ヒッチコックは「電話ボックスの中でも映画はできる」と豪語していたが、それに近いものを実行に移したよう。脚本は誰かと思えばラリー・コーエン(「悪魔の赤ちゃん」、刑事コロンボ「別れのワイン」)。脅迫者がほとんど声だけで姿を見せず正体もわからず、主人公を弄んで懺悔を強いる、というのは何か神のようでもあり、動機づけや正体の設定がどうやってもムリが出るのでおっぽり出したようでもある(そのへんが近頃珍しいB級臭)。だからラストはちと蛇足ぎみ。
多彩なカメラワークやマルチスクリーン、フラッシュ的編集などの映像技巧は普通だったらうるさく感じるところだが、舞台がきわめて限られているので気にならない。上映時間1時間20分ちょっとというのは最近では一番短いし、時間以上に短く感じる。あっというまに終わってしまった。2週間で撮影したというが、カメラオペレーター他がA・B二班に完全に別れている。
(後註・THE END OF LINEというPaul Hough監督・脚本の14分の短編をもとにしたものだと知り、IFILMのサイトで見る。なるほど、公衆電話に出た男がライフルで狙われて動けなくなるという設定は同じ。ただ、狙う男をはやばやと見せてしまったり、狙われる男がそれほど後ろ暗いところがなかったりで、長編化した時の膨らませ方の巧さがわかる)
(☆☆☆★★)
本ホームページ
多彩なカメラワークやマルチスクリーン、フラッシュ的編集などの映像技巧は普通だったらうるさく感じるところだが、舞台がきわめて限られているので気にならない。上映時間1時間20分ちょっとというのは最近では一番短いし、時間以上に短く感じる。あっというまに終わってしまった。2週間で撮影したというが、カメラオペレーター他がA・B二班に完全に別れている。
(後註・THE END OF LINEというPaul Hough監督・脚本の14分の短編をもとにしたものだと知り、IFILMのサイトで見る。なるほど、公衆電話に出た男がライフルで狙われて動けなくなるという設定は同じ。ただ、狙う男をはやばやと見せてしまったり、狙われる男がそれほど後ろ暗いところがなかったりで、長編化した時の膨らませ方の巧さがわかる)
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