MAKIKYUが4月に鹿児島県の奄美大島へ足を運び、瀬戸内町の古仁屋まで足を伸ばした際には、大島海峡を挟んだ対岸の加計呂麻島へ向かうフェリーの他に、古仁屋港周辺を遊覧する水中観光船にも乗車したものでした。
この水中観光船が「マリンビューワーせと」で、MAKIKYUが乗船したピンク色の「ニューせと」と、似た様な風貌ながらも水色の装いで、大きさも一回り小さい「せと2」の2艘が活躍しており、一風変わった風貌は観光船としての存在感を存分にPRするのに役立っていると感じますが、公式HPでは「クジラの形をした船」と称しています。
○Aマークや「A"LINE」と記された船体は、運営会社のカケロマリゾートが奄美大島への航路を担うマルエーフェリー・奄美海運をはじめとするマルエーグループの一員である事を認識させられ、マルエーグループのフェリー船内でも、この遊覧船の宣伝告知が見受けられる程です。
遊覧コースも2コースが存在する様で、どの船でどのコースへ向かうかはその時次第、公式HPでは遊覧時間60~70分と案内されています。
公式HPで告知されている遊覧船の出航時刻次第では、古仁屋から加計呂麻島へのフェリーに乗船したい場合や、名瀬へのバス時刻が迫っている場合などは、下船後に乗り換えるのはギリギリか間に合わないかも…という便もあります。
そのためMAKIKYUが古仁屋に足を運んだ際には、マリンビューワーせとに乗船しようか否か迷っており、この運航時間が最も気がかりだったのですが、窓口で係員に尋ねると「大丈夫」との事、公式HPの案内では実際の遊覧時間より多少余裕を持って案内している様で、時間的に微妙な状況の時には、下船後の乗り継ぎ交通機関出発時刻を伝えた上で、係員と相談すれば何とかなるケースもあるかと思います。
(こればかりはその日の乗船人数や海況、遊覧コースなどによっても左右されるかと思いますので、確実に大丈夫とは言えないのですが…)
そしてMAKIKYUが乗船券を買い求めると、もう乗船時刻が迫っている事もあり、乗船後程なく出航、古仁屋港を出ると大島海峡を南へ10分強航行、そして多数の珊瑚が見られる海域を15分程度遊覧してから、また来た道を戻る形で古仁屋港へ帰着、実際の乗船時間は50分程度といった所でした。
(遊覧コースによっては、珊瑚ではなく熱帯魚観賞がメインになる様で、もし気になる方は乗船前に係員の方に尋ねられると良いかと思います)
このマリンビューワーせとは、船底がガラス張りの「半潜水式」となっており、多数の珊瑚が見られる海域で船底のフロアに降りると、ダイビングなどで自身が労して海底へ潜らなくても、海底の様子を手頃に見る事が出来るのが大きな売りですが、この船底のフロアにずっと居ると、地下道の中を歩き回った後に地上へ出る時の如く、方向感覚が…という状況に陥ります。
おまけに高速航行(普通の船の速度ですので、せいぜい時速40km弱ですが…)で港~多数の珊瑚が見られる海域の間を移動する際には、ガラス越しに見える光景は泡だらけですので、多数の珊瑚が見られる海域を漂い遊覧する時以外は、上のフロアに居た方が…と感じたものです。
ただ多数の珊瑚が見られる海域では、日頃首都圏に身を置くMAKIKYUが普段目にする事が…という南国の海ならではの様々な珊瑚をはじめ、時折派手な色をした熱帯魚の姿も見る事ができるなど、はるばる遠く奄美まで足を運んだら、一度はこの光景を…という世界を堪能できたものでした。
ちなみに「マリンビューワーせと」の乗船料金は、通常大人一人2500円と決して安くないのですが、当日有効となる道の島交通の路線バスフリーパスを提示すると1割引(団体料金適用)になります。
奄美・沖縄旅行から帰還後、この方面に詳しく、何度も足を運んでいる人物に写真を見せたら、ダイビングで奄美・沖縄など南の海へ幾度も足を運んでいる事もあり、「こんな船には乗船しない」という声も出たもので、ダイビングなどで自身が海に潜るのに比べれば…と捉える向きもある様です。
とはいえ自身が海に潜る事は考えておらず、手頃に南の海の姿を…と考えているのであれば、古仁屋まで足を運んだら一度乗船する価値はあり、変わった船に乗船できるという点でも、注目の存在と感じたものでした。