先日MAKIKYUは房総半島へ出向き、その際に乗車した久留里線のキハ30形気動車に関する記事を公開しましたが、この記事中では久留里線にも「馬来田→木更津の片道だけ乗車する機会が…」と記しており、果たして馬来田へはどの様にアクセスしたのか?と気になった方も居られるかと思います。
先日MAKIKYUが馬来田へ向かう際には、姉ヶ崎駅から出発する日東交通の姉ヶ崎線と呼ばれる路線に乗車したのですが、同線は実質的に姉ヶ崎駅~馬来田駅を結ぶ路線とはいえ、馬来田方の終点は馬来田駅前の一つ先にある茅野(Kayano)と呼ばれるバス停になっており、前面の行先は「茅野」と表示していますが、馬来田駅前の表示がありませんので、地理不案内な人間にはやや利用し難く、案内方法は再考の余地ありと言えます。
姉ヶ崎線は途中の桜台団地を経由する便と、桜台団地に入らない便の双方を合わせると、概ね毎時1本程度運行しており、久留里線でも運転間隔が1時間以上開く時間帯が存在する土地柄を考えると、そこそこ至便と言えます。
所要時間はMAKIKYUが乗車した姉ヶ崎駅~馬来田駅前間で約30分程度ですので、運賃が片道600円とやや割高な印象が否めないのは難点とはいえ、東京都心や千葉市内から馬来田へ向かうには、時間帯によっては木更津経由で久留里線を利用するより早い場合もあり、路線の存在を知っていると便利かもしれません。
姉ヶ崎線でMAKIKYUが乗車した便では、俗にワンマン・ロマンス車(ワンロマ)と呼ばれ、通路を挟んで2人掛けのハイバックシートがズラリと並ぶ貸切兼用のやや豪華な仕様のバスが充当され、この車両は外観も窓形状が黒塗りの引違い窓になっているなど、一目で一般路線車より上等な車両である事が識別可能です。
ちなみにMAKIKYUが先日乗車した車両は、ワンロマ車である事を除くと、日東交通の大型路線車では一般的な富士重工製の車体を載せた車両で、それも名物の三菱ふそう車ではなく一般的な日産ディーゼル車ですが、年式も平成4年製でしたので、首都圏近郊を走るバスにしては古参の部類に入ります。
1都3県、それも都心からも直通の電車に乗って1時間程度でアクセスできるエリアで、今日平成4年製の大型ワンロマ路線車に乗車できるともなれば、それだけでも個人的には「大当り」なのですが、このワンロマ車はやや豪華なだけでなく、ワンロマ車なのに床が板張りというのも大きな特徴です。
平成4年製のバスとなれば、一般路線車でも床はリノリウム張りの方が一般的で、ましてワンロマ車ともなれば一般路線車よりも豪華な仕様になる事が多いですので、こんなバスは他では余りないのでは…と感じたものでしたが、MAKIKYUはこのタイプの車両には初めて乗車したものの、日東交通では姉ヶ崎線に限らず、この仕様のバスを複数台走らせています。
日東交通の運行エリアを考えると、姉ヶ崎や木更津などは一応東京の通勤圏に含まれるものの、高頻度で運行しているにも関わらず、非常に混雑して乗降が激しい都市型路線は稀有で、逆に観光路線なども存在します。
そのためワンロマ車の使い勝手も決して悪くないとは思いますが、首都圏を走る路線バスの中では古参車である事などを踏まえると、いつ代替されても不思議ではないのが現状ですが、興味のある方はこの車両に一度乗車してみては如何でしょうか?