斗に参加する。
藤沢周平の話はよくできていて、左之助の思いを想えば涙なくしては見ていられない。
杉田直道の演出も手堅く、仲代の渋さが光る。
昨今、まっとうな時代劇は姿を消しただけに、貴重な作品だ。