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永宗島を走る磁気浮上鉄道~開業まで随分手間取った無償運行路線

2017-01-05 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]
昨秋MAKIKYUが韓国へ足を運んだ際には、仁川(Incheon)広域市内でも市内中心部とは少々離れた永宗(Yeongcheon)島にある仁川国際空港にも足を運ぶ機会があり、MAKIKYUがここへ足を運んだのは3回目でした。

1度目の訪問はKORAIL空港鉄道乗車、2回目の訪問はKORAIL空港鉄道に直通するKTX(高速列車)乗車が主目的(2回目の片道は東仁川駅~仁川国際空港間の市内座席バス利用)でしたが、3回目となる今年も過去2回に続き鉄道乗車目的での訪問、今回の目当ては磁気浮上鉄道乗車でした。
(MAKIKYUは仁川での出国歴も何度かあり、パスポートにも「INCHEON」と記されたスタンプが幾つかありますが、これは全て仁川「港」発着の国際航路(フェリー)利用。日本在住で仁川市内やその周辺を訪問する旅行者は、仁川「空港」を出入国で利用する事も結構多い様ですが、訪韓回数13回のMAKIKYUは仁川「空港」を出入国で利用した事はまだありません)

磁気浮上鉄道は既に市内で鉄道路線を運行している仁川交通公社やKORAIL空港鉄道ではなく、仁川国際空港公社が運行、当初は2014年内開業予定となっていたものの延期が相次ぎ、今年2月にようやく開業を迎えています。

現段階の運行区間は仁川国際空港~龍遊(Yongyu)間の5.6㎞、途中にも4駅が設けられており全線複線、龍遊駅の先も列車折返や出入庫に用いる軌道が続いていますので、この句ヵんも含めると総延長は約6㎞程度になります。


仁川国際空港駅は空港ターミナル内ではなく、KORAIL空港鉄道の駅がある建物内に設けられていますが、空港鉄道からの乗継だと意外と目立ちにくく、無意識に通り過ぎて空港ターミナル内へ向かってしまう可能性も…と感じる状況でした。


そのため磁気浮上鉄道への乗車目的で仁川空港へ足を運ぶ際は要注意とも感じたものですが、現在は無償運行ながらも将来は有償化する事も考慮してか、駅構内には自動改札機も設置されており、無料と大きく記されていたのも印象的でした。

磁気浮上鉄道自体は日本の名古屋郊外で運行している「リニモ」とほぼ同種、韓国では既に大田(Daejeon)広域市で有償運行を行う試験路線が1路線あり、これも一度乗車した事がありますが、韓国で本格運行を行っているのは現在仁川国際空港公社が運行する1路線のみです。

 
来を象徴する乗り物としてPRする意図もあるのか、仁川国際空港駅の駅舎をはじめ、途中駅の周辺でも近代的で独特な雰囲気と感じるデザインの構造物が幾つも見受けられたものでした。


黄色を基調とした装いで、最近の韓流らしい丸みを帯びたデザインの運行車両・UTM-03系も車内外共に近代的な雰囲気と感じたものです。

 
特に車内の座席配置は独特と感じたもので、自動運転を行っている事もあり、最前部は前面展望を存分に堪能できる特等席となっています。

 
また開業から日が浅く、空港のある永宗島は元々ソウル市内や仁川中心部から近い割には、開発があまり進んでいなかった事もあって空港建設地になった事もあり、沿線途中は建設中の建物が幾つも見られる所や、一面空地が拡がる区間も数多く存在し、車窓は中国の都市鉄道を思わせる雰囲気があるとも感じたものでした。
(仁川空港周辺と中国の遼寧省や山東省は400㎞程度しか離れていませんので、雰囲気が似ていると感じて当然かもしれませんが…)

 
そして終点の龍遊駅は、目の前がKORAIL空港鉄道の車両基地になっており、レールファンなら空港鉄道の俯瞰遊覧を目的に乗車しても…と感じる状況です。

 
駅構造は仁川国際空港駅以外の既存各駅と同様に上下線でホームが分かれている相対式、列車は駅よりも先まで運行して折り返しとなりますので、乗車列車で来た道を折り返す場合にも一旦階段を下りて反対側ホームに移動する必要があり、そのまま乗り続ける事が出来ないのは少々面倒です。

龍遊駅周辺は余り華やかな雰囲気ではなく、仁川空港内の様な外国人向けの店などはありませんが、駅前の通り向かいには海鮮系の韓国人向け食堂が幾つか軒を連ねており、磁気浮上鉄道乗車の序に韓国らしい食事を…という向きには、この食堂を利用するのも悪くないと思います。


MAKIKYUはどんなメニューがあるのかと興味本位で覗いていたら、その内の一店から客引きの声がかかり、昼時を過ぎても昼食を取っていなかった事もあり、この店で昼食を注文したものでした。


多数の品が並ぶ定食は10000W程度と昼食にしては割高感があり、量も多過ぎと感じた事もあり海鮮入りのカルククス(7000W)を注文、MAKIKYUが外国人と分かると外国語メニュー(写真入りでしたが表記は英語と中国語のみ)を差し出され、店内にあるメニュー表記の「해물칼국수」を指差しして呼称したら、店員はハングルが読めるとは思っていなかった様で、少々驚いた様子でした。

食事内容もカルククス自体が韓国でも何度か食べた程度、その中でも「海物」を名乗るカルククスを食べるのは初めてでしたので、これも1度試すのは悪くないな…と感じたものでした。

また磁気浮上鉄道は現在無料運行を行っている事もあってか、団体ツアー客の乗車も散見し、試乗ツアー客を客待ちしている観光バスの姿なども何台か見かけたものでした。

この団体客が居るか否かで車両の混雑ぶりは大きく変化し、小型車両による運行故に、団体客乗車時は少々混雑するのは難点と感じたものです。

現段階では無料で乗車できますので、特に鉄道関係に興味がある訳でなくても、韓国出入国で仁川国際空港を利用する方が、出国までの時間潰しや空港周辺の見学を兼ねて乗車するのも悪くないと感じたものでした。

運行間隔は15分毎ながらも、時間帯が10時台~18時台に限られており、遅い時間に龍遊行に乗車すると、空港へ戻りたい場合に帰りの列車がないのは要注意ですが…
(龍遊駅南東には一応市内バスの停留所(거잠포회센터)もあり、ハングル解読が可能なら外国人旅行者でもその気になれば仁川空港へ戻る足として使えない事もないですが、検索した限りでは座席バス302番(松内駅発着・仁川空港経由)を除くと各系統共に毎時1本程度と便数も少なく、余り使い勝手も良いとは言えません(一応21時頃まで運行)ので、磁気浮上列車で龍遊駅まで乗車し、帰りの列車がない時に使う程度に考えておいた方が良いと思います)


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