4月にMAKIKYUが奄美大島を訪問し、道の島交通のフリーパスを利用して2日間島内を廻った際には、同社路線バスを利用し、南西部の瀬戸内町へも足を伸ばしたものでした。
(名瀬からは所要約80分・運賃は片道1500円を越えますので、この様なバスに乗車すると、奄美大島が離島の中ではかなり大きい島である事と、フリーパスの威力を実感させられます)
瀬戸内町の中心・古仁屋(Koniya)は、名瀬に比べると小規模な街ながらも、鹿児島発着の奄美海運(喜界航路)も寄港し、コンビニやファミレスもあるなど、本土から遠く離れた離島の街にしては、結構栄えている印象を受けたものです。
島内最大の街・名瀬に比べると、はるかに小規模な街ながらも、離島で中核都市以外にもこれだけの街が存在する辺りは、奄美大島が様々な意味で規模の大きな島である事を意味すると言っても過言ではない気もします。
(離島の街と言うと、本土との航路が発着する島で一番繁栄している街でも、コンビニやファミレスなどは存在しない街も多くありますで…)
この古仁屋の街からは、鹿児島発着の航路以外にも、周辺の島々へ向かう航路が幾つか発着しており、その一つが大島海峡を挟んで向かい合う加計呂麻島への航路です。
古仁屋~加計呂麻島間の航路は、定期船(町営フェリー)が大島海峡に面し、島の中央付近に位置する瀬相へ4往復、同じく大島海峡に面するものの、島の南側に位置する生間(Ikenma)へ3往復の計7往復が就航しています。
就航船は基本的に「フェリーかけろま」1艘だけですので、古仁屋からは瀬相行きと生間行きが交互に発着する運航形態となっています。
古仁屋からの距離が近い生間の方が、所要時間や運賃の面では優位ですが、加計呂麻島は古仁屋から肉眼で見渡せる程近い所ですので、古仁屋~瀬相間を乗船しても運賃は350円、所要時間も片道30分以内で収まります。
運航本数が限られ、名瀬方面との道の島交通路線バスとの接続も、必ずしも良好とは言い難いのが難点ですが、古仁屋へ足を運ぶ機会があれば、上手く時間が合えば、ついでに加計呂麻島へ足を運ぶ事も比較的容易と感じます。
ちなみにこの町営フェリーは、乗船時間も比較的短い事もあり、船内客室はモケットではなくビニール張りの座席が並び、比較的簡素な印象を受けたものです。
とはいえ他に甲板にもベンチなどが設置されており、穏やかな陽気の日はこちらで大島海峡を吹き抜ける潮風に当たりながらの航海も悪くないかもしれません。
また加計呂麻島へのアクセスは、町営フェリーが最もメジャーな方法で、MAKIKYUは加計呂麻島へのアクセスは往復フェリー利用でしたが、他に古仁屋から水上バスや海上タクシーの運航もあります。
こちらは一応ダイヤに基づいて定期運航されている船もあるものの、小型船ですので当然車両航走はできず、定員も少ない船ですので、定員に達して乗船できない可能性もあります。
しかしながらフェリー出航時刻まで時間が空いており、すぐに出航する船がある時などは、水上バスの利用も便利かと思いますし、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も加計呂麻島へ足を運ぶ機会がありましたら、一応状況次第では町営フェリー以外の足もある事を知っていると便利かと思います。