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沖縄都市モノレール「ゆいレール」(設備編)

2013-06-29 | 鉄道[九州・私鉄等]

現在沖縄本島を運行する唯一の鉄道となっている「ゆいレール」、今後浦添市内まで延伸予定があるものの、他に延伸や他路線の建設・
開業予定は聞かず、当分沖縄唯一の鉄道として走り続ける事になりそうです。

その運行車両に関しては、先日「MAKIKYUのページ」でも取り上げましたが、専ら2両編成のモノレールが全区間各駅停車で運行するだけの、最も単純な運行スタイルとなっており、設備面でも跨座式モノレールの典型と言った雰囲気を感じます。


MAKIKYUが最初にゆいレールに乗車したのは、那覇バスターミナル最寄駅にもなっている旭橋駅から、この駅は那覇バスターミナル前駅と言っても過言ではない立地です。


駅自体は駅舎・駅構内などに特に沖縄らしさを感じる事はなく、他の跨座式モノレールと大差ない気がしますが、ホームドアが完備されているのは、ゆいレールが今世紀になってから営業開始した比較的新しい路線だけあると感じます。


旭橋駅では案内表示なども至って平凡な印象を受け、入線した列車に乗車しないと沖縄らしさを感じる事は…という所ですが、ゆいレールの終点・首里駅の駅名標示板は土地柄を感じさせるもので、他の駅も含めてこのデザインでも…と感じる所です。
(ただ沖縄ならではの高温多湿、温暖な気候だけでも、本州人にとっては日常とは違い過ぎる環境ですので、写真では余り沖縄らしさを感じられなくても、実際に足を運べば沖縄へ来た事を実感できるかもしれません)

ちなみにMAKIKYUがゆいレールに乗車した際には、乗車前に那覇バスターミナルで調達したゆいレール・那覇バス(那覇市内)が乗り放題で1000円の「バスモノパス」を利用したのですが、ゆいレールは全駅で自動改札機が設置されているものの、この乗車券はスクラッチ式で利用日を削る方式の非磁気化券ですので、自動改札脇の有人通路を利用する事になります。
(バスモノパスは那覇バスだけでなく、ゆいレール各駅でも購入可能です)

またゆいレールではバスモノパス以外にも、自社線専用の1日乗車券も発売しており、こちらは自動改札機対応の磁気券ですが、バスモノパスとは異なり、日本国内の公共交通機関で発売している1日乗車券にしては珍しく、入場時から24時間利用可能となっているのが大きな特徴です。

仮に昼12時に使い始めた場合、翌朝でも利用できるのが大きな特徴で、首里城などの入場料割引特典(バスモノパスは適用外)もありますので、単純に1日乗車券として考えるなら、ゆいレールの他に那覇バス(那覇市内の大半は220円均一)を2回以上利用するならバスモノパスの方が…と考えてしまうかもしれませんが、使い方次第ではゆいレールのみの1日乗車券を利用した方が割安になる場合もあります。
(ゆいレールでは1日乗車券以外に2日乗車券(48時間有効)の設定もあり、那覇バスの那覇市内路線バスのみ利用可能なフリー乗車券
設定もあります)

そしてこの乗車券を利用して最初に向かったのは赤嶺駅、ゆいレールが運行している沖縄本島自体が、日本国内では特異な立地ですので、その最南端の駅は日本最南端の駅となっています。

ゆいレールは昼間でも10分毎程度と、都市内鉄道だけあって比較的至便で、途中下車して1~2本後の列車に乗車するのも容易ですので、沖縄へ足を運んだ暁には、鉄道ファンであれば是非訪問したい駅と言えます。
(これが「JR日本最南端の駅」ともなれば、列車本数が僅少ですので、途中下車して1本後の列車となると、かなり厄介な話になるのですが…)


赤嶺駅の駅舎や駅設備自体は、特に変哲のない都市近郊モノレールの典型と言った感がありますが、駅構内にはきちんと日付入りで記念撮影用ボードも設けられており、このボードと共に写った訪問記念撮影も、同行者がいない一人旅などの場合、駅係員の方に頼む事も出来ます。


改札を出て駅ロータリーに出ると、社名表記などのない正真正銘の「日本最南端の駅」を示す標柱もあり、「N 26°11′36″ E127°39′38″」と記された経緯度を見ると、時計時差のない日本国内とは言えども、日頃首都圏に身を置くMAKIKYUとしては、随分遠くまで来たものと改めて実感させられます。
(南九州の鹿児島からでも730km強、フェリーで丸1日を要しますので、首都圏からは韓国などへ足を運ぶよりも遥かに遠く、はるばる遠く沖縄まで足を伸ばすのは、異国へ足を運ぶも同然です)


赤嶺駅に立ち寄った後は、隣駅でゆいレールの起点にもなっている那覇空港駅へ向かったものでしたが、こちらもゆいレールの特異な立地が影響し、日本最西端の駅となっており、改札脇には日本最西端を示す標柱が壁面に埋め込まれています。


那覇空港駅の駅舎は、東京モノレール羽田空港国際線ターミナル駅程の至便性はないものの、連絡通路を介して空港ターミナルビルと直結しており、航空利用者にとっては随分便利にできています。

MAKIKYUが沖縄入りに利用し、1系統だけの路線バス(那覇バス101番)も本数僅少、おまけに運行時間帯が限定されて休日は全便運休となり、この路線が利用できない場合は安謝橋まで20分程度の徒歩移動か、タクシー利用を余儀なくされる那覇新港(安謝)の交通利便性の悪さに比べると、同じ那覇市内にある本州や九州方面から沖縄への玄関口にも関わらず、利便性には雲泥の差を感じます。

とはいえ再び沖縄本島を訪問する機会に恵まれるとするならば、利便性の悪い那覇新港利用に固執する気はありませんが、個人的にはこの駅から沖縄旅行が始まる事がなく、また最西端に向かってゆいレールに乗車できれば…と感じています。
(勿論沖縄旅行のフィナーレをこの駅で迎えるのも、個人的には勘弁願いたいものです)

また那覇空港駅へ到達した後は、徒歩10分程度の沖縄都市モノレール本社(車両基地)内にある資料館などを視察し、今度は首里までの全区間を乗り通したものでしたが、資料館は土休日閉館となり、平日昼間のみの開館ですので、訪問希望の方は要注意です。
(那覇空港駅からのアクセスは、那覇空港駅にも案内があります)