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幕張新都心を走り始めた新型連接バス・シーガル幕張

2010-03-28 | バス[首都圏]

   

「MAKIKYUのページ」では最近千葉県関連の話題が続いていますが、千葉県では最近幕張新都心を走る京成バスの連接バスが代替の時期を迎え、車両入れ替えが進んでいる事をご存知の方も多いかと思います。

京成バスの連接バスで従来使用していた車両は、VOLVO製の下回りに国産(富士重工製)車体を載せたもので、幕張新都心でしか見られない希少車種だけに、MAKIKYUも幕張を訪れて京成バスを利用する機会があれば、極力この車両を選んで乗車していた程で、バリアフリー対応でないなど時代の流れを考えると止むを得ないとはいえ、この車両の退役は少々残念に感じる面もあります。

この希少車種の代替には、ベンツ製の「CITARO」と呼ばれる車種が導入され、従来の連接バスにはなかった「シーガル幕張」という愛称も付けられていますが、CITARO自体は既に神奈川中央交通(神奈中)の厚木市内を走る一部路線に「Twin Liner」として導入されているだけに、幕張にも「CITARO」を導入する話を初めて聞いた時には、「Twin Liner」の2番煎じ?と連想してしまったものでした。

この「幕張シーガル」は今年に入ってから幕張新都心を走り始めたばかりで、既にMAKIKYUも2回程乗車する機会があったのですが、車両形状自体は神奈中のTwin Linerと同形だけに大差ないものの、神奈中の赤系に対抗するかの様な青系単色の装いに加え、窓上に1台づつ異なる色の帯が巻かれています。

これは導入車両各車の装いが同一のTwin Linerには見られない大きな特徴で、非常に特徴的な車両をより見応えあるものとしている様に感じられたものでした。

また車内に足を踏み入れると、ヨーロッパ生まれのバスだけに、日本製の一般路線バスとは大きく異なる雰囲気の座席や内装などが目を引きますが、これに加えて最近の路線バスらしくLCDモニターによる案内表示装置を装備しているのも特徴です。

LCDモニターでは次停留所表示は4ヶ国語(日本語・English・中文・한국어)で行う他、鉄道への乗り換え情報を系列の京成電鉄だけに留まらず、JR線に関しても案内するなど、最近路線バスでの採用が増えているLCDモニターによる運賃表示器の一般的機能を上回る案内が行われており、案内充実度の高さも大きな特色と言えます。

そして「シーガル幕張」ならではの大きな特色として、運賃前払い時の乗車口(前扉)での運賃収受の際に、日本国内の路線バスでは一般的な運賃箱による収受の他に、扉幅が広い事を生かしてPASMOなどのICカード専用の通路を設ける事で、運賃収受の迅速化を図っているのも大きな特徴となっています。

これは連接バスならではの収容力の大きさに加え、乗車時間を短縮する事で、短時間に多数の旅客を輸送可能となり、連接バスの特性を最大限に発揮するのにも威力を発揮しますので、京成バスも良く考えたもので、Twin Linerも「前乗り前降り」はそろそろ再検討した方が良いかもしれません。

この様に「シーガル幕張」は「Twin Liner」と同車種ながらも、運行事業者と路線を変えただけの2番煎じではなく、ドイツ製の連接バスというハードを導入するだけに留まらない新サービスを取り入れている事が大きな特徴です。

「シーガル幕張」は今後、幕張新都心でVOLVO製連接バスに代わって京成バスの主役として活躍する事が期待されますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も幕張新都心を訪問する機会がありましたら、是非一度乗車してみては如何でしょうか?

あとこの記事中でも触れている厚木市内を走る神奈中の「Twin Liner」に関しては、「MAKIKYUのページ」でも以前取り上げた記事がありますので、興味のある方はこちらをクリックして下さい。