春分の日の午後、BSで放映していたのをこれまで何度も見ているから最初だけ見てやめようと思っていたら見ているうちに止まらなくなり、結局全部見てしまった。
今回見ていて感じたことを箇条書きで。
・戦争の匂いがやはり強い。終戦後十年経っていない時期だからか。
・百姓の狡さとしぶとさ。食料を握っているのは強いけれど、そのために襲われる危険性。
・女性が戦さの「戦利品」として当然のようにやりとりされている。利吉(土屋嘉男)の女房のくだり。ああいう前例があるから侍たちにも警戒心をなかなか解かない。
・志乃が髪の毛を切って男に見せかけるというのは戦場になった村で行われていたこと。
・写っている日本人たちの体型が今と違って重心が低く下半身ががっしりしている。その割に足が速い。
・侍たちは全員家族がいない。「家」に仕えるサラリーマン的侍ではない。
・「今度こそ、死ぬかもしれんぞ」と志村喬に言われた時の加東大介の笑顔。あれ一つでこの主従の関係がわかる。
・野武士たちが馬上で操る弓矢、槍の技術がすごい。ただの山賊とも思えない。
・鉄砲の扱いについては案外ぞんざい。何丁あるのか、何発発射できるのか他の武器ほどには丹念に考証していない(これは次に見た時確認要)
・百姓たちの動きを見ていて、これはエキストラではなく役者たちだと思う。
・木村功が若造の役だけれど、実年齢31歳。
とにかくこれくらい見ている間没入していて嫌な雑念が湧いてこなかったことは珍しい。
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