prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ブレイブ ストーリー」

2007年05月06日 | 映画
宮部みゆきの原作は知らないが、ゲーム風という印象が強い。
プロット+キャラクター+声優の知名度…といった感じで内容・製作の両方にわたって、足し算引き算で作っていったよう、というか。
「オズの魔法使い」の昔から、ファンタジーの世界が現実から逃避するツールではなく、ときおり現実が嵌入してくる鏡、という構造はあるけれど、これもそのパターン。
ファンタジーだからといって、避けられない不幸を避けられたりする(ハリウッド映画だと平気で死んだ人間がほいほい甦ったりする)安直さはないけれど、大風呂敷を広げた割りに展開が駆け足で、何を体験して学んだかという重みは不足気味。

今だとドラマではキャストの誰が視聴率何パーセントだから誰と足せば何パーセントとれるはず、という作り方をしているらしいけれど、似たようなもの。で、実際にその通りになるんですか、計算が立っているんですか、というともちろんその通りにはいかない。
いかなくても不思議とやめる様子はないのは、大袈裟でなく戦争に似ている。
企業群がコラボして作った作品に「欲望を抑えよ」と説教されるというのも妙な気分だが、説教自体が商品なのだね。
(☆☆★★★)


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「白熱(1973)」

2007年05月06日 | 映画
原題のwhite lightningというのは「密造酒」という意味の隠語。アメリカ南部で北部の連邦政府に酒税なんか払えるかと密造酒を作ってトラックを自在に操り、取り締りを振り切るのを誇りとするドライバーが大量発生し、今でもレース化しているが、その走りっぷりを形容してのことらしい。

ここでは保安官が悪の親玉で、弟を保安官に殺されたバート・レイノルズをその手先が車で追ってくる、というさかさまになった設定がアメリカ史がらみで一応面白い。
あとは普通のアクション映画。
(☆☆★★★)


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